2016.06.24
家族ってなに?~今私たちが経験しているのは、明治時代につくられた「家族」。
「母性」「子供」「学校」「家族」は同時期に誕生した。
いきなり何のことかとお思いでしょうが、これらはすべて明治期につくられた言葉、概念なのだそうです。
たとえば
『「家族」という概念が日本にやって来たのは、明治時代のことだという。明治時代は西暦1868?1912年。100年ちょっと前、という感覚だ。familyの翻訳語として「家族」が誕生する以前の日本では、社会の最小単位は「家族」ではなかった……いま現在の私たちが経験している「家族」は、歴史的には特殊な(そして新種の)、存在の一形態に過ぎない』(http://news.biglobe.ne.jp/trend/0715/mes_150715_9764101004.html)
現代の私たちにとって、唯一無二、固い絆で結ばれている「家族」なるものが歴史的には特殊な存在だというのです。
一体何があったのか?もうすこし詳しく見ていきましょう。
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2016.06.16
自然の中で仲間とつながり育ちあう~「森の子教室」の取組み
前回、子供のしつけについて「社会的なスキルは家庭の外で身につけるもの」というお話をしました。
でも子供にとって家の外、社会の第一歩ってどんな環境だろう?・・・と考えていたら、ちょうど吹田市で「森の子教室」を主宰する田畑祐子さんのお話を聞く機会がありました。
森の子供たちは3~5歳。こんな幼児のうちから社会だなんて・・・と思うかもしれませんが、この年代は社会性・人間関係の基礎をつくる上でとても大切な時期なのだそうです。
そういえば一昔前は、近所のお兄ちゃんと3つ4つの子が一緒になってよく遊んでいました。そんな風景も今は絶えて久しいですが、こういう遊び仲間の世界が、幼児期に体験する最初の仲間社会だったなのかも知れません。
現代の子供たちが森の中でどのように遊び、学び、仲間社会を経験しているのか?「森の子教室」の活動から紹介していきましょう。
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2016.06.16
高齢者支援の自主活動 活動事例
こんな事例もあるんですね。少しずつ、出来る範囲で参加すれば、地域みんなで見守ることができますね。地域コミュニティーの成立がやはり条件になっていきそうです。
地域社会による一人暮らし高齢者支援の自主活動について調査しました。場所は、下町色が残る東京都都市部です。
情報元は リンク (←PDFファイル)です。地方自治体が「高齢者見守り・支え合いネットワーク」と称して活動を推奨しているものです。活動は、地方自治体によって推奨活動に登録→紹介されるようですが、助成金などの援助制度はありません。いわばボランティア活動です。
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2016.06.10
家庭のしつけには限界がある~「社会的なスキルは家庭の外で身につけるもの」
北海道小2置き去り事件では、しつけか虐待か?しつけに悩む親の意見や、教育専門家の見解が飛び交っていますが、単純な結論はなかなか出そうにありません。
人に迷惑をかけない、やっていいことといけないことの分別をつける・・・「社会性を身につける」ということなら、それは社会を対象化してはじめて身につくはず。それが社会と切り離された家庭の中で、親の責任で何とかしなければならない、というところには根本的な矛盾を感じます。とはいっても、社会制度として家庭のしつけをバックアップできるようにする・・・というのも何か違うような気がします。
なぜ家庭の“しつけ”はこんなにもむずしくなってしまったのか?
今回は「家庭のしつけ」の今昔をみながら考えてみたいと思います。
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2016.06.07
高齢者に役割、地域文化を発信して「わいわい共同体」をつくろう
仕事の第一線を引いた高齢者の方に、ぴったりな仕事がありました。地域をつなげる住民ディレクターという活動が始まっているようなのです。
共認ツールとしてのテレビは相当な力があると思う。
このテレビを地域の活性化、連帯化に使えれば新しい共同体社会がつくれるのではないか?今や大手メディアが作るテレビ番組は捏造や事実を隠蔽する内容がほとんど。
そんな人たちには早々に退場していただき、「地域活性化」のためにテレビを使っていきたい。
「わいわい共同体」をつくろう(2008年3月31日朝日新聞社説)
(リンク)より引用します。
============================以下引用少子高齢化やグローバル化の時代に日本を希望社会に変えるには、地域へ主権を移すしかない。このシリーズはそんな方向で未来像を描いてきた。
各論の最後に、いかに地域を元気にするかを考えたい。大きな力になるのが、情報化の潮流だ。
デジカメやビデオで撮った映像をインターネットで送る。そうした情報発信を誰でもやれる時代になった。それを個人の趣味にとどめず、高齢者も若者も子供も、一緒にわいわい楽しく作って発信する。そんな「わいわい共同体」を日本中に広げたい。
昔の村落共同体と違って、「わいわい共同体」は誰でも参加できる。どこにでも発信し、ネットワークでつながる。そんな開放性を力にしたい。
うねりはすでに起きている。
その一つが、各地で活躍する「住民ディレクター」だ。「テレビは見るもんじゃなか。出るもんばい」。発祥の地、熊本県山江村の合言葉通り、住民たちが出演者、制作者となって地域の素顔を映す番組を作り、インターネットやケーブルテレビで流す。そんな試みを始めた地域がざっと20はある。
地方だけではない。東京都杉並区の住民ディレクターたちは「都市の村おこし」をテーマに番組を作っている。地元農家を訪ねる「つなげていきたい杉並の農業」、大都市ならではの「私の好きなコンクリートの川」……。福岡県東峰村の住民ディレクターたちとテレビ会議もする。
火付け役として各地を飛び回る熊本の元民放ディレクター岸本晃さん(54)は、地域が全国ネットワークでつながる時が来たと感じている。
みんなで作ると何が生まれるか。まず、地域内の連帯感だ。地域づくりに必要な企画力、取材力、広報力なども鍛えられる。番組の裏側を考えながらテレビを見る習慣も身につく。
別の地域とつながれば、可能性はもっと広がる。似た悩みを抱えているとわかり、解決策を出し合う。雑草の映像を見て草刈りに行く。若者がいなくて困ると聞いて移住する。そんな農村再生の道も開けていく。
(中略)
3年後には地上波テレビもすべてデジタルへ移る。その特徴を生かして地域文化の発信を競い合う。そんな時代にしたい。チャンネルを増やせるのがデジタルの良さだから、「わいわい共同体」に電波の一部を開放して、海外へも発信すればいい。
デジタル時代を「わいわい共同体」の味方にして、元気な地域連帯型の日本に変えていく。そして、東アジア地域の連帯社会化もめざす。
この方向に徹すれば、おのずと希望社会に突入することができるだろう。
============================引用終了
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2016.06.03
子供たちの未来を一緒に考える~みんなの知恵が最良の「育児書」
前回は「育児書」の始まりから戦前までを見てきました。
おさらいをすると、
●育児書はもともと「家」を取り仕切る父親のための「家政書」だった。
●明治以降、育児は富国強兵の基盤として重視され「国政」として多くの育児書が編まれて来た。
●大正・昭和初期にかけて、都市部では生産と家庭が切り離され、父親は仕事、母親は家庭を守り主婦として育児期待がかけられるようになった。
という流れでした。
そして戦後は「家」でも「国」でもなく、母親が自分の子を育てるための「育児書」が急速に普及していきます。初期は欧米流の方法で、やがて日本の習俗や赤ちゃんの心に目を向けたものへと変化していきますが、あくまで母親個人への育児アドバイス、悩みや不安に答えるものが中心です。
では戦後の「育児書」の変転を見ていきましょう。
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2016.05.30
高齢者や障害者、子ども、地域住民が交流し、元気になる「共生型福祉施設」の事例
福祉施設が幼児、高齢者、障害者と分かれているのは、法律がそう体系化させているからですね。北海道は昔から中央の指示から遠く、実態に合わせて工夫していく柔軟性があるように思います。どんどん、進化していって欲しいです。
高齢者や障害者、子ども、地域住民が交流し、元気になる「共生型福祉施設」の事例
北海道では、近年、高齢者、障がい児者、子どもやその他の地域の住民が一緒に利用し、必要な福祉サービスを受けたり、コミュニティ活動の拠点となる「共生型福祉施設」の設置が進んでいるようです。
北海道では、広い土地に居住地域が点在しているため、障がい者や子ども等に対し単独のサービスを提供することが困難な地域があり、サービスの対象者を広げた施設を整備する必要があります。そうした逆境から、取り組みが広がっているようです。
逆に、厚労省が助成策を講じているにも関わらず、他の地域では拡がり方が緩いという現状があるようです。事例を見ても、まだ途上ではありますが、さまざまな人とふれあうことで、元気になる。既存の「介護」「福祉」という枠組み(概念)を超えようとする取り組みとして注目されます。
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2016.05.27
かつて「育児書」は父親のための家政書であった!?
世の中には「育児書」なるものがあふれかえっています。母乳かミルクか? 離乳食はいつから? 夜泣きはどうしたらおさまるの? 立ち歩きが遅いけど大丈夫?
初めての育児、教えてくれる人は身近にいない、でも情報はテレビにネットに氾濫していてどれを信じていいかわからない。不安を抱えて育児書探索に向かうのも無理はありません。そんなニーズに応えていろいろな「専門家」がいろいろな育児書をだしてくれるものだから、事態はますます混乱して・・・
どうしてこうなっちゃったんだろう?と考えていたのですが、そもそも育児書っていつからあるの?という疑問が湧いてきました。調べてみると意外なことが!
今回は育児書の歴史をたどりながら、私たちの「育児」を考えてみたいと思います。
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2016.05.24
ベーシックインカムを考えても、日本人はいつまでも働く
最近話題となるベーシックインカム。高齢者だけの話ではありませんが、労働意欲は収入ではないという日本人にとってはある意味当たり前の話。だからこそ、引退を固定的に考える必然は無いということですね。
日本人は国から無条件でお金を支給されたとしても仕事を辞めない より
表題は、SPUTNIKの記事。リンク
「スイスがベーシックインカムを検討している」と報じた記事に多くの反応があったため、ツイッターを通じてアンケートを行ったそうだ。
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2016.05.19
老人ホームの中にある保育園~原点は中世からの日本の育児・介護システムにあった。
日本には「親」がいっぱいいた! 前回は、仮親制で子を守り育てる社会の知恵を見てきましたが、その中でお年寄りははどのような役割をはたしていたのでしょうか。
最近は高齢者といわれ、親の代にとっては介護の問題がとても大きな社会問題になっています。老いれば体も弱るでしょうし、一定の介護が必要になってくるのは必然だと思います。
でも現在の介護問題は、年を重ねたから・・というだけでは済まない根本的な問題が横たわっているように感じます。
たとえば、相撲の世界で「年寄り」といえば、現役を引退した後に若い力士を育てる立場の人を指します。武家時代の「年寄り」といえば、老中、家老という役職が示すように、指導的立場にある人をいいます。こういう言葉が生き残っているということは、当時の社会において、お年寄りという存在にさまざまな期待や役割が向けられていたことの証なのではないかと思うのです。
今回はそんな「お年寄り」がどんな役割を果たし、介護という問題をクリアーしてきたか。いくつかの事例から見て見ましょう。
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