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高齢者や障害者、子ども、地域住民が交流し、元気になる「共生型福祉施設」の事例

福祉施設が幼児、高齢者、障害者と分かれているのは、法律がそう体系化させているからですね。北海道は昔から中央の指示から遠く、実態に合わせて工夫していく柔軟性があるように思います。どんどん、進化していって欲しいです。

 

高齢者や障害者、子ども、地域住民が交流し、元気になる「共生型福祉施設」の事例 [1]

 

北海道では、近年、高齢者、障がい児者、子どもやその他の地域の住民が一緒に利用し、必要な福祉サービスを受けたり、コミュニティ活動の拠点となる「共生型福祉施設」の設置が進んでいるようです。
北海道では、広い土地に居住地域が点在しているため、障がい者や子ども等に対し単独のサービスを提供することが困難な地域があり、サービスの対象者を広げた施設を整備する必要があります。そうした逆境から、取り組みが広がっているようです。
逆に、厚労省が助成策を講じているにも関わらず、他の地域では拡がり方が緩いという現状があるようです。

事例を見ても、まだ途上ではありますが、さまざまな人とふれあうことで、元気になる。既存の「介護」「福祉」という枠組み(概念)を超えようとする取り組みとして注目されます。
よるのにじ [2]よるのにじ2 [3]

 

 


以下に、北海道のホームページ(リンク [4])から、事例を紹介します。

①「共生型地域複合サロンよるのにじ」 (NPO)ゆうゆう <江別市>

建物は2階建で、1階には、地域の住民が利用できる地域交流サロンとドーナツやケーキの製造・販売、カフェ、駄菓子販売を行う障がい者の就労継続支援事業があります。
地域交流サロンを中心に地域の方々による様々なイベントが行われています。高齢者は、サロンを利用するだけではなく、経験や能力を生かして、子どもたちに遊びなどを教える先生役を担っています。紙芝居、詩吟、囲碁や団子づくりなどの行事が定期的に行われ、小学3~4年生を中心に多くの児童が行事に参加しています。駄菓子を買いに来る子ども達は、「こどもスタッフ」を結成し、自ら記事を書いて新聞を発行したり、自治会のゴミ拾いに参加したりしています。
障がいのある方々が働く厨房は、ガラスで仕切られ、ドーナツなどが作られている様子を見ることができます。働く障がいのある方々とカフェのお客さんが会話を交わすなど交流が深められています。

2階では、特別支援学校や養護学校の生徒などを対象とした放課後等デイサービスが行われています。スタッフに加え、多くの大学生ボランティアが運営に関わっています。
放課後等デイサービスの利用がない時間帯は、子育サロンとして無料開放されています。
子育サークルも利用していますが、子育サークルに入っていない方にも気軽に利用してもらえるよう、パンフレットの配付やイベントの開催によりPR が行われています。

このように、「よるのにじ」は世代間交流と福祉サービス事業などを組み合わせ、高齢者、障がい者、子ども、子育てをするお母さんなど様々な方が利用する地域の交流拠点となっています。

②倶知安複合福祉施設「つくしんぼ」 社会福祉法人黒松内つくし園 <倶知安町>

倶知安複合福祉施設「つくしんぼ」は、住民の交流拠点を備え、様々な福祉的サービスなどを提供する共生型施設です。
こちらの施設は、病院として使われていた3階建ての建物を改修し、地域住民の交流や福祉サービスの拠点として再活用されています。
1階には、地域交流センター、喫茶店、訪問介護事業所、居宅介護支援事業所があります。

認知症グループホームでは、少人数で家庭的な雰囲気で、それぞれの生活に合わせたケアが行われています。1階には地域交流センターがありますので、入居している方は、家を出て街を散歩するような感覚で、交流センターを訪れ、地域の方々や子どもたちと挨拶や会話を交わすなど、共生型施設のメリットを生かした交流が行われています。

③「伊達湯ったり館」 社会福祉法人伊達コスモス21 <伊達市>

「伊達湯ったり館」は、入浴が困難な高齢者や障がい者などに入浴の機会を提供する施設として、平成22年に開設されました。
運営には多くの市民ボランティアが参加しており、ディルームを活用し、楽器演奏や体操など利用者と交流活動が行われています。また、開設にあたっては、高齢者3名が新たに雇用され、清掃や来客対応などを担っており、高齢者の経験を生かした雇用の場にもなっています。

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