2017.06.02
「脱学校の社会」~制度による支配から脱却し、自分たちの手で社会をつくろう!
1970年代、今から50年前にオーストリア出身の哲学者イヴァン・イリッチが「脱学校の社会」を著し、その後のフリースクールやオルタナティブ教育の進展に大きな影響を与えました。
1970年代といえば日本でも学校が荒れ始めたころで、学校、教師といったこれまでの権威が大きく揺らぎ始めた時代です。物的豊かさが実現し、貧困からの脱出を夢見て私権獲得にまい進し、制度で固められた序列や権威に甘んじていた人々の意識が脱私権へと向かい始めた時代でした。
今でこそ、学校教育の弊害が大きく議論されていますが、振り返ってみるとすでに50年前、学校制度を支える社会の根底が大きく変わっていたことに気付かされます。
今回はそのイリッチの「脱学校の社会」を見てみましょう。
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2017.05.29
どろんこ会という保育所1
おうち保育園を調べる中で、提携している「どろんこ会」という保育園の集団を見つけました。見てみると関東を中心に30ヶ所以上の認可保育園を展開しているようです。
どろんこの名の通り、裸足で泥まみれになって、自然の中で遊び、今時の清潔潔癖志向に反旗を翻す痛快な方針を出しています。理事長の文章が面白いので紹介します。
子ども達にはいつも目をギラギラとさせて意欲のある顔をしていてほしい。いつもそう願っている。これから先の人生で彼らを待っているであろうたくさんの試練に対し、そっぽを向いたり逃げ出したりせずに、先ずは自分で切り拓き乗り越えてゆこうと思う気持ちを育てたい。
私たち保育者は、子ども達の人生のはじめのはじめのこの人格形成期に「真(ほんとう)に必要な体験は何なのか」を時代の変化と共にひたすら追求し続けなければならない。意欲のある素敵な表情は、自然の中に足を運び「痛いとか、汚いとかの体験を通じて」命をはじめとする様々な環境を自分で認識させ、太陽の下で自由に体を動かし、お腹が空いておいしい飯を食べ、ぐっすりと眠る。このプラスのサイクルから生まれてくるのだと信じている。
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2017.05.25
「発達障害児」の大半は、近代という特殊な時代に適応できない普通の子どもたちではないか。
6.5% … 文部科学省により2012年に全国の公立小中学校で約5万人を対象にした調査結果で、”発達障害の可能性のある”とされた児童生徒の割合です。より細かな分類は以下のようになっています。
4.5% … 学習面で著しい困難
3.6% … 行動面で著しい困難(当社注:全体指示が入らない、落ち着きがなく着席が不安定等)
1.6% … 学習面・行動面の両面で著しい困難
(http://www.teensmoon.com/pdd/data/)
子どもの言葉が遅い、落ち着きがない、となると保育士から療育センターに行くように言われ発達障害の検査をされる・・
不登校になったらスクールカウンセラーから発達障害を疑われ病院に行って検査をしてくださいと言われる・・・
要するに、学校での集団行動や、学習に適応できない子どもたちを「発達障害」という病気でくくり、学校教育の場から排除しようとしているのではないか?とうがった見方をしてしまいそうです。
やたらと増えている?「発達障害」。今回はその背景について考えて見ましょう。
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2017.05.18
「子ども建築塾」~社会をつくる仕事だから、子供たちにとって本物の学びになる。
子どもたちの仕事体験が注目されています。学校ではカリキュラム化され、キッザニアのような体験施設も人気。旅行会社が仕事体験をセットにした旅行プログラム「旅いく(育)」を売り出すなどちょっとした仕事体験ブームのようです。
そんな中で、世界的に有名な建築家の伊東豊雄さんが主宰する「子ども建築塾」というのを見つけました。ここでは1年間20回の講座を通じて、いえやまちの調査からアイデアだし、図面を書いて模型を作って発表するまで、大学の建築科で学ぶようなことを小学2年生から6年生までの子どもたちが体験しています。
プロ中のプロが本気で取り組む「こども建築塾」。
どんな様子なのかみてみましょう。
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2017.05.16
おうち保育園~空き家を活用する試み3~検査済書が無くても保育所として使える
さらに、ここでも行政が今までの硬直的な対応に風穴を空ける動きがあるようですね。検査済書というのは建築基準法上問題がないことを示すお墨付きですが、竣工後、何年も経った建物に紙切れ一枚の書類が残っていないことは多くあります。行政は建物の使用について、安全を確認するためにこの書類を要求することがあるのですが、そうすると多くの空き家が使えない事になってしまいます。
先週、『保育園に「既存建物を活用できない壁」に穴は開けられるか』(2016年11月30日) を書きました。5日後の12月5日の夕刻に世田谷区役所に東京都福祉保健局から「検査済証がない既存建物を活用した保育所等の整備の取扱いについて」という通知が届きました。結論から言えば、これまで区の現場で1枚の「検査済証」がないばかりに断念してきた既存建物を、保育園として整備することができる方策を示してきたもので、空回りすることが多かった議論がようやく一歩進んだことになります。もう一度、ここで何が問題だったのかをふりかえってみます。
私のように待機児童が多い自治体の首長は、「空きテナント」を見れば、すぐにでも保育園に出来ないかとチェックしながら歩いています。また、保育課では、区民から「自分の持っている不動産・建物を保育園にできないか」という有り難い相談も日常的に受けています。
しかし、先にふれたように、築20年以内の鉄筋コンクリートの建物で、商店街の角地にある「2方向避難」が可能な、専門家も「構造上、安全性に問題はない」と判断する認証保育所等の候補物件としてのビルの一室であっても、「検査済証」がないことで「断念」して悔しい思いをするという体験を何度も繰り返しています。この点は、世田谷区議会でも指摘されています。(『保育園に「既存建物を活用できない壁」に穴は開けられるか』2016年11月30日)
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2017.05.12
お年寄りと子どもは波長が合う?~老人ホームと保育園が同居する施設「江東園」
小さな子どもをつれて歩いていると、公園や道ですれ違うお年寄りの方の多くが微笑んでくれます。子どもが「おじいちゃん」と話しかけるととてもうれしそうに「ぼく何歳?」と返してくれます。
子どもとお年寄りって何か波長が合うのかな?と感じていましたが、それを保育の場でとてもうまく実践している例がありました。
お年寄りと子どもが同居する保育園「江東園」を紹介します。
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2017.05.09
おうち保育園~空き家を活用する試み2~空き家問題解決の一石二鳥
この流れは、空き家問題の側からも注目されているようですね。
いつまでも「保育所ありき」の一面的な対策ではダメ
東京都の待機児童解消策は依然として「保育所ありき」です。都議のおときたさんが指摘しています。
東京都は待機児童解消策として、民間事業者が保育所を建設する際の土地確保、賃料の優遇策などを提示していますが、相変わらず「保育所ありき」です。
日本の保育政策はその当初から、対象を「保育に欠ける子」として、理想的な施設(保育所)で児童を預かる方向性を堅持してきたわけですが、このモデルがすでに破たんをきたしていることは明らかです。
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2017.05.03
新教育が目指すもの~仲間と学び志を育む、志をもって社会をつくる。
『神戸大学(神戸市灘区)は20日、2019年度からの入学者を対象に、高い志を持って社会に貢献できる人を選抜しようと、「志」特別入試と名付けた新たな試験を始める、と発表した。大学入試センター試験を利用せず、書類審査や面接、小論文などを行う。センター試験を利用しない入試は、同大では極めて異例で、受験生の知識や思考力、主体性などを多面的に評価するのが目的という。AO入試の一種として行う。』
『同大は「将来的に各分野のリーダーとなり、社会に貢献できる学生を見いだしたい」としている。』
(https://www.kobe-np.co.jp/news/kyouiku/201701/0009846866.shtml)
いきなりニュース記事を紹介しましたが、とうとう「志」が選考の基準になるとは・・・
でも、それだけ社会を担いつくっていくことのできる人が求められている、ということなのかも知れません。
最近は学校の指導方針に「志」という言葉もよく聞きます。
なぜ今「志」なのか?
今回はその辺を考えてみます。
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2017.05.02
おうち保育園~空き家を活用する試み1~おうちだから安心
子育ての駅を調べる中で、保育の場として既存建屋を積極的に使う流れが出てきました。その中でも空き家を積極的に使う保育園があります。
おうち保育園は、子どもが自分の「おうち」にいるような環境で安心してすごせるように、という想いを込めて2010年に江東区しののめでオープンしました。都内の待機児童が多いエリアと仙台市に10数カ所展開しています。
おうち保育園が目指すこと
ビジョン -目指すべき社会像-
子育てと仕事の両立が当たり前の社会。
そしてあらゆる子ども達が素晴らしい保育を受けられる社会。ミッション -果たすべき使命-
・日本の待機児童問題を解決する
・最高の小規模保育を実現し、それを全国に広げる。
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2017.04.28
なんのために学ぶのか?~学びの本質は共同体の実現にある。
新教育、自発的学習、仲間との学び合い・・・
従来の詰め込み教育に代わるこれからの教育についていろいろな事例を見てきましたが、そもそも私たちは何のために学ぶのか?
出世のためとかお金を稼ぐため、というのは昔の話で、今の子どもたちの多くは「自分のため」ではなく「人の役に立ちたい、社会の役に立ちたい」という思いを持っています。これはすごく真っ当な感覚だと思います。
今回はこうした学びの本質について考えてみました。
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