2017.07.06

教育の専門家は不要。仕事の魅力を知り、追求している大人に学んでこそ本物の力がつく。

寺子屋や徒弟制度にみる実践的な学びの場を現代に再生したらどうなるだろう?

学校制度のなかで勉強してきた身としてはなかなか想像しがたいテーマですが、勉強してこなかった五味さんの発想には「なるほど」と思わされました。
今回は「学校制度」に代わる「学習システム」を紹介しつつ、これからの教育について考えてみます。

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2017.07.03

共同保育所の歴史と現在3~子ども・子育て支援新制度へ

あいち保育共同連合会の続きです。

~中略~

2000年代 さらに発展・民営化反対の取り組み

2000年代 廃園反対運動
公立保育園廃園民営化

1990年代後半から、全国で行われた公立保育園の廃園民営化は、愛知県ではまず、江南市・安城市・刈谷市で行われ、企業が参入してくる事態となっていました。小規模連としてこの問題とどうかかわるのか論議を重ね、保育運動が大きな転機となっていきました。名古屋市でも公立則武保育園の民営化が提案され、愛保協を中心に「保育をよくするネットワークなごや」が結成され、「公立保育園をなくすな」の闘いが広がりました。

また、反対運動と両輪で民営化を受託する方針も固まり、子どもたちにとって最善の利益を守る運動と保育が積み重ねられています。

あいち9あいち11

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2017.06.30

西洋発の「教育論」は不要。寺子屋・徒弟制度にみる実践的な学びの場をいかに再生するかが日本の課題。

「蛇は爬虫類で蛙は両生類で、バッハは近代音楽の父でヘンデルは音楽の母で、十七条の憲法は聖徳太子で五箇条の御誓文はは明治天皇で・・・・ぼくたちは一体、なにをしていたんだろう」(勉強しなければ大丈夫・五味太郎より)

テストに出るから暗記したけれど、こんな断片的な知識は何の役にも立ちませんでした。まったく時間と脳みその無駄遣いだったと思います。

生物史を紐解く中で蛇も蛙も人間も登場し、生物がどうやって誕生し、進化してきたかを追求することで、私たち人間がどこに向かっていくのかも見えてくる。

古代から現代に至る社会構造、意識潮流の変化をたどるなかで聖徳太子も明治天皇も登場し、私たちの社会構造や先人の知恵を学ぶところとから、これからの社会づくりが展望できるのです。

歴史からの学びはとても大切なはずですが、現実の歴史の勉強はまったく役に立たない。いやむしろ真っ当な追求思考を妨げる害になっていると言えそうです。

今回は五味太郎氏「勉強しなければ大丈夫」より、勉強によって歴史観がどれほどゆがめられているか・・・勉強公害の一端を考えてみます。

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2017.06.27

共同保育所の歴史と現在2~乳児保育は必要悪と言われた時代があった

続きです。共同保育の草分け的な存在の愛知県小規模保育所連合会のHPから、共同保育の黎明期を見てみます。

あいち保育共同連合会

愛知県小規模保育所連合会は、1974年(昭和49年)に発足しました。

そして2015年4月より、子ども子育て支援新制度が施行されるにあたり、40年間馴れ親しんだ名称を改め、「あいち保育共同連合会」として新たなスタートを切りました。

1960年代 産休開けからの乳児保育の切り開き~ 愛知に共同保育所 誕生

東京をはじめとした共同保育所づくり運動の中で、愛知でも共同保育所(以下共保という)が誕生し、乳児保育とりわけ産休明け保育の切り開きがはじまりました。

それは、経済的な要因と女性の自立の高まりの中で、働く女性が増加した時代でもありました。女性の働く権利と子どもの発達保障を、自分の子どもだけでなく、たくさんの人と手をつないで育てあう、「共同」の力で考え実践しようという、保育のうねりが高まったのです。

しかし、“乳児は家庭で”という育児観や家庭第一主義の保育政策のもと、0歳児からの集団保育に社会は否定的で、根強い批判もありました。乳児期における集団保育の良さを、子どもたちの育ちゆく姿を通して実践的な立証が行われました。例えば「小さくても子ども同士が関わりを求め、その中で子どもが育つ」ことや、「専門職としての保育者による安心できる保育の専門性」などを指し示していきました。集団保育の積極面を強調したとはいえ、家庭保育の重要さや一人ひとりの発達の保障を軽視したわけではありません。これらの集団的保育の構築は、子どもの発達を科学的に見つめる実践のスタートとなりました。

必要悪ではない乳児保育の研究

社会的に集団保育の否定論が強かっただけに、乳児の集団保育実践を積み上げ理論化することが、社会的にアピールする上でも必要でした。

国や自治体の保育責任を「児童福祉法の完全実施」という文言で迫っていくものでした。各共保の保育者たちで、乳児の発達、日課やカリキュラムづくり、健康・たんれん・病気などの学習と交流が行われました。手本となるものがないので、とにかくみんなで学び合い実践し、理論化をすることに力がそそがれました。土曜日に共保の職員が集まり、「乳児保育研究会」「健康管理の学習会」などが定例化され、その間は父母が交代で保育にあたり、親も保育を支えていました。

まさに「親とともに」の保育づくりが、ここにつくられていったのでした。

あいち7 あいち8

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2017.06.23

「かつて人間であったことを忘れてしまった大人たち」~いまこそ思考停止から脱して、人間としての生き方を取り戻す時

よその子はとっくに歩きはじめてるのに、まだ這い這いしてる・・・
うちの子は言葉がおそいみたいだけど大丈夫?

子どもの成長を見ていると心配は尽きませんが、いつから歩きだすとか何歳から言葉を覚えるみたいなことは個体差のある問題。そのうち歩くようになるし、言葉も覚えるようになるから大丈夫。とも思うのですが、世には平均的な発達過程に関する情報があふれていて、親の心配を煽るようなことばかり書かれています。

なんでこんなに横並びの成長にこだわるようになってしまったのか?
そこにはやはり、あの学校制度の存在が影響しているようです。

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2017.06.21

共同保育所の歴史と現在1~共同保育とは?

コミュニティーの中にある保育形態は無いのでしょうか?共同保育という保育形態があります。親たちが必要に迫られ自ら立ち上げたことから、こう呼ばれているようです。ウィキペディアによると

共同保育所

共同保育所(きょうどうほいくしょ)、ないし、共同保育園(きょうどうほいくえん)は、日本において、乳幼児の保育にあたる保護者などが共同して運営にあたる保育施設[1]。法令上の用語ではなく、本来は一般家庭の一部を使用するような認可外保育施設のひとつの形態を指す表現であったが、そうした施設から発展してきた経緯のある認可保育所の中には、名称の一部に「共同保育所」や「共同保育園」を含む例もある。

運営にあたる組織の形態には、任意団体や、社会福祉法人のほか、特定非営利活動法人などがある。共同保育所では、保育者と保護者が定期的に協議をする中で運営に関する事柄が決められていくことが多いため、他の保育施設に比べて保護者の関与の度合いが大きい。

本来の意味の共同保育所は、他の保育施設よりも比較的小規模であり、また、異年齢の子どもたちを一緒に遊ばせることが多い。

あいち3

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2017.06.16

子どもの問題は大人が問題~大人の思考停止が子どもを追い詰めている。

子どもの教育は大人の義務であるから学校へ絶対いかせなければならない。子どものためを思い習い事や早期教育に熱心になる・・・

子どものために大人たちがやっていることは本当に子どもためになっているのでしょうか?ひょっとしたら害になっている可能性もあるのでは?

今回は大人がもたらす子どもの問題を、五味太郎氏の「大人問題」より紹介します。

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2017.06.13

どろんこ会という保育所3

どろんこ3


どろんこ会の続きです。

“自分で判断して行動する力”と”リーダーシップ”の育成を目的として、3・4・5歳児の異年齢保育を実践しています。

午前活動・午後活動(音楽指導や体操指導など一部の活動を除く)における、遊び・片付け・昼食・昼寝・おやつを3・4・5歳児は混じり合って大人数で(場面によっては自分たちでグループに分かれて)過ごします。

自主的・主体的に遊ぶことを大切に考え、子どもたちは、年齢を問わず遊ぶ相手を自分たちで決め、遊ぶ場所や遊ぶ内容を自分たちで考えて決めます。園児荷物はだいず・むぎ・こめ等の各部屋ロッカーに置きますが、園児は年齢と関係なくだいず・むぎ・こめ等全部屋を使用して過ごします。

毎朝の日課(座禅・雑巾がけ・畑仕事・生き物の世話)が終わった後の時間は、遊び・片付け・昼食・昼寝の“時間割”を自分たちで(特に年長児が中心になって)見通しを立てて行動します。保育者は、「昼ごはんだから遊びをやめて片付けてください」や「早く布団をひきなさい」といった言葉がけは行いません。大枠の時間割を教えて「どうすればいいと思うか」を自分で考えて行動していくように導きます。昼食の時間は、一定の制限がある自由な時間幅の中で、子どもたちは自分たちの遊びの状況とお腹の空き具合を考えて自ら考えて選択します。子どもたちは、保育者から「昼ごはんだから遊びをやめて片付けてください」と言われないので、年長児が中心となって、周りの状況を確認しながら周りの3歳児・4歳児・5歳児に声をかけて遊びを中断し片付けや昼食の準備を始めます。言われたからするのではなく、その必要性を理解して行動する。周りの友達に声をかけて次の行動に移る。こうした力を伸ばしていくのです。

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2017.06.09

現代の教育は大人の都合で子どもたちを苦しめるだけ~「じょうぶな頭とかしこい体になるために」(五味太郎)より

『大人の言うことは素直に聞いて、決められたことはきちんと守り、出された問題にはうまく答え、
与えられた仕事はだまってやる。決してさぼったり、ごまかしたりしない。それが
「かしこい頭とじょうぶな体」のよい子です。

言われたことの意味をたしかめ、決められたことの内容を考え、必要があれば問題をとき、自分のために楽しい仕事をさがし出し、やるときはやるし、さぼるときはさぼる。これが「じょうぶな頭とかしこい体」を持った、これもまた良い子です。』(五味太郎「「じょうぶな頭とかしこい体になるために」より)
今の学校教育、大人たちの多くは「かしこい頭とじょうぶな体」のよい子が「よい子」だと信じているのではないでしょうか。これがどれほど子供たちを苦しめ、ひいては社会の将来をも危うくしていることには全く気付かずに・・

五味太郎さんの絵本「じょうぶな頭とかしこい体になるために」では、大人の身勝手で無責任な教育観、仕事観が子どもたちを苦しめているか?が暴かれています。

子どもでなく学校の先生や、したり顔の大人たちに是非読んでほしい「絵本」です。

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2017.06.06

どろんこ会という保育所2

どろんこ会の続きです。理念に続き実践方針が綴られます。

ただ、ネットを見てますと悪い評判も立っていますね。東洋経済online業界4位「どろんこ保育園」の”不都合な真実” マスコミの話をそのまま鵜呑みにはしませんが、急激拡大には何か無理をしているのかもしれません。

どろんこ会の保育サービスは、“ただ預かるだけ” の「託児」ではありません。意欲ある子どもを育てるのに必要な「体験型保育」です。「にんげん力」を身につけるために必要な遊びや野外体験を提案・実践し“自分で考え、挑戦する勇気” を育みます。

畑仕事・稲刈り・ヤギの世話などを通して自然の中にたくさん足を運び、自然の中での発見から生死などの「環境認識」を促します。乳幼児期のうちから外遊びを「日常化」させることに重点を置き、子どもたちの「原体験」を大切に考えています。

※原体験とは…自然物で物を作ったり、遊んだり、探したり、採集、飼育、栽培という生活の基礎基本のこと。子どもの頃の原体験は、中高生に成長した時の精神的基盤となり、幼少期に取り入れることに大きな価値があるとされている。

どろんこ2

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