2010.12.28

『新たな時代の教育制度の提言にむけてシリーズ2~12. 明治末期~昭和初期(戦前)の公教育の変遷』

みなさん、こんちには。『新たな時代の教育制度の提言にむけてシリーズ2』
前回は「明治時代の公教育の変遷」を扱いました。今回は、明治末期~昭和初期(戦前)の公教育の変遷をお送りします。

明治時代の後半から大正時代の初期にかけて、わが国の近代教育制度は確立し、しだいに整備してきた。初等教育より高等教育に至るまで基本となる学校体系が整い、多様な学校がその機能を明らかにして、国民の教育要望にも応ずるようになった。

文部科学省『学制百年史』より

この「わが国の近代教育制度」とはどんなものでしょうか?

それを象徴するのが、明治時代の後半に学校に導入された「学級制」です。これは、それまでの「等級制」においてみられた、知育中心・知識の伝達に重点をおいた、個々人の知育を中心とした教育から、道徳教育や国民教育という訓育的側面に重点をおいた、とりわけ日本国民としての一体性を涵養するたの教育への転換でした。(当初、「等級制」に対する強い反発があり、学校焼き討ちなまでに至ったようです 『明治時代初期:なぜ、学校一揆や学校焼き討ちが起こったのか?』参照)

しかし、学級制の導入は簡単には進みませんでした。なぜなら、村落共同体の中で「子ども組」という村の生産活動と密着した異年齢集団に所属することが当たり前だった子人々にとって、「学級」という有無をいわさず同年齢の子供が集められ、よそ者の教師によって統制される集団は、あまりにも奇異な集団に写ったからでした。

そこで、このような集団に子供たちを収束させるために、「学級」にさまざまな活動や行事が導入されることになります。

学級の共通課題としての学級新聞、学級誕生会、学級歌などの近代的な「学級文化活動」、学級間の競争意識から学級としての一体感を強めた「運動会」。開通したばかりの鉄道を使って、東京や京都を見学するという一生に一度の大旅行を共に経験する「修学旅行」。現在の学級にも受け継がれている、これらの学級活動や学校行事が、この時期に定着していきます。

村落共同体が、生産、生活、集団統合、祭祀などすべてを内包する存在であったのと同様に、「学級」にも学習以外のさまざまな活動が組み込まれ、学級はいわば生活共同体として機能するようなります。それに伴い次第に子供たちは学校への関心を高かめ、学級に強く収束していくことになります。このように「わが国の近代教育制度」を特徴付ける「学級」がこの時代に誕生したのです。

 では、国家はなぜこのような「学級」を作ったのでしょうか? 「学級」は国家制度としてどのように機能したのでしょうか?

近代の学校では、教科書を中心とした一斉授業が学習の中心になりますが、今回は、その教科書を中心にみていきます。この時代の教科書は、執筆・編集を政府機関(文部省)が行い,政府が全国の学校で一律に使用させる「国定教科書」でした。時代状況ともに「国定教科書」の遍歴を見ていきます。

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2010.12.25

近代思想に支えられてきた家庭(2)~社会は、生産力の転換によってしか根底的な変革を遂げることはできない~

 それではシリーズ第2回目です。
 今回は、近代思想の一つの象徴とも言うべき、全共闘運動とその世代の人間が結局、何を実現したのか。

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学生運動全盛期の京都大学(産経ニュースサイトより)

 そしてその結果から一体何が分かるのか?といったあたりを見ていこうと思います。
 それは、「近代思想は何を実現したのか?」という問いに等しいと思われます。
 
 それでは、続きの前に・・・↓

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2010.12.23

家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(12)~まとめ

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画像はこちらから

これまでこのシリーズでは11回に亘って家庭教育と社員教育の同質性を導き出そうとしてきました。これまでの記事をおさらいし、更にまとめを行なってみたいと思います。

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2010.12.21

『新たな時代の教育制度の提言にむけてシリーズ2~11.明治時代の公教育の変遷(2)

こんにちは また一段と寒くなってきましたね

前回の明治時代の公教育の変遷(1)では、創始期として、「学制」の頒布~改正教育令の制定までを押さえてみました

今回は、引き続き、確立期として、いよいよ明治の教育制度の全貌にせまっていきたいと思います 😉

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2010.12.18

近代思想に支えられてきた家庭(1)~プロローグ編~

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こんにちはみっちーです

現在、家庭では親の虐待や育児放棄、子供の短絡殺人など様々な問題 🙁 が起こっていますが、それはある個別の家庭環境における問題として片付けられ(親がそもそもまともな教育を受けてこなかった、子供を過保護に野放しにしていたなど )、家庭(集団)そのものの問題性について指摘されることはほとんどありません。

そもそも集団は、闘争と生殖を包摂した全的な集団として存在しており、全ての生物はその中で進化してきました。

しかし市場拡大によって職場と家庭が分断 され、現代の家庭は消費するだけの絶対不可侵の(=糾弾されることのない)領域となりました。それによって家庭には何の圧力も働かなくなり、教育する資質を全面的に失っています。その家庭における致命的な欠陥が徐々に露呈し始め、さらに近年の人々の精神破壊の進行も相まって、様々な家庭の問題を引き起こしているのです。

ではその根本にある市場社会を拡大し、生産過程と消費家庭を分断した近代思想の問題構造とはいったい何なのか?

これから『近代思想に支えられてきた家庭』では、7回シリーズで共同体企業である類グループ設立当時の募集パンフレット「自主管理への招待」(1979)より、近代思想の問題構造を追求し、今後の家庭とそして社会の在り方を考えていきます。

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2010.12.16

家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ!?(11) ~“共同体企業「類グループ」の紹介”

今回は「家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!」シリーズ11回目です。

家庭においても、企業においても、日々の充足を活力源に活動していくことは非常に重要です。今回は、企業を共同体化することで社員の活力向上に成功している事例として“類グループ”の紹介をしたいと思います。

■類グループってどんな企業?

類グループは37年前学生時代6人の仲間によって作られました。設立当時の平均年齢は24歳。既成企業の枠を超えて「皆の生きる場を皆の手で築いていきたい」。その思いから、全員参加の合議体制で運営される共同体が生み出され、類塾は関西屈指の進学塾に、類設計室は業界有数のコンサルへと成長してきました。この全員参加の要となるのが「劇場会議」です。合議制のカギは事実追求にあります。どれだけ正確に状況を把んでいるか、実現基盤が確かであるか等の判断軸によってこの場では全てが決定されます。また、劇場会議と併行して6人単位の仲間会議やいつでも提案可能な社内ネットも活発に利用されていて、風通しの良い活力溢れる社風の土壌になっています。
マイナビ 類グループ会社概要 より)

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劇場会議の様子

類グループの最大の特徴は、「共同体経営」にあります。一般的に企業というと、社長→役員→部長→課長→平社員 といったような序列体制で組織が成り立っており、そのポジションに応じて知ることのできる情報や決定できる権限が限られていたりします。「共同体」はそれに対して全社員一人一人が全ての情報を共有し、みんなで会社の方針を考えていく、まさに「皆の生きる場を皆の手で築いていく」組織体制であると言えます。これらを比べると、後者のほうが社員の当事者意識や活力が高まるのは明らかだと思います。

「共同体」を運営していくに当たって、類グループが特に重視しているのが、「充足」「同化」「活力」です。この3つの要素は、組織を運営していく上でも、またお客様とパートナーとなり、共通の目標を実現していくためにも非常に重要な要素です。これらを高めていくために、類グループが実戦している活動のうち、「実現論暗誦会」と「感謝と謝罪のトレーニング(通称:感トレ)」について紹介したいと思います。

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posted by mkkzms at : 2010.12.16 | コメント (0件) | トラックバック (0) List   

2010.12.14

『新たな時代の教育制度の提言にむけてシリーズ2~11.明治時代の公教育の変遷(1)

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今回は、明治政府が定めた教育制度の変遷をお送りします :tikara:

明治政府の教育制度は、学制はフランスに倣い、教育内容については、アメリカを手本としました。フランス、アメリカの教育については、新たな時代の教育制度の提案に向けて~総集編をご覧ください。

フランスやアメリカと同じように、明確な身分序列体制が弱かった日本は、観念による意思統一を図る目的として教育を根幹に据えていきます。但し、欧米のように、キリスト教という統一された観念体系のない日本において、「自由・平等・博愛etc.」などの近代思想を受け入れる土壌が希薄でなかなか根付かず、一時は儒学などの旧来の学問に傾斜してゆきます。その後、自由民権運動などの分散勢力の台頭などで、中央集権国家としての国家統合への画策から、天皇という神格化した存在を核とした「天皇臣民」教育へと舵を切っていく流れで推移していきます。

それに加えて、戦争圧力の高まりによる、「富国強兵」、「殖産興業」の意識の高まりから、ドイツのような実学志向の流れも高まっていきます。

さらに、国家の指導者育成の考えから、大学が官僚養成機関として整備されていきます。これは、フランス、アメリカのエリート教育と重なる流れで、それは、大正時代に排出される総理大臣の多くが、(明治時代にエリート教育を受け)東大主席という学歴であることからも分かります。

以下、各教育制度を紹介していきます。

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2010.12.09

家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!(10) ~“家業・企業の可能性”

 今回は「家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!」シリーズ10回目です。

前回は、~“会社の中に家族がある”って本当?!という題名で、最近の成功している企業を分析しています。そこでは、家族的な振る舞い・仕組みを社内に作ることで、社員同士の、一体感=充足感を向上させ、充足・活力がUPします。そしてそれをベースにすることで、課題の共有=同化も、「個人から社会へと」対象範囲が広がり、そして成果度UPを達成しています。ここが成功の秘訣みたいです。

今回は、家業複合型企業(以下の投稿者の造語)を事例に分析してみたいと思います

まず紹介したいのは、るいネットから家業の可能性①~答えを見つけ始めた家業主たち~です。

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posted by hoop200 at : 2010.12.09 | コメント (0件) | トラックバック (0) List   

2010.12.08

『新たな時代の教育制度の提言にむけてシリーズ2~10.明治時代の公教育の成立の背景

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明治時代は、日本で初めて公教育が取り入れられた時代で、このとき制定された制度が今日の教育制度の雛形にもなっているという点でも、とても重要な時代です。

教育制度を扱う上では、制度を策定する明治政府の動きや、明治憲法を初めその他、欧米の制度を摸倣して成立してきた様々な制度などの背景を押えておく必要があります。

そこで、今回は公教育成立の背景を扱っていきます。

明治時代の政策を一言でいうと、近代化という名の元の欧米化政策です。
そして、当時のヨーロッパ・アメリカは既に、現代につながる国家体制を確立しており、それを推し進めてきたのは、国際金融資本家のロスチャイルドでした。
(下記参照)
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裏の支配勢力史3 産業革命~フリーメーソン~イルミナティ~アメリカ独立
裏の支配勢力史4 ロスチャイルド~スカル&ボーンズ~ロックフェラー

実は、明治維新もこのロスチャイルドによって画策されたのです 😯
以下の記事を参照願います。

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2010.12.04

家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!(9) ~“会社の中に家族がある”って本当?!

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こちらよりお借りしました
家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!シリーズ9回目です。

前回までの記事
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(1)プロローグ~子育て=人を育てるということ
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(2)同化して充足する
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(3)子供の「なんで?」を喜び続けたい
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(4)成長する=同化能力を向上させる!
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(5)
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(6)
家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!(7) ~“ごっこ遊び”が世界共通なのはなんで?!
家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!(8) ~“子育てパパ”って何?!

前回までは家庭の教育と社員(共同体)教育は同じかどうか、その構造を中心に扱ってきました。そして第8回目は、子育て課題も生産課題もすべて個人課題になってしまえば、父親の子育て収束も社会とのつながりを分断するだけでなく、まさに《闘争課題が親和課題に劣化している》ということではないでしょうか?

そこで今回は『会社の中に家族があるって本当?』と題して、会社や集団という生産の場では、社員教育がどのように取り組まれているか扱っていきたいと思います。

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posted by tennsi21 at : 2010.12.04 | コメント (0件) | トラックバック (0) List