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2010年12月04日

家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!(9) ~“会社の中に家族がある”って本当?!

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こちらよりお借りしました
家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!シリーズ9回目です。

前回までの記事
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(1)プロローグ~子育て=人を育てるということ
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(2)同化して充足する
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(3)子供の「なんで?」を喜び続けたい
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(4)成長する=同化能力を向上させる!
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(5)
家庭の教育と社員(共同体)の教育って繋がってる?!(6)
家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!(7) ~“ごっこ遊び”が世界共通なのはなんで?!
家庭の教育と社員(共同体)教育は同じ?!(8) ~“子育てパパ”って何?!

前回までは家庭の教育と社員(共同体)教育は同じかどうか、その構造を中心に扱ってきました。そして第8回目は、子育て課題も生産課題もすべて個人課題になってしまえば、父親の子育て収束も社会とのつながりを分断するだけでなく、まさに《闘争課題が親和課題に劣化している》ということではないでしょうか?

そこで今回は『会社の中に家族があるって本当?』と題して、会社や集団という生産の場では、社員教育がどのように取り組まれているか扱っていきたいと思います。

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まずはるいネットからの引用です。
社内に“家族”を作った会社

スカウト、人材採用コンサルティングを手がけるレイス株式会社では、2002年から“里親制度”を設け、会社内に“家族”を作っている。
新入社員2~3人を“子”として、2年目社員を“兄・姉”、3年目以上の社員を“親”とし、月に一回“家族会”を開いて食事会やバーベキューを催す。仕事上の上司・部下関係ではない親密な関係をつくるのが狙いだ。

仕事上の疑問から日常の悩みまで、さまざまな話題が出てはみんなで疑問や不安を解消していく。これが安心して仕事に取り組める土台となり、それまで30%近くあった離職率が約2%にまで下がったという。

さらにこの会社では、毎日夜の8時になると各事業部の人が集まって“夜会”という交流会が開かれる。社内に設けられた和室にはビールサーバー置かれ、さまざまな事業部の人が集まりビールを飲みながら、いろいろなテーマについて話し合う。役員がその輪に入ることもあり、他部門がどんな仕事をし何を考えているのかが見えてきて、全社的な視点と仲間意識が醸成されていく。(『優れた企業は「日本流」』扶桑社新書より要約)

かつて高度経済成長期の日本企業には、「家族的企業経営」といって、社員の家族も一体となった共同体的意識が底流にあった。会社も家族も、成長=私権獲得という目的を共有する集団として統合されていたわけだ。

しかし、私権が衰弱し企業が活力を失い続け、家族も解体。あらゆる集団がガタガタになっているなかで、新たな集団再生の動きが最先端の企業の中から生まれつつあるようだ。それも、かつての私権意識に代わり、みんなの課題を核にした親和充足や仲間意識といった“共認原理”を基盤にした集団へと変化してきている。

活力のある企業に時代を乗り切るヒントがある。これからも私権時代の枠を超え出た、新しい形の企業が誕生していく予感がする。

この例でいう「家族」「親」「兄」「子」という名称は、どうやら昔の序列的な親子の関係とはかなり違うようです。
家族の役割を「期待⇔応望の関係」に明確に制度化することで活力向上に繋げているのです。
ここでも同化教育がカギとなります。
子<兄<親<家族<社会
成果を上げるのに、意識上においてはこのような下から上へ順に社会につながるほうが、成果を上げやすくより充足しやすいのだと思います。

次は家族的企業とまで書かれた例です。5社紹介され、わかりやすく解説されています。
そして家族的企業が増えている!例としてより

①矢崎総業
・創業1929年。主力製品は自動車の部品製造で、売上げ高は1兆5千億円社員は国内約2万人、海外は20万人を超えるそうです!大きな会社ですね
・社員は全て家族という考え方が根本にあるそうです。
その中身は・・
・総本山である「Y-CITY」にはなんと、家族寮に独身寮、ショッピングセンター、プール、居酒屋、カラオケボックス、保育園まであり、社員と家族800人、独身社員260人が暮らしています。会社の食堂で三食食べて525円。保育園は月7,350円(給食費別)。やす~い
・かつては社内結婚が7割もあったそう。
・大家族主義は国内に限らず、中国の工場では社員とその家族を引き連れた遠足が大人気その他、合同結婚式などのイベント、サマーキャンプ大作戦という家族で参加できる海外研修制度海外では子弟の職場見学会も好評
・結婚式の次はベビーラッシュ妊婦の社員が座って作業できる特別ラインも編成されていますまた子弟で矢崎総業に入社を希望する者は原則採用という指令も出されていて、親子二代で働いてもらうから募集、採用の手間も費用も節約できちゃいます。
血縁を大切にする昔ながらの日本的企業と言えそうですね松下・トヨタといった企業も同じようなものと考えられそうです

②メリーチョコレート
1950年の創業以来「家族的経営」をモットーに、情報は包み隠さず全社で共有、信頼しあえる社風を築いています。
・従業員は760名
・なんと自己資本率は8割
・先輩が新入社員をフォローする「ブラザー制度」を導入 
・福利厚生として、誕生祝品、ボウリング大会、社員懇親パーティーなどがあります。
情報公開、IT先進企業と言われるほどの自社開発システム、ブラザー制度など、かなり新しい取り組みをされている企業だと言えそうですね

③楽天
・1997年設立。従業員数、2,625 名。
・「人は財なり。」
・「同じ釜の飯を食べることで、会社を家族のように感じてほしい」と、楽天の新オフィス「楽天タワー」にある480席ある社員食堂「楽天食堂」は、朝・昼とも無料で利用できる。社員だけでなくアルバイトや業務委託社員も無料なんと利用率は140%!!
かなり新しい会社ですが、同じ釜の飯を食べる・・などは昔からも言われていることですね他の企業でも、社員食堂はすごく増えているそうIT企業などで、とっても不規則なだんなさんたちのために、社員の奥さんが作っているような企業もあるそうなんですこういうのいいですね~

④ユニチャーム
・ベビー用品や、繊維商品、ペット用品などを販売する会社。
・社内運動会の実施。なんと参加者は1300人!
家族や同僚・友人との絆を深めることを運動会の目的とし“絆”がテーマとして設定されています。
・家族工場参観日の実施。お父さんやお母さんの活躍が見れるなんて嬉しいですね♪お父さん、はりきっちゃいそう
社内運動会は、一旦は廃れたものの、近年また復活の兆しがあります(なんと4年で5倍にも増えたそう)。その内容も、社員自らが企画・立案する内容へと変ってきています

⑤メガネ21
・会社にお金は残さない。社員とお客さんに還元する。
・社員が株主。銀行から金は借りない。
・社長は名誉職として交代制。管理職は無駄を省くため置かない。
・つがい制度(職場恋愛~結婚の奨励)
ある女性社員が「○○さんがステキ」という話を聞いた社員は直ぐに専務に報告。すると「あの二人ではお似合いでは」と専務さんが早速、二人が交際出来るように仕向けるのだそうさらに社員同士で夫婦になると、二人で店を持つことができる。「夫唱婦随の商売は必ず成功する」のだとか。
・情報を社内ネットで公開し、人事評定から悩み相談までこなす。

つがい制度、かなりおもしろい取り組みですね
この企業も、かなり新しい取り組みをされている企業ですが、夫婦で店を持たせるなどは、古風な取り組みのような印象も持ちますね。

人生の中で、仕事に費やす時間が大多数を占める。そんな働く時間こそ、充足できるようにしていきたい。近年特にそういう意識が現れてきていると思います。
充足 活力UP 成果UP また充足したい
会社集団の中で対外的な闘争課題を担うためには、「家族的」という言葉に代表される「充足」という《親和共認》がベースにあるということだと思います。

課題は「個人から社会へ」そして人間関係は「期待⇔応望 充足の関係」へ
同じ課題を共有し《同化》しながら、その課題の対象範囲を拡げていくことで新しい家族形態、集団が生まれていくのかもしれません。

次回はまた企業・集団の同化教育の先進的な例を別の観点から探してみたいと思います。

投稿者 tennsi21 : 2010年12月04日 List   

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