今日ご紹介するのは、そんな“新しい普通”をつくるお話。舞台は学校です。
年齢で分けられ、同じ方向を向いて机を並べる「クラス」。
教室の前に立つ先生から、全員が同じことを教わる「授業」。
生徒に教科を教えることをミッションとした「先生」。誰もが思い浮かべる日本の“普通の学校”って、こんな感じでしょうか。
これらの、何十年も続く“普通”を捉え直し、“新しい普通の学校”をつくる動きが、長野県軽井沢町の豊かな自然の中で、産声を上げました。
発起人は、元楽天副社長で「森のようちえん ぴっぴ」の保育者でもある本城慎之介さん。22年間、公立小学校教諭として既成概念にとらわれないさまざまな教育の実践に取り組んできた岩瀬直樹さん。「教育とは何か?」を追求し続け、『教育の力』等の著書で知られる教育哲学者・苫野一徳さんの3人。
経営、実践、哲学というそれぞれに得意分野を持つ3人の出会いから構想が生まれた幼小中“混在”校「軽井沢風越学園(以下、風越[かざこし]学園)」。2020年4月の開校を目指して学園設立準備財団をつくり、現在は地域の方々への説明会を開いたり、教職員の採用を進めたり、カリキュラムの構想を練ったり、足場固めの真っ最中。校舎の建築はまだ始まっていませんが、この夏にはサマースクールも開催予定です。
風越学園では、少なくとも先ほど提示した3つの“普通の学校”像は、すべてがらりと変わるよう。みんなが真似したくなる、真似できる“新しい普通の学校”とは? なぜ今、どのように“新しい普通”をつくろうとしているのか?
本城さんと岩瀬さんのインタビューを通して、3年後には子どもたちの学び舎となる風越学園の情景を覗き見てみましょう。それはひょっとしたら、「20年後の社会」を見に行くこと、なのかもしれません。
本城慎之介(ほんじょう・しんのすけ)
1972年、北海道生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。大学院在学中の1997年に三木谷浩史氏と共に楽天株式会社を創業し、取締役副社長を務める。2002年に退任後、株式会社音別を設立し、「教育」をテーマに活動を始める。横浜市立東山田中学校長(2005年4月~2007年3月)や学校法人東京女学館 理事(2007年~2014年)を歴任するなど、現場と経営の視点で教育に取り組んでいる。2009年より軽井沢町で野外保育・信州型自然保育の運営と保育に携わる。中3、中2、小6、小4、年長の5児の父。2009年より軽井沢町在住。岩瀬直樹(いわせ・なおき)
1970年、北海道生まれ。東京学芸大学教育学部初等教員養成課程国語選修卒業。埼玉県の公立小学校教諭として、4校で22年間勤め、学習者中心の授業・学級・学校づくりに取り組む。2008年度埼玉県優秀教員表彰。2015年に退職後、東京学芸大学大学院教育学研究科 教育実践創成講座 准教授として就任。学級経営、カリキュラムデザイン等の授業を通じて、教員養成、現職教員の再教育に取り組んでいる。教師教育学会所属。大2、中3,小4の3児の父。異年齢、自己主導で学び、探究する。
これが、“新しい普通”の学校像!おふたりにお話を聞く前に、まずは風越学園の概要をご紹介しましょう。
「軽井沢風越学園」は、2020年4月、長野県北佐久郡軽井沢町に開校する予定の幼稚園と義務教育学校。3歳から15歳まで、12年間一貫教育を行う私立の学校法人です。一般的に使われる“一貫校”という表現をふたりはあえて避け、“混在校”という言葉を使っています。
目指す学校像は、“すべての子どもの「自由」に生きるための力を育むと同時に、「自由の相互承認」の感度を育む場所”。この社会を自由に生き、互いの自由も認め合える人を育むことを「公教育の使命」と捉え、より多くの人が「自由だ」「幸せだ」という実感をもって生きられる社会の担い手を増やすことを目指しています。
その理念を実践するためにデザインされたカリキュラムは、とてもユニーク。「“同じ”から“違う”へ、“分ける”から“混ぜる”へ」を軸に据え、3つの柱として「自己主導」「協同」「探究」を掲げています。それぞれを少し詳しく、見ていきましょう。
コントローラーを子ども自身が持つ「自己主導」の学び
風越学園における学びの最大の特徴は、学びのコントローラー、つまり主導権を大人ではなく、子どもが持つということ。これまでは大人が決めていた「何を、どう、どこまで学ぶか」を、風越学園では、子どもが「自己主導」で決めていきます。一人ひとりが自分の学習計画をつくり、それに従って自分で学び、自分で深めていく。「先生、今日は何やるの?」から、「私はこれをやる」への大きな転換です。異年齢が交じり合う「協同」の学び
とはいえ、自分ひとりで学んでいくと、行き詰まってしまうこともあります。そんなときに支えてくれるのは、「教えて」と気軽に声をかけられる仲間の存在。助け合い、支え合う「協同」の学びの関係性をつくるため、風越学園では、異年齢で混じり合いながら学びます。机を向かい合わせに並べて、一人ひとり、進路も学び方も違うのが当たり前の環境のなかで、「教えて」「一緒にやろう」と声を掛け合いながら、それぞれの学びが進んでいきます。先生が前に出て一斉に教えるこれまでのスタイルとは、180度異なる教室の風景が広がります。
2020.06.11
「自分の頭で考えることが苦手な人」に必要な2つの力とその鍛え方
「適切な疑問を持つ力」
「適切な解を導き出す力」
どちらも学校教育が押し付ける「暗記すること」とは正反対の能力ですね!
どちらも大人よりも子供のほうが得意そうです。。。
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2020.06.11
新しい学校1 軽井沢風越学園~何を勉強するのかは自分が決める
今の日本の学校は何かおかしい。子供たちは楽しんでいない。
何とかしたい、と考える人は日本中に居るようです。最新の「新しい学校」の紹介です。
グリーンズ さんから
日本の公教育は、こんな学校から変わっていくのかもしれない。2020年開校。異年齢・自己主導で学ぶ幼小中“混在”校「軽井沢風越学園」が目指す“新しい普通の学校”とは
~続きます。
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2020.06.05
学校の辞め方
高校、大学だと途中で学校を辞めるケースは普通にあります。
でも小中の義務教育ではそもそも辞めるという概念すらないかもしれません。不登校といっても学校は辞めたことにはならず、学校としては何とか登校させようとあの手この手で投稿刺激を与えてきます。
今回は、そんな学校の辞め方を見てみましょう。
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2020.06.04
休校明け 不安だったら、ずる休みしてもいい 不登校の「先輩」の打ち明け話
小学生に向かって
「偏差値50以下の学校に行ったらこの先の人生はないと思ってください」
なんていう塾講師! 子供たちの観念を狂わせる罪は大きいです。
そんな観念を植え付けられた子供たちの唯一の脱出口が「不登校」ともいえるのではないでしょうか。
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2020.05.29
一斉授業をやめたら幸せになれる!
自粛期間中、家で自習したりWEB教材を使ったりいろいろな方法で勉強していたと思います。
でも学校で勉強できなくなって何が一番つらかったかというと「友達と会えない」こと。授業が受けられなくて困った、という話はあまり聞きません。むしろ勉強の方法はいくらでもあることに気づいた人も多かったのではないでしょうか。
今回は、学校で受ける「一斉授業」について考えてみます。
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2020.05.28
【休校】オンライン授業に挑戦したYouTuber教師の提言
いろんな人がみることができる、という点で、密室性がなくなり、わかりやすいか否かが評価の対象になることで、発信者の間で切磋琢磨が起こりそうな予感がしますね!
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2020.05.28
企業立学校12 デンソー・日野自動車・日立製作所
他にも日本には多くの企業立学校があります。多くはメーカー系で技術者を自前で育てる、というのがその目的です。いくつか紹介してみます。
いづれも即戦力の工学系従業員を、社員として採用するのを前提に自前で育てる目的で運営されています。昔は専門知識を教育する機関の層が薄く、企業自ら育て始めたのでしょうが、今は人材不足で囲い込みが必要になっているように思えます。普通は工業系の学校を卒業後、企業を選ぶのが普通でしょうが、ものづくりに魅力を感じるひとならば大企業への就職が見えているこれらの学校は選択肢になっているのでしょう。変なアカデミズム観念を刷り込まれないだけ、真っ当な社会人に育つのかもしれません。
デンソー工業学園
時代・環境の変化に柔軟に対応でき、将来職場の核となる人材を創る。
学園長挨拶
デンソー工業学園は、「時代・環境の変化に柔軟に対応でき、将来職場の核となる人材」の育成を目指し、幅広い分野の教育を行っています。
本校の歴史は1954年に立上げた技能者養成所における、中学校卒業者の養成工教育から始まり、現在、約6000名の卒業生が職場の中核として活躍し、お客様から信頼される製品開発・製造技術力のバックボーンとなっています。
教育にあたっては、将来職場で必要となる工学知識・技術・技能の修得を目指し、理論に裏打ちされた実践的な教育を行っています。
また、心身教育にも重点を置き、社会性を備えかつ心豊かな人材の育成を行っています。私たちは、モノづくりの未来を自ら切り拓かんとするバイタリティーあふれる若者の夢を応援しています。
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2020.05.22
「勉強しなさい」で子供の天才性を 潰す親たち
「勉強しなさい。」
親の8割はこの言葉を使ったことがあるのだそう。親としてはつい口にしてしまう常套句のようなものですが、この言葉、いろいろと問題があるようです。
学校の勉強さえしていれば安心、というのが親の気持ちかもしれませんが、これ全然子供のためになっていないらしいのです・・・
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2020.05.21
反抗期の子に「あんた、うぜえ」と言われたら
「子どもにくそばばあと言われたら、子育てが大成功の証!」
なのだそうです。
それはなぜかというと・・・
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2020.05.15
新型コロナウイルスのパンデミックが環境にもたらした良い影響
コロナ自粛で経済活動が停止し、外出もままならない生活は私たちの日常に大きなストレスを与えています。
ところがこの状況下で、ストレスから解放されている分野があります。
それは自然環境。
今回はその様子を見てみましょう。
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posted by hoiku at : 2020.05.15 | コメント (0件) | トラックバック (0) TweetList