学校ってどうなってるの?94 根概念(収束と統合、収束不全、秩序収束、同化収束) |
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2009年01月21日
学校ってどうなってるの?95 観念機能、精霊信仰
学校ってどうなってるの?95 精霊信仰、観念機能
グランドセオリーに必要な【精霊信仰】【観念機能】という新概念 をご紹介します。
これは「るいネット」で紹介されている実現論(新たな言葉=新たなグランド・セオリー)の一節です。結構、衝撃的な言葉ですよね・・・・
日頃、考えていると思っていても思考停止??なぬぅ・・・
まずは、この【精霊信仰】と【観念機能】の意味を見てみましょう。実現論の用語の定義集にはこう書いてあります。
【精霊信仰(せいれいしんこう)】とは、
極限時代の人類が、自然に対して期待・応望(=共認)を試みたこと。共認機能は、元来は同類を対象とするが、人類は自然(ex.一本一本の木)の奥に精霊を措定することでその共認機能を自然に向けて発動した。この精霊信仰こそ、人類最初の観念(人類固有の観念機能の原点)である。自然の背後に精霊を見るのも、物理法則を見るのも、基本的には全く同じ認識回路であり、科学認識=事実認識の原点である。
【観念機能(かんねんきのう)】とは、
感覚機能では対象化できなかったものを認識する機能のこと(ex.物体の落下から、重力の存在を認識する)。直面する現実対象(自然)の背後に、精霊を措定した精霊信仰がその原点である。この観念機能(特に言葉)によって、表情や身振りよりも遥かに多様で容易な共認が可能となったが、その共認・観念内容次第で進化もすれば退化もする可能性を孕んでいる。
※もっと、【精霊信仰】【観念機能】の意味を詳しく知りたい方は、実現論 第一部:前史 ヘ.人類:極限時代の観念機能をお読み下さい。
さて、この【精霊信仰(せいれいしんこう)】と【観念機能(かんねんきのう)】ですが、
まず、【観念】を辞書で調べてもなんだか哲学用語のようではっきりしません。簡単にいうと【思考する】とか【言葉を使う】と言えば分かりやすいですね。【本能】が【体】であれば、【観念】は【頭】、その狭間の【心】を【共認】と理解すると分かりやすいですか?
また、【精霊信仰】は一般的に宗教に分類され、アニミズム、シャーマニズムをイメージすれば分かりやすいでしょうか?日本ではかつて【八百万(やおよろず)の神】という自然現象の全てに神々が宿るという信仰や畏怖の対象がありました。これをイメージすると分かりやすいです。宮崎アニメの【千と千尋の神隠し】をイメージすると分かりやすいですか??
この【観念機能】と【精霊信仰】は、前者は科学的な合理性が、後者は、宗教的な主観性なイメージがなされるのが一般的で、一見、相容れないように思いますよね。しかし、これらは、人類の進化上、不可欠なもので、かつ、人類最初の観念機能は精霊信仰だったという面白い事実に気づくことができます。その観念機能が退化している=思考停止に陥っているのは衝撃的ではないでしょうか?さてさて、私たちはどうなるのでしょうか?また、学力低下もこんなところから分析できたりします。
この構造は、続きで紹介します。・・・・
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さて【精霊信仰→観念機能】の繋がり構造はこうです。
木に登れないかたわのサルである弱者の人類が極限的な自然外圧の状況で、サル時代からの共認機能(同化機能)を使って、自然を凝視し続ける(同化する)中で、【自然の背後=現実対象=自然】に対して自分たちの生存(=危機からの脱出)への期待を込めて、自然が応望してくれる事を切実に願い続けました。その注視と同化の結果、初めて万物の背後に精霊=期待に応えてくれる相手を見つけ出します。
直面する現実対象(例えば自然)の背後に精霊を見るのも、物理法則を見るのも、同じ脳回路(認識回路)を使っていて、精霊信仰≒科学認識=事実認識(事実信仰)の原点=人類最初の観念であるという構造を持っています。
重要なのは、現実対象(自然)に同化を試みることから、精霊信仰や観念機能は生み出されているということです。
この精霊信仰は、自然の背後に本当は存在しない精霊を見ています。この見えない法則を見るということは、りんごが木から落ちる現象を見たとすれば、そこから、「重力」という法則を見るようなもの。自然を凝視、注視し、同化した結果の由縁であります。
その観念機能の背後には、心と称している共認機能=共感機能・同化機能が必要で、十分に働いている場合は、戦争や奪い合い、殺し合いや、自分を正当化したり、他者を否定したりする考えは、生まれてこないでしょう。私たちは、この共認機能→精霊信仰→観念機能を逸脱してしまったが故に、「観念機能作動せず」に陥ったわけです。
では、学校や勉強などの社会問題に引き付けていえば・・・・・・
1】なんで勉強するの?勉強するってどういうこと?
・今の学校は、この観念教育が盛んに行われています。しかし、大元の同化対象がないので、この疑問がいつも付きまとっています。勉強(数学や英語や国語や社会などを勉強)をする意味がわからないのも、観念機能ばかりが先行して、実態が伴わないからです。
2】なんで学力低下するの?
・極限時代の人類は生死の圧力の中、いつも、現実の生存課題に直面して自然を対象としていました。生存に関する強い課題解決の力があったように思います。すなわち、それは、学力とは言わないまでも、現実に対する答えを強く考えていたでしょう。しかし、生存圧力が低下した私たちは、その同化対象を忘れた観念ばかり教える教育とマスコミ(映像)の流布と市場化によって、知識としてしか生きるすべを教えなくなってきました。その結果、意味のない学力を捨象する傾向が昨今、顕著になりつつあります。
3】学校が面白くないのはなんで?
・これも1】と同じですが、観念教育が先行した結果、仲間との連携や社会との繋がりなどを持たず、断層を生じて、結局、先生と生徒の序列圧力と受験圧力だけで、勉強させられ、学校が面白くないという結果になったのでしょう。しかし、観念機能とは、本来、同化対象や課題があって初めて道具として有効に機能するので、頭でっかちでは、学校が面白くないと思えるのは当然と思います。
4】なんで理由なき殺人が起るのか?
・観念の思い込みがこのような殺人を起こすのです。同化対象もなく、同化する対象が自分や架空の観念であれば、人を殺してもいいという思い込みに陥ることになります。観念は、あくまでも現実の対象を見据えたときに有効に機能するので、対象を見失った観念の暴走はとっても怖いですね。
5】なんでひきこもりが起るのか?うつが増えるのか?
・これも、思い込みと現実のギャップからうつや引きこもりが発生するのです。観念だけでは、頭と体と心が繋がっていないのですね。
6】金融破綻がなぜおこったのか?
・これも騙しという架空観念であり、宗教や近代観念(自由、平等、恋愛、平和、人権、権利、契約など)頭の中だけの観念・都合よく考える観念なので破綻したのです。
こんな風に、観念や精霊信仰をもとに分析して見ると面白いです。
みなさんは、いつも言葉を使い、思い、考えながら、毎日を過ごしていますね。【科学技術】で支えられた工業製品を使い、食料さえも、この科学技術がなければ生産できないし、得ることもできない状況でしょう。
医学や工学、そして、こうしていつも使っている私たちのパソコンも、この科学技術=観念の進化がなければありえません。近代の科学技術の発達が、私たちの今の豊かな生活(逆に言えば貧困を消滅させたといえますが・・・)を支えているといっても過言ではないでしょう。しかし、その反面、環境汚染や自然破壊を引き起こし、公害を生み出し、我々自身の肉体も精神も破壊されつつある状況です。この科学技術=観念の発達により、何より絶えないのが【戦争や争い】この現実に目を向けなければならない時代だと思います。
しかしそんな生活に甘んじてきた結果、「観念機能、作動せず=思考停止」となったのです。このまま行けば、人類は、破滅の道をまっしぐらです。
この科学技術は、私たちの観念機能が生み出したもので、その大元は、自然を畏れ敬う精霊信仰。それが自然や己自身を破壊しているという人類の滑稽さと傲慢さを浮き彫りにすることができます。
・・・・・・なかなか使えますよ。
投稿者 2310 : 2009年01月21日 TweetList
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