仕事をするようになって「生きている心地がした!」子どもたち |
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2021年11月05日
「ダシとってる間に宿題やる!」~幼少期の子どもの仕事で身に着く力とは~
前回の記事では(仕事をするようになって「生きている心地がした!」子どもたち)
類グループの「類学舎」を例に挙げて、
”子どもが仕事を担うなかで人間力や思考力を身につけ、相手の期待にもっと一体化したい、という欠乏が湧きあがること。それが、子育ての本質=集団の担い手育成であること”
を紹介しました。
今回は、それより前の幼少期の子どもが行う仕事とは何なのかを考えていきましょう!
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以前、ブログ(【集団再生のカギを探る】江戸時代の子育てに学ぶ③~江戸時代は、生産単位(職場)が家族~)でもご紹介しましたが、江戸時代は、生産と生活の場が家庭のなかにありましたが、現代は分離してしまっているため、子どもが生産の場を感じることはほとんどありません。
では、現代の幼少期の子どもたちが「仕事」をする場をどうつくるか?
家庭に生産課題がないからと諦めるのではなく、子どもに対して仕事のように「役割と責任」がある経験を担ってもらう場をどうつくるか、が重要なんです!
例えば、お手伝いは家族の役に立つ立派な仕事。その具体的な実践事例として、以前の当ブログの記事をご紹介します!
(リンク:子供にお手伝いでなく仕事として◎◎を任せたら、驚きの相乗効果が!)
ある時お母さんが、料理も宿題もしない小1男子を、突然お味噌汁係に任命してみたんです。そうすると…!!
仕事なのでやらされている感がなく、主体的にやります。
時間がない時は、「やさいはじかんかかるから、とうふとあぶらあげにする」と、小1でも考えて工夫します。
そして、段取りや時間管理を考えるようになると、想定外の効果も出ました。
散々言ってもやらなかったのに、「ダシとってる間に宿題やる!」と10~15分のダシ時間でやるようになり、さらには、「あと〇分で朝ご飯、〇分までに着替えと歯磨き」と自分で考えるようになった結果、毎朝遅刻ギリギリだった彼が、自ら早く登校するようになったのです!
おまけに3歳の娘も、苦手だったお味噌汁を今では完食します。
(引用以上)
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この小学1年生の事例をみてもわかるように、お手伝いを「仕事」として責任を持たせることがきっかけになって、
上手くいかなくても何度も挑戦したり親の真似して工夫しながら、”自ら””周りのために”動く意識を持つようになります。
自分がやりたい!だけが原動力になるのではなく、(お味噌汁を飲む)お母さんやお父さん、妹の喜ぶ顔が原動力になっているということ!
(お兄ちゃんのおかげで苦手なお味噌汁を飲めるようになった!というのが驚きです)
まさに対象が自分から家族へ拡がっていますよね!
そしてさらに対象が拡がっていくと前回の記事(リンク)にあるように、中学や高校、社会に出ても誰かが喜んでくれることに対して充足できるようになっていきます。
”「もっと相手の期待に応えて、一体化したい」という子どもの欠乏を高めていく”
それは核家族という小さな集団単位の中であっても、役割を担い、自ら周りのために動くきっかけをつくれば、いくらでもできる!広げていける!という事ですね!
私にはまだ子どもがいませんが、こんなに味噌汁係に夢中になっている子を見ているともっと色んな仕事(手伝い)をどんどん期待していきたくなりますね!そんな関係や場を創っていきたいです!
前回までの追求はこちら
・仕事をするようになって「生きている心地がした!」子どもたち
・子どもの方が、大人よりも仕事ができるし、みんなを元気にさせるよ!
投稿者 mitutake : 2021年11月05日 TweetList
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