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2021年09月16日

【データで見る現代の家庭①】結婚しても3組に1組は離婚する時代

家庭と子育てどうする?」。特に普段から子育てに向き合うお母さんお父さんにとって、日常的にも様々な壁にぶつかっていると思います。

「この家庭の問題、これってウチだけ?」

いえ、そんなことありません。どの家庭にも起こる普遍的な問題なのです。それは社会が大きく変わってきているから。

これから「現代の家庭は何が問題なのか」を考えてみます。

まず、いまどれだけ社会が変わってきているのかデータで押さえてみましょう。初回は、結婚という切り口から。

今回は、現代の2020年と2000年(20年前)、さらに1970年頃(50年前)とのデータを比較してみました。自分の子供の頃と今、自分の親の子供の頃と今、を比べています。親の世代とも、自分が子供の頃とも、子どもたちの置かれている状況は全く異なってきたことが分かります。。

■結婚する夫婦が減少、結婚しても3組に1組は離婚する時代
・婚姻率は、この20年で2/3に。第2次ベビーブームの1971年から見ると、半減
(1947年1.20% → 1971年1.05% → 2001年0.64% → 2020年0.43%)
※婚姻率:人口千人に対する婚姻件数の割合。ex 0.43%の場合、人口1000人につき婚姻件数は4.3件 

・離婚率※は1970年には9%程度だったが、2000年ごろから現在までは35で推移。離婚件数自体はこの20年ゆるやかに減少しているものの、たとえ結婚しても3組に1組が別れを選ぶのが、日本の夫婦の実態です。
(※年毎の離婚数を婚姻数で割った特殊離婚率と呼ばれる数値で、人口1,000人あたりの普通離婚率とは異なる)

・生涯未婚率は2015年で男性で4人に1人(23.4%)。女性で7人に1人(14.1%)
特に男性は1990年代から増加し始め、2000年頃の12.6%と比べると現代は約2倍に増加。これは1970年に比べて10倍以上の未婚率になります。

——————————-
結婚しない選択をする人が年々増え、結婚しても1/3が離婚する時代になっています。

戦後の貧しい時代、家庭は「富を得て豊かになること(=私権の獲得)」が共通の目標でした。1970年代に貧困を克服し豊かになって以降は、私権獲得への吸引力が失われていきます。

それ以降、核家族となり、マイホームを得て、生産(仕事)は家庭から分離されます。そして「遊びやレジャー」でつながる、家庭の形が出来上がっていくのです。

1990年代のバブル崩壊以降は、先行き不透明な時代に。男女同権・女性の社会進出も進む中で、2000年頃にはその遊びからも離れていき、「子育て課題(子どもの成績や進路)」が唯一の家庭の共通課題になっていきます。

(さらにここ5~10年くらいは、子どもの教育においても、ただ勉強を詰め込んでいい大学、いい会社という時代ではなくなって、どう育てたらいいのか?という羅針盤がなくなっているように感じます。)

いまや、結婚自体の引力は失われ、晩婚化・未婚化が進むばかり。結婚しても子育て以外の生産課題がない家庭では、様々な問題を孕んでいきます。

参考リンク
〇日本の婚姻率と離婚率の実情(2021年公開版) (ヤフーニュース)
〇男性は4人に1人近くが生涯未婚の可能性…生涯未婚率(最新) (ガベージニュース)

投稿者 yamane : 2021年09月16日 List   

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