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2008年02月26日

ニートは最早時代遅れ?

さて、ニートの原因から現状分析まで行ってきましたが、近年増加率に徐々に歯止めが掛かり始めたようです。

それもそのはず、今や新卒学生にとっての就職活動はバブル期以来の売り手市場再来 😆 。
img_4_12.jpg

各企業が、団塊世代の引退を補うべく、新人の採用にやっき になっています。

しかし、学生の意識は単に売り手市場に乗っかる、という枠組みを超えているように感じています。

さて、その中身とは?

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例えば、下記投稿を見てください。

主体性の喪失から、主体性の再構築へ

現在は主体性ゼロの状態から、主体性の再構築という過程に入っており、それはとりあえず意味の探索に向かう。この意味の探索において、最初に見つけた意味が仲間である。そして、仲間を飛び越えて、社会的に意味がありそうな課題(勉強、授業)へと収束し始めた。この手順で主体性を再構築し始めている。

私権圧力の衰弱 →主体性の衰弱・喪失 ⇒意味の探索 ⇒(素直に)
(外圧の衰弱)   (内圧の衰弱)     (主体性再構築)  課題収束
  ↓↓           ↓
 仲間第一   → 仲間関係が表層化
 仲間収束     仲間に追随するだけ

といった分析が示すように、最近の若者(10~20代前半)は、既に私権に変わる収束軸の探索へと向かい始めています。

実は私も企業で就活中の学生対応(会社説明や面接等)を行っているのですが、就活生の言葉として良く耳にするのが、
社会貢献」や「役に立つ仕事」といったキーワード。非常に興味深い傾向です。

仲間収束を軸にして、さらに対象世界を広げ、社会の役に立つ仕事・役割を担いたい!という意識が既に芽生えているのです。

この、「私権に変わる意味の探索」は、今後ニート・フリーターの増加に対する大きな転換点となるのではないか、と筆者は期待しています。探索意識の顕在化とは、社会不全(収束不全)からの脱出口、すなわち充足へ向けての転換であり、活力ある若者が今後増加へと向かう事を期待させてくれます。

そして、社会貢献や役割充足を期待して企業に入っていく若者達の「社会へ出る」意識は、企業や日本社会そのものを『みんな期待に応える場』へと転換させていく。

さて、こうなるとますますやばくなるのが、20代後半~30代のニート・フリーター世代 😥 。中でも、未だ「やりたいこと探し」や「自分探し」に固執している層は、意識的にも活力的にも明らかに下の世代に追い抜かれ、ますます社会不適応態 となってしまいます。

現在ニートが手にしている不労所得という階級は、あくまでも親の築いた私権に過ぎず、目先の安心と老後の不安がセットになったものでしかない。いずれは消滅してしまう、幻の特権階級なのです。

さらに、今後の社会は積極的にみんなの期待に応える『役割充足』や『評価充足』といった『共認充足』社会へと転換して行けば、古い評価指標である私権など見向きもされなくなる上に、期待に応えられる活力ある人材が企業や社会を導いていく =活力の無いものは淘汰 される、といった厳しい圧力状況に転換する事をも意味しています。

親が、家庭が、社会が、等と「働かない理由探し 」ばかりしていたら、手遅れになっちゃう!

今までとは違った視点で、仕事の意味を見出していく事。最先端の若者の意識に同化し、新しい社会を築き上げて行く。

その答えは、やっぱり家庭の外、すなわち『みんなの中』にありそうです。

今ならまだ間に合う!社会に出て、自ら次代を築いていこう!!!

かわいでした。

投稿者 kawait : 2008年02月26日 List   

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コメント

なるほど~。

20代後半~30代のニート・フリーターも、『私権に変わる意味の探索』をしたのだが、その探索が『自分』に向かってしまったから、出口が見えなくなった。

しかし、最近の若者(10~20代前半)は、その探索が『みんな』に向かっている。だから、可能性がある。

その転換点は何でしょうね?

恐らく、私権の「現実を否定」していただけなのが、前者(しかし、親の私権は否定していないから、自己欺瞞)だったのですが、さらに時代が進み、新たな(私権に代わる次の)「現実を肯定」しはじめたということなのかなと思いました。

新たな若者を中心に、活力再生の時代に入りそうですね。

投稿者 toya : 2008年2月28日 23:08

 なるほど!「自分にあった仕事」「自分のやりたい仕事」というのは、結局「働かない理由」を探しているだけなんですね!

 「みんなの期待に応える」ことが、仕事の本分であるならば、そこに「自分」という、主観は入り込みはずないんですね!

 そういった意味でも、ニートは私権社会が残した遺物、もはや時代遅れと入れるのかも知れません。

投稿者 dai : 2008年3月1日 19:56

お久しぶりです。
以前に「父親の子育てはますます家庭崩壊につながる」に投稿した者です。

>20代後半~30代のニート・フリーターも、『私権に変わる意味の探索』をしたのだが、
>その探索が『自分』に向かってしまったから、出口が見えなくなった。

>しかし、最近の若者(10~20代前半)は、その探索が『みんな』に向かっている。だから、
>可能性がある。

あまり深く考えてはいないですが、大ざっぱに見て取ると、
昭和45年~49年生まれの団塊ジュニア世代特有の現象だなって思っています。
以前に、団塊ジュニアの特徴として、格好悪い・態度が悪い・言葉遣い乱暴・成績不良
といった事でも、、派手なパフォーマンスや軽いノリでファッション化させ、社会へ流布させて
しまう。阪神・淡路大震災を始めとした90年代中盤~後半のボランティアブームでも団
塊ジュニア世代(特に男性)が自分探しや心の癒しで大勢ボランティアに参加する社会現
象がありました。内訳は災害復旧、義援金集め、ゴミ拾いや地球環境関連、子育てや
子供とのふれ合い等千差万別です。
しかし、団塊ジュニア世代の社会貢献を見ていて、何度も言うようですが、自分探しの色
彩が極めて大きい。「自分がここに居て、周りがある」事です。だから、自分が中心になけれ
ば社会貢献はすぐに止めて、新たな自分探しの旅に放浪する事となる。
何故、団塊ジュニア世代がコミュニケーション主義に走る・ブームになったのかと言うと、90年
代前半のバブル崩壊と共同体が大事だと錯覚させるメディアの存在に他ならない。
93年の「一つ屋根の下で」というドラマや心の豊かさは大事!!という報道でさっきの派手
なパフォーマンスで周りの人々を湧かせる・アクションを与える事が他人とのつながりを得ると
錯覚をしてそれがブームになったのではないかと思います。
だから、前回の若い父親での投稿でも自分が目立ちたい・子供のアイドルになりたいと子供
に懐かれようと心の救済士を演じるのと通じるわけです。当然これも自分が中心にあっての
事です。その裏付けとして、自分が中心に無くなると非常に危険です。よく若い親(父親も
です)が子供を虐待したり、殺す事件が多発していますが、本人の心の中心に”自分”が
無くなると暴走する危険がある事だ。自殺を図る人間の精神状態に近いと思って良い。

内容と直接関係ない事ですが、
テレビドラマやアイドル雑誌で人気が廃れないデビューして20年にもなるジャニーズの「SMA
P」がまだ売れるのはここで述べた団塊ジュニア世代の特徴が大きく関与していると思う。
現在はまだあどけない子どもと言っていい若いジャニーズが続々とデビューして、テレビやアイ
ドル雑誌に登場するけどSMAPに比べて人気がイマイチである。
まだ10代前半~20代前半ですが、団塊ジュニアより下の世代は割合大人しくド派手では
ない。そこに大きなヒントが隠されていて、20代前半以下の若者は社会に意外と順応し、
自分が中心に居なくても平気かなと思っています。簡単に言えば、自分がつまらなくても
周りのために仕事を率先して行う。他社優先に優れている事だ。

もう一度
>しかし、最近の若者(10~20代前半)は、その探索が『みんな』に向かっている。だから、
>可能性がある。
というのは、仮定ですが、自分たちよりも上の世代(団塊ジュニア)が結局、自分のご都合主
義でノリノリでハメ外して生きているじゃないか。自分が楽しくなければ何もやらない。そういう
所を見抜いていて、つまらなくてもやるべき事はきちんと行う。自らそういう先輩にならないよう肝
に銘じていたら立派なものです。
あくまでも「仮定」ですので実際の理由は定かではありません。
でも、そういう気持ちが子どもや若い世代で芽生えて来たら素晴らしいことです。
それは、勉強がつまらないから勉強はやらない。
会社は自分が拘束されるから正社員になりたくない。
日本の昔からの伝統や礼儀作法を守る事は自分を捨てると同じ事。だからダサイと否定する。
ここ20年ほど言われてきた、若者の問題点を一気に解決されるかもしれないからです。

自分の考えでは将来はほんの少しですが、今の10代の子ども達が20年後に妻子持って父
親になる頃、前回述べた友達感覚の父親というのから質が変化して、昔ながらの威厳を持つ
構築的・機能的な父親に戻るかなと希望を持っています。
これは当たり前の事ですが、自分がいつも中心に居るようではきちんと人生が真っ当におくれ
るはずはなく、途中で挫折をしたり、自殺を図ったりとか問題を起こす可能性もある。
やはり、自分が中心に居なくても他社を優先・淡々と仕事をこなす。そういう生き方が大事だと
つくづく感じます。

投稿者 ノリアキ : 2008年3月2日 21:00

toyaさん、daiさん、ノリアキさん、コメントありがとうございます。

今回の検討は、現在よりも今後の可能性を視野に入れての探索だったのですが、コメントを頂いて概ね見解としては間違っていないように感じられました。

今後若い世代がぐっと成長する事は、結果として今の中間世代に対する効果的な圧力をも形成します。そうなれば、変わるもの、淘汰されるもの、がはっきりと結果として表れるでしょう。

いずれにしても、混乱の中から新しい可能性が芽生える事には、強く期待していきたいですね!

投稿者 かわい : 2008年3月3日 18:37

コメントを有り難う御座いました。
先日の内容で一言忘れておりましたが、
個人の快楽・癒しを助長させる消費社会にもきわめて大きな責任がありますね。
現在のテレビ番組は、民放を中心に芸能人やお笑いタレントが常にバカ騒ぎをし、目立とうと下らなくても大人しい人間をバカにしてでも平気でやってしまう。大きな目的はどれだけ視聴率を稼げるかで、本当の意味でのコミュニケーション(団塊ジュニア世代の自己満足・個人の癒しのための偽善コミュニケーション主義ではありません)・機能的な人間社会の形成・本当の地球環境保護。その点から見れば明らかに反しておりますし、テレビに限らず、ありとあらゆる消費者のニーズにお応えするものが個人の快楽・癒しになっており、人とのふれ合いとか地球環境は大事と表面や企業活動では唄っていますが、所詮、偽善コミュニケーション主義の助長に過ぎず、根悪には拝金主義がどろっと底辺を覆い尽くしているのが現状です。このままでいけば人間社会そのものが沈没しかねません。
自分はまだ青二才ですが、これだけは最低条件として人間社会に必要条件だと確信しています。
●人間同士がお互いに機能的に維持と存続を可能に出来る社会を形成させる事。
それには、勉学・精神を鍛える・科学技術を始め人間が生きる知恵の共有化。
この意見を見ているとあなた、頭が堅くない?ガチガチの古い体質じゃないかと思われるかもしれないが、以上の事をふまえてこれらの事は絶対必須だと考えています。

投稿者 ノリアキ : 2008年3月3日 19:56

ニートの減少(特に若い世代)は、バブル崩壊後の長期に渡る不況の中、自己実現のためではなく、生活のために働かなくてはならない主婦が増えていたこと(つまり子どもに全力を投下できなかった母親の増加)が、影響しているのではないでしょうか?
今後経済が好転すると、そこからしばらくしてニートの数は増加に転じるように思えます。

投稿者 yui : 2008年3月9日 21:09

ノリアキさんのご意見には、私も賛同できます。

元々、人類は「個」ではなく「集団」として数々の外圧を共に乗り越えてきた生物ですから、集団、あるいは組織としてどう統合するか?という視点抜きには、語れません。

『お互い』という感覚を研ぎ澄ませる事のできる環境創りは、絶対不可欠ですね。

投稿者 かわい : 2008年3月12日 00:57

yuiさん、コメントありがとうございます。

確かに、経済状況とニートの発生率とは関連がありそうですね。

しかし、日本は1970年以降、一貫して国債発行による無理矢理成長を続けてきた国です。

バブル崩壊以前から、「目標喪失→収束不全」の社会への布石は打たれていた。

よって、経済状況以上に必要なのは、新たな活力源の創出だと考えています。

新たな活力源、みなさんは何だと思いますか?

投稿者 かわい : 2008年3月12日 01:07

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