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2007年07月17日

家庭⇒消費箱⇒要求箱。。。

家庭の消費中心は、ここ数年で明らかに衣食から娯楽関係へとシフト。
(国民生活白書H18年版 全世帯の家計(支出)の推移 参照)

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と同時に、実はここ数年で大幅に増えているものがあります。

それは、
消費者苦情、相談などの機関別受付件数の推移
いわゆる、 👿 クレーム 👿 です。

国民生活白書によると、
1983年 26万件
1993年 43万件
2003年 174万件!
2004年 222万件!!
と、ここ数年で一気に4倍にも消費者クレームの数が増えているんです

そこで、消費・生活に関するトラブルってどんなもの?と思い調べてみました。

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国民生活センター
によると、そんな事がクレームになっちゃうんだ、という感じ。ちょこっと周りと相談、確認が出来れば、事前に防げるんじゃないかといった内容が以外と多い。そして、クレーム増加の原因は以下の二つの要因に絞られる感じがしました。

1.詐欺被害の増加。悪徳業者による、単身高齢世帯等を狙った被害の増加。
2.家庭内の危機管理能力そのものの低下

そして、1と2の要因を繋げるものが、家庭内及び家庭外における人間関係の希薄化によるもの、に絞られます。この家庭における繋がりの希薄化については、H19年版の「国民生活白書」のテーマ「つながりが築く豊かな国民生活」にもなっています。

・忙しい父親
・忙しい子供(塾・習い事)
・別居化の進展
・親子間の会話不足
・近隣関係の希薄化
・単身(単独)世帯数の増加
・職場のつながり意識の低下
・人材育成能力の低下

等などについて、データーを見る事が出来ます。

さて、このような傾向に拍車を掛けている主要因はなんでしょうか?

これは、明らかに「消費拡大戦略」の一環ではないかと、私は思います。

科学技術の発達により、貧困消滅。消費の中身は、物から心へ。

しかし、心はお金では買えません。それどころか、年々心の充足は希薄化し、まるでその隙間を埋めるかのように本来必要としなかった娯楽や福祉サービスの増加と共に、詐欺被害やくだらない言掛りが同時並行的に増えている。

元々、市場の中心をなす商売というものは、いかに相手の心の隙間(共認非充足)に付入るか、といった騙しの手法が原点となっています。また、同じ集団内であれば、必要な事を必要な者同士で集まって仕事をしたとしても、そこに感謝こそ生まれても、お金による売買は発生しません。市場での売買というのは、集団内で賄いきれない領域に発生するものなのです。さらに、業者が商品を売って、買ったほうが得をするものなど、どこにもありません。市場での売買は等価交換などと説明される場合がありますが、そんなものを計る指標などどこにも存在しません。必ず、売ったほうが得をする仕組みを作らなければ、商売など成立し得ないのです。

この様な前提から考えてみた場合、実は密室家庭というのは市場にとって最良のターゲットとなってしまいます。家庭の外に溢れ返るほどの快楽や幻想をセットし、一方で周りとの繋がりが希薄化して行く方向へと導く。その結果、共認不全に陥る人々が増加、その心の隙間を埋めるべく、沢山の幻想価値をセットした商品が次から次へと売り込まれ、必要か否かの判断軸も持てないままに、どうでも良い事にばかりお金が注込まれていく。

こんな悪循環が、私達の身近なところで年々増加している、という事が統計上の
数値としても表れてきています。

もう一度言います。

「心は金では買えません。」

そして、集団がバラバラになるほど、心の隙間は広がっていきます

一度消費者に成り下がってしまうと、なかなか抜け出せない『家庭の檻』というものが、どうやらこの個人主義社会には存在する。しかし、人間は家畜では無い。共同性 😛 を持ち、考える能力(観念) 🙄 を持ち、そして誰もが心(共認機能) を持った生き物です。

改めて、騙しあいの世の中ではなく、共同の社会を構築していく必要性を感じます。
社会に目を向け、様々な社会問題を協働・共通の課題として取り組む事。そこから、新たな共同体社会の在り様を探って活きましょう!

PS.当ブログでは、この様な社会問題、特に家庭に起因する問題に対し、共に考え、発信し、協働して頂ける仲間を随時募集中です!興味のある方は、トップにある【管理人へメール】から、御一報下さい。

かわいでした。最後に応援クリック、お願いします。

投稿者 kawait : 2007年07月17日 List   

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消費の場しか知らない子どもは必然的に「自己中」になる 下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち(内田樹著 講談社) http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4... ...[続きを読む]

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コメント

『1.詐欺被害の増加。悪徳業者による、単身高齢世帯等を狙った被害の増加。』という原因を挙げられていますが、本当でしょうか。

犯罪白書でデータを見てみましょう。

    昭和34年→平成17年
検挙件数 80,851→29,384
検挙人員 31,891→11,648

このように、詐欺は大幅に減っています。

かわいさんは、近年『家庭内及び家庭外における人間関係の希薄化』が進行しており、これが詐欺犯罪と関係がある、と主張されていますが、このデータを見る限り、『家庭内及び家庭外における人間関係の希薄化』と詐欺犯罪の件数との間に相関関係があるとするならば、

『家庭内及び家庭外における人間関係の希薄化』が進行するほど詐欺犯罪は減少する

という結論が導き出されるように思います。

投稿者 CISCO : 2007年7月18日 14:35

CISCOさん、コメント及び詐欺被害データーの提供ありがとうございます。

なるほど、貧困の時代に比べると詐欺被害件数全体は大幅に減少しているのでしょうね。

しかし、今回の分析は詐欺犯罪の増減ではなく消費者クレームの増加、という視点から見ています。国民生活センターのサイトでは、

< 高齢者をターゲットにした訪問販売等の被害や苦情が増加を続けています。全国の消費生活センターに寄せられた相談のうち、契約当事者が70歳以上の相談件数は毎年増加し、2005年度は約14万件に達しました。

というコメントも掲載されています。明らかに、ターゲットを絞り込んだ犯罪が増加している、と解釈できます。この点についても異論はありますか?

また、
<『家庭内及び家庭外における人間関係の希薄化』が進行するほど詐欺犯罪は減少する

という結論は、どう考えれば結びつくのでしょうか?

投稿者 かわい : 2007年7月18日 20:26

返信ありがとうございます。

>というコメントも掲載されています。明らかに、ターゲットを絞り込んだ犯罪が増加している、と解釈できます。この点についても異論はありますか?

「被害や苦情が増加」と言う点について、いつに比べて、被害と苦情のそれぞれがどれくらい増加しているのかがわかりかねます。相談件数が増加しているのは事実でしょう。一方で、40年前と比べると詐欺事件が減少しているのも事実です。

><『家庭内及び家庭外における人間関係の希薄化』が進行するほど詐欺犯罪は減少する

という結論は、どう考えれば結びつくのでしょうか?

これは、通念に照らし合わせておかしな結論に見えますよね。私もそうは思いません。

従って、その前提となる「『家庭内及び家庭外における人間関係の希薄化』と詐欺犯罪の件数との間に【一意の】相関関係があるとするならば」というのがおかしいのだと推定します。

私の意見を言えば、世の中が豊かになることによって詐欺事件は大きく減少し、一方、『家庭内及び家庭外における人間関係の希薄化』によって詐欺犯罪は増加する可能性はあるが、詐欺事件全体の件数を押し上げるほどには増加しない、ということが言えるのではないかと思います。

投稿者 CISCO : 2007年7月18日 22:49

CISCOさん、返信ありがとうございます。

CISCOさんのおっしゃりたい事は概ね理解できました。ただし、私の投稿は詐欺事件の追求ではなく、市場の本質は心の隙間を狙った騙しにある、という指摘にあります。

事件にまではならなくとも、商取引の世界は、いかに相手にその商品を欲しいと思わせるか、といった幻想創出に余念の無い世界です。

個人を相手にした商売も、企業間取引(株、インサイダー、ファンド、M&A、etc.)にしても同じ。ただ、世の中で商売をしている人が全て悪人であると言いたいのではなく、市場の構造を理解した上で、改善策を考えていかなければならない、という事です。市場に乗っかって生きている以上、市場そのものを否定する事は出来ませんからね。

「これからの消費はどうなるの?」
http://www.financial-journal.net/bbs/bbs.php?t=1700&o=10279&k=30

ここら辺りをヒントに、今後も考えて行きたいと思います。

投稿者 かわい : 2007年7月19日 12:05

「市場の本質は心の隙間を狙った騙しにある」

これは確かに鋭い指摘ですね。もちろん、良いものを作って売ろう、と言う人も少なくありませんが、宣伝やイメージ戦略で「心の隙間」につけ込む売り方をしている商品だらけです。(テレビの通販とか)

詐欺事件にも端的に表れているのは事実で、オレオレ詐欺などは、その要因は一言相談する相手もいないような単身老人家庭の増大、という社会構造にあるように見えます。

重箱の隅をつついたようなコメントで申し訳ありませんでした。

投稿者 CISCO : 2007年7月20日 10:30

話を蒸し返すようで恐縮ですが、

戦後~現在で、詐欺事件の「中身」(内容、手口、対象etc)がどのように変化しているか、分かりますか?

投稿者 iwai : 2007年7月20日 13:59

分かりますか?と聞かれても調べないとわかりませんが・・・

近年増加している詐欺事件の類型は、いわゆるオレオレ詐欺、架空請求、融資保証金詐欺で、これらが認知件数の増大の原因みたいですね。

これらの犯罪類型は電話やインターネット、郵便の送りつけ等、通信手段を用いた無差別対象であることが多いため、犯罪被疑者数に比して発生件数もしくは認知件数が多いのが特徴。

戦後間もない昭和20年代から30年代の詐欺事件は、概ね

寸借詐欺 30%
商品詐欺 10%
代金詐取 8%
無銭飲食 2%
月賦詐欺 2%

といったところ。寸借詐欺や無銭飲食は累犯事案に多いと言われているようです。

投稿者 CISCO : 2007年7月20日 20:29

CISCOさん、お調べいただきありがとうございます。

かつて多かった「寸借詐欺」にもいろいろあったのでしょうが、たぶん、人の善意につけこんだものが多かったのだろうと想像します。

最近増えている詐欺は、人の善意にというよりは、まさに「心の隙間」につけこんでいる感じですね。

参考になりました。

投稿者 iwai : 2007年7月20日 21:51

CISCOさん、IWAIさん、追求ありがとうございます。やはり、物事の追求は人数が多いほど答えに迫る確立が高まる、という事を改めて実感した次第です。

今後しばらくは、単身世帯は増加に向かうであろう事が予測される以上、家庭の外での中身ある繋がりというものをどのように形成して行くか、というのも一つの社会課題になるだろうと認識しております。

今後も宜しくお願いします。

投稿者 かわい : 2007年7月21日 01:50

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