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2007年05月22日

子ども達のネット世界

小学生~高校生までの間で、絶大な人気を誇る携帯サイトがあるようです。

前略プロフ

C-NET JAPAN
数百万人を抱える楽天モバイル事業の秘密兵器、「前略プロフ」の秘密

に、詳しく紹介されている。下記、一部引用します。

携帯電話やPCなどに対応した自己紹介ページを作成できるサービスの総称だ。10代を中心に人気を集め、コミュニケーション手段の1つとして使われている。メディアシークが自社モバイルサイトの利用者に対して行った調査によれば、13歳~15歳の85人のうち90%がプロフの存在を知っているといい、実際にプロフページを持っている人も67%にのぼるという。多くのユーザーは携帯電話から自分のプロフを作成し、友人同士で見せ合っているようだ。

 

プロフを運営している事業者はいくつかあるが、その中でも多くのユーザーを抱えているサービスの1つが「前略プロフィール」だ。900万以上のプロフィールページが開設されており、ユーザー数は「数百万人」と運営者は話す。

 ユーザーは自分のページを携帯電話で開いて直接見せ合ったり、URLをメールで送りあったりしているという。また、初対面の際の名刺代わりとしても使っている。

 自己紹介ページは一度作成したらほとんど更新しないというケースが多いが、前略プロフィールでは様子が異なる。掲載した写真を頻繁に入れ替えたりプロフィールを書き換えたりするケースが多いという。また、掲示板を設置することができるため、新しいコミュニケーションツールとしても利用され始めている。

 しかし、懸念材料もある。若年層がメインユーザーのためメールアドレスを簡単に公開してしまったり、自分の写真をそのまま載せてしまったりすることで、出会い系などへのトラブルにつながる可能性が高いのだ。「携帯電話から使っているユーザーが多いせいか、自分と友人しか見ていないと勘違いしてしまい、自分の住んでいる場所や友達の名前などをそのまま書いてしまう。インターネット上で一般に公開されているという意識が薄いユーザーは多い。PCサイトのコミュニティで言えば、3~5年前の状況に似ている」(浅見氏)

実際にいくつかのページを見てみましたが、確かにあっけらかんと、素性をさらけ出しているページが沢山ありました。

そして、これらの状況を、殆どの大人達は非常に危険である :confused: 、との警告を発しています。

う~ん。。。 🙄

確かに、犯罪の温床になりかねない、気もするんですが、ちょっと違う角度から見てみる必要もあるんじゃないかな? 😉

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彼らにとって「プロフ」は、基本的に仲間同士のコミュニケーションツールとしての使い方がメイン。仲間同士でプロフを交換し合い、日々お互いのページの更新状況を確認し合う。プロフを元に複数の仲間同士で携帯HPや掲示板などを合同で立ち上げていたり、とにかく仲間同士の繋がりを確認し合う為に使っているんだな~、と見て取れます。

我々の感覚からすると、日常的に顔を合せている仲間同士であれば、わざわざそんなサイトを作らなくとも、お互いの事を知っているし、携帯持ってれば必要な時に連絡を取り合えばしまいだろ、と思ってしまう。

しかし、彼らは仲間=プロフの交換、リンクの貼り合い、といった形でネット上での繋がりをかなり重視しているように思います。

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一方では、表層的な仲間関係をネットというフィルターを通してなんとか持続させようとしているかのような。

対面ではストレートに言い合えない、関係耐力の無い若者は確実に増えているとは思います。が、ネットを通す事で何でも言い合えるようになる、といった感じで。

片やもう一方では、仲間という枠を超えた繋がり「みんな使ってる」「みんなのサイトを行き来できる」といった、「みんな繋がり期待」が根っこにはあるのではないか、とも感じられる。

この「前略プロフ」だけでも、ユーザー登録数は既に900万人、高校生の7割は自分のページを持っている、という状況からして、既に仲間だけの繋がりなど、とっくに超えてしまっています。

大人達は、個人情報うんぬんかんぬんで難癖付けてる方が多いようですが、それは完全に大人だけの価値観、という事でしょう。

パスワードもかけず、自分達の写真や名前をネット上に載せる事が、どのような意味を持つか?
中高生にもなれば、それくらいの事は想像できるはずです。

彼らは、ネットを通じて知らない所で知らない人に素性を知られても、特に危険だとかやばい、などと感じていないのです。

だって、家庭や学校、といった既成の枠組みを、いとも簡単にすり抜けられる社会がそこにあるのだから。

自分達の思い通りにならない、といったヤキモキとした気持ちになっている大人達(親や先生など)など、知ったこっちゃ無い。

既に900万もの繋がりを手にした若者達は、TVよりも家庭よりも携帯、なのです。

大人の言い成りにならない子ども達。彼らは、決して暴走などしていません。(一部を除いて)

新しい社会を、既に創り始めているのです。

ゴマカシだらけの聖域を抜け出して。

現在形では、秩序らしきものは見当たりませんが、きっと彼らの間では暗黙のルールは出来始めていると考えられます。
いずれ規範が形成され、仲間空間を壊すような自己中には圧力がかかり、立派な社会が生まれるかもしれません。

しばし、この流れには注視してみたいと思います。

投稿者 kawait : 2007年05月22日 List   

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