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2007年04月20日

やっぱりテレビやゲームは脳に良くない?!

久しぶりにネットで「ゲーム脳」について調べてみた所、賛同と批判に真っ二つに意見が別れ、論争を巻き起こしている事が解りました。

確かに、森昭雄氏の著書『ゲーム脳の恐怖』についての論理矛盾に対する指摘には、頷ける所も見受けられます。
しかし一方で、批判側の意見も矛盾点の揚げ足取りをしているに過ぎず、実際のところ脳がどのような影響を受けるのか、についての新たな視点は導き出されていません。

これは、ゲーム脳に限らず、テレビ脳、パソコン脳、など類似カテゴリーでも同じような状況で、結局最後には「何事もやり過ぎはよくない」という無難な解釈でお茶を濁しておしまい。

なんだか、パッとしません 🙁
しかし、少なくとも問題視される部分には共通項があるのではないでしょうか。

答えは、続きに。

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例えば私が子どもの頃には、ドリフやひょうきん族といったお笑い番組は有害なものだ、として当時の親達からはかなり嫌われていた事を記憶しています。ところが、今やテレビの中は右も左も 🙄 お笑い芸人 😆 だらけ。最近はもっぱら批判の対象はマスコミの捏造事件だったりしていますが、どちらかというと今のお笑い番組の方が、よっぽど有害なのではないか、とすら思います。

<参考>
「05年正月 お笑い芸人のTV支配???」
「【図解】答えがないので、課題捨象」

では、有害なものとして論争の対象となる「テレビ」「ゲーム」「パソコン」のたぐいにおいて、悪害と言われる部分の共通項はなんでしょうか?

1.同化対象の一方向化(一つの方向だけにのめり込んで周りが見えなくなっていく状況)
2.それを可能にする環境(個室化・密室化・手元化)
3.目先化の進行⇒短絡脳化

といった辺りでしょうか。

最近では、脳トレブームで脳を鍛えるゲーム等も登場し、大人でもゲームに嵌ってる人は沢山居そう。最近は、電車の中でもゲームに夢中な大人、見掛けますよね。この前は、電車の中で携帯ゲームを子どもと順番にやってるお父さん 、という構図も見掛けました。お互い、顔を見て会話を交わす姿が一切見られず、お互いゲームの画面しか見ていない 🙁

この、会話をしない環境、というのはやっぱり大いに問題、ではないでしょうか?

<参考>
「会話のない家庭が短絡脳の一因」

さて、上記のように会話の無い状態や、テレビ・ゲーム・パソコンなど一つの画面に不覚のめり込んでいく事で、具体的にどのような障害が想定されるのでしょうか?

テレビやゲーム、あるいはパチンコなど、嵌りやすいもの、あるいは嵌った経験のある方も多いかもしれませんが、一番の障害は認識機能の低下、そして共認回路の劣化に繋がるのではないかと思われます。

通常、生物は活きていく上で必要な情報を外部からをキャッチ(外識)し、腹が減った等の内部の欠乏(内識)と照合して適合したものを取り込んでいきます。そして、その働きを主要に担っているのが、前頭葉。

そこで、東京都神経研
の前頭葉に関しての研究内容から、いくつか関連する内容をピックアップしてみました。

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前頭葉には視,聴,触,味,嗅の各感覚それに体内情報と,ほとんどあらゆる外的,内的情報,しかも高次な処理を受けた情報が入っています。前頭葉はまた,運動系の色々な脳部位,さらに海馬,扁桃核などの大脳辺縁系とも密接に結びついています。

前頭葉は「記憶の組織化」を担っていると考えられています。

前頭葉損傷患者はまた,対象を正しく評価することにも障害を示します

ドーパミンは大脳皮質の中では前頭葉に最も多く分布している神経伝達物質です。

前頭葉が効率的に働くためには,ドーパミン量がある「最適レベル」にある必要があると考えられています。なお,強いストレスは前頭葉内のドーパミン濃度を上昇させます。一方老化に伴って前頭葉内のドーパミン濃度は減少することが知られています。どちらの場合も前頭葉の働きは低下します。

このように見ていくと、やはり密室化と目先化を促進する家庭・個室・ゲームといったものは、使い方に注意しないと危ない人間が育ってしまう可能性が十分に考えられると言えるのではないでしょうか。

確かにゲームだけが悪い、とかテレビは危険だ、という思考は、やっぱり短絡思考。

しかし、人間が活きて行く為、そして様々な能力を獲得していく過程には、沢山の同化対象が必要です。特に急速な発育過程にある子どもの場合、この同化対象が単一化・短絡化してしまう事は、様々な適応障害に繋がる危険性が非常に高い。

会話のある環境 😀 、そして周りを見る事 🙄 の重要性、しっかりと認識しておきましょう。

投稿者 kawait : 2007年04月20日 List   

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Don't be memo
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