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2007年04月06日
共同生活のある小学校
全寮制や寄宿舎付き学校など、子供たちが共同生活を送る学校の取り組みが各地ではじまっているようです。
そんな中でも、授業の多くが体験学習に当てられ、どのクラスも異年齢学級という少しユニークな取り組みの学校を紹介します。
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その学校は、きのくにこどもの村学園といいます。
小学校、中学校、高等専修学校があり、一学年15名の小さな学校で、和歌山県橋本市という山間の町にあります。
といっても、不登校の子供などを専門に引き受けるといった学校ではなく、教育の考え方に賛同する家庭の子供が通う普通?の学校です。
1992年に小学校設立、1994年中学校、98年に専修学校を設立。
また、福井県勝山市からの誘致を受けて、98年かつやまこどもの村小学校、02年に同中学校が設立され、順次拡大してきています。
近畿圏を中心に全国から子供たちが通学していて、毎週末に帰宅する「週末帰宅」と3週間に一度帰宅する「長期滞在」があり、寮での生活は1部屋に数人で寝起きする共同生活となっています。
週1回の全校集会のほか、クラス、寮、行事などの委員会で頻繁に話し合いが行われ、学校の生活の決め事は基本的に生徒たちが決めている ようです。
ユニークなのが、体験学習を目的とした「プロジェクト」で、それがクラス編成の元にもなっています。
2006年度のプロジェクトは以下の通り。
・きのくにこどもの村工務店(建築、木工、劇)
・きのくにファーム(農業)
・nuno工房(衣の研究)
・おもしろ料理店(食べものの研究)
・クラフトショップ(工芸)
毎年4月に、活動の中身や友達の顔を見て、こどもたちが選ぶ ことになっていて、
異年齢集団でこれがクラスにもなる というもの。
詳細は、ホームページを見ていただくとして、この学校の特徴は以下の点にあると見なせます。
・家庭から分離された、子供たちの共同生活の場であること。
・異年齢の集団の中での活動が中心になっていること。
学校で設定している教育理念は、自己決定、個性、体験といった旧い概念をキーワードにしていますが、実際の共同生活では様々な話し合いの場が設けられ、子供たちが自分たちの生活の場を運営していく という取り組みが志向されています。
このような取り組みに対して、どの子供たちも喜んで受け入れているようです。
一方、このような取り組みがなかなか広がっていかない壁となっているのは、親をはじめとする大人たちの旧い考え方。
寄宿舎付き小中学校の実現に向けた研究の中で以下のようなアンケート結果の報告があります。
53%の賛意を示しているのは企業経営者、次いで市町村の教育長、…現実の問題に当事者意識を持って対峙している人ほど賛意が高くなっている と見れます。
それに対して小学校長やPTA、地域代表といった人たちは、旧い考え方のままの人が多いと見えます。たぶん、一般家庭の親たちも同様だと思われます。
このような壁を突破するためには、現実にうまくいっている、可能性の感じられる事例をどれだけ発信していくかということも重要だと思います。
byわっと
投稿者 wyama : 2007年04月06日 TweetList
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コメント
投稿者 りうママ
りうママさんコメントありがとうございます。
>小学校から共同生活があることはとても興味があります。
反面、まだ手元においておきたいという囲い込みの感情も捨てられませんね。
きのくにこどもの村学園の「週末帰宅」や「長期滞在」というやりかたは、そのあたりの親の意識を捉えたやりかたのような気がします。ただし、コストがかかるのが難点のようですが…。
こういった取り組みがもっと拡がっていけば、親の意識も変わっていくような気がしますね。
投稿者 わっと
娘も来年小学生になるのですが、地域で公立小学校を選択することができます。
最近では、都心の公立小学校に越境入学することもできたり、小学校お受験で私立に入学したり、とさまざまな選択肢があります。
しかし、子供にとってどの選択がいいのか、実際のところ迷っていますし、困っています。
小学校から共同生活があることはとても興味があります。
反面、まだ手元においておきたいという囲い込みの感情も捨てられませんね。
この葛藤を超えられるだけの可能性がたくさん生まれれば、「家庭の壁」も突破することができるのではないかと、感じています。