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2022年07月22日

【知能進化を紐解く】~同類の中で生きる力を育んでいくように進化してきた~

これまでは、人間の肌感覚の凄さを深掘りしてきました。その中で、肌感覚で代表されるような五感よりもっと原始的な身体感覚をベースにした感覚統合を形成することが、子どもの成長に大きく影響していることがわかってきました。

感覚統合を通じて「からだ・こころ・あたま」が繋がって、没頭できる力、真似ぶ力、挑戦したい欠乏=生きる力が育まれているのです。肌感覚を深く追求していくことで、身体感覚と知能進化が大きく関係していることがわかってきました。

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人間の赤ちゃんは、他の動物に比べるととても無力です。他の哺乳類の場合は、生まれてすぐに立ち上がって動くことができますが、人間の場合は母親の子育てが必ず必要な状態で生まれてきます。

これは他の動物を見ても大きな特徴といえるでしょう。人間は、未熟な状態で生まれ、周りにいる仲間たちに全面的に依存する戦略をとっているのです。つまり、もともと同類の中で生きる力を育んでいくように進化してきたのです。

子どもは仲間の中で生きる力を伸ばすために、敏感期というのがあるようです。例えば、例えば、1歳の子がご飯を手で掴んで投げたりしますよね。

大人はご飯で遊んではダメだと注意したくなりますが、子どもは自らを成長させるものをみつけ、特別な興味と感受性を持っているということなのです。これを敏感期というのですが、子どもの成長段階によって敏感になる対象がどんどんと変わっていくのです。

赤ちゃんの心理(不信感と信頼感)
生後2、3日の赤ちゃんでも、単純な絵よりも、人間の顔の絵を好んで見ます。また、他の音よりも、人間の声に耳を傾けます。人は、生まれてすぐに、人を求めているのです。

でも、おかあさんの温かなお腹の中で何の不自由もなく生きてきた赤ちゃんにとって、外の世界は楽な世界ではありません。自分の周りに他の人間がいても、自分を助けてはくれないだろうという不信感が生まれそうになります。その不信感というハードルを乗り越えて、人間への信頼感を持たなくてはなりません。

この時期の基本的な信頼感が、将来の人間関係の土台になります。私たちは、基本的に人を信頼できるからこそ、友人や同僚や家族とうまくやっていくことができるのです。

基本的信頼感を育てるためには、母親(または赤ちゃんの面倒をみる特定の誰か)の愛情が必要です。普通、赤ちゃんは何をしてもゆるされます。おしっこやウンチをもらしても怒られないし、どんなに泣いても泣き虫だなんて非難されません。何もできなくても、バカにされるどころか、深い深い愛情で包み込まれます。この愛の中で、人生への希望と、人への基本的信頼感とが育つのです。

こころの発達:発達心理学(1)より引用しました

 

 

画像はこちらからお借りしました。

今回シリーズでは、身体感覚と知能進化はどう関係しているのか?ヒトはどのように知能進化を遂げ、生き延びてきたのか?と目の前の子育て課題どうする?の、もっと背後にある生物の進化史からみたときに、ヒトはどのようにして『知能進化』を実現してきたのかを深掘りしていきます。

 

 

投稿者 suzu-kun : 2022年07月22日 List   

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