体の声は、祖先からのメッセージ~生物のメスが子育てをしているのは、種として生き残りを賭けた適応戦略だった!~ |
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2021年11月26日
体の声は、祖先からのメッセージ~知能を養うなら、まずは皮膚感覚を磨こう!~
体から届くメッセージ。
私たちの先祖である単細胞から人類まで、過酷な外圧の中で生き延び、その中で掴んだことをDNAに刻印してきました。
その脈々と続く生物の歴史たちこそ、積み重ねてきてくれた“こうしたらうまくいく”という私たちの生きる道しるべとなっているのです。
前回は、単細胞~魚類→両生類、と進化すればするほど、メスの生殖負担が大きくなり、オスの闘争機能が強化されていくことで、オスメスの役割分化(雌雄分化)が進んでいくことを明らかにしてきました。リンク
その後私たちの祖先は「哺乳類」へと進化していきます。
哺乳類の大きな特徴は、胎内保育を始めたこと。
そして哺乳類の名の由来でもある授乳などが始まったこと。
では、その時代からのメッセージは何なのか。まずは生物史をおさえていきましょう。
(前略)
・原モグラは土中に住む存在であり、視覚を後退させ、主要に触覚(皮膚感覚)と嗅覚を武器としている。
・加えて哺乳類は授乳や子供を嘗めるなど、スキンシップを通じて、皮膚感覚に快感機能を付与することで、皮膚感覚の回路を著しく発達させた。(スキンシップの心地良さ、母は乳児の様子を感じ取り、乳児は母の状況を感じ取る等。)それが知能発達の土台となっている。
⇒皮膚感覚が知能の土台って?
・皮膚は第二の脳と言われる。皮膚はそれ自体が駆動物質を分泌し、キャッチしたりできるという脳と同様の機能を持っている。
・実際、目や耳ができるまでは生物は皮膚によって外部情報をキャッチし(それを集約し)、判断していた。(中略)「心地よさ」「気持ちの悪さ」「怖さ」等は皮膚が感じ生み出す感情。※他の感覚器官は情報のみで、それ自身は判断機能を持たない。
・哺乳類はこの皮膚と脳の駆動物質(判断)のやり取りを強化することで、脳と皮膚を「共進化」させた
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→皮膚が新皮質=探索回路を発達させた
この原始哺乳類が獲得した“皮膚感覚”がその後の進化に大きな影響を与えます。「皮膚が感じたこと」と「それ以外の感覚で感じ取った情報を集約した脳の情報」を行き来させ探索することで、知能を著しく発達させていきました。
一般的には視覚などの方が情報量が多いように感じますが、視覚を発達させたカンブリア大爆発時にはあまり大きくならなかった脳容量が、皮膚感覚を得た哺乳類になり一気に大きくなったことからも“皮膚感覚”と知能の関係が感じ取れます。
その視点で改めて哺乳類を見てみても、
●体内で赤ちゃんを育てている最中も…
胎生=羊水が入った薄い膜のなかで過ごす赤ちゃんは母親の動きを羊水の流れや時折当たる臓器の感触から感じています。このように、お腹の中にいるときから皮膚感覚を磨き続けているんです!
●母乳で育てているのも…
一般的に哺乳類の授乳行為も免疫機能の引継ぎなのではないかと思われていますが、それは初乳から数日。長く見ても最初の1ヵ月程度。
それよりも授乳期間が長くなっているのは、母子の肌と肌の触れ合いが必要だから。
生まれてから最初に感覚機能として発達するのが触覚機能(=皮膚感覚)リンク。その中でも一番敏感な口を通じて、母のおっぱいに触れて、吸ったりするなかで赤ちゃんは母親との触れ合いを感じています。
(赤ちゃんが何でもかんでも、まず口に入れるというのは皮膚感覚で対象を掴もうとしているからなんですね…!✨)
このように哺乳類は妊娠期間も授乳期間もとにかく皮膚感覚を磨くことを自然と追求し続けているんです!
↓↓
ここまでみてきた生命の原理に私たちのことを照らし合わせてみると、今まで捉えていた「子育てのあるべき像」が覆されます。
例えば、「栄養や免疫のために、何が何でも母乳を飲ませないといけない!」と母が必死や不安になることよりも、赤ちゃんにとっては、もっとスキンシップを通じて皮膚感覚を磨くことが重要なんです!!
母乳が出にくいかも…等と不安になり、ネガティブになればなるほど、赤ちゃんもそれを感じてしまいます!
赤ちゃんの目をみて、癒され、なごみ、向かいあいながら、ひたすらスキンシップをしていけば良いんです。それをしていれば知能だって自然と発達していきます。
そう考えると、いまの子育てがもっと安心で充足溢れる時間になりそうですよね✨
以上、哺乳類で初めて子育てが始まり、その中でも特に妊娠~授乳期の皮膚感覚を通じて哺乳類が一気に知能進化させていく過程を見てきました。
以降は、哺乳類の進化の中でどのように塗り重ねられていくのかを見ていきましょう
つづく
投稿者 toyosima : 2021年11月26日 TweetList
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