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2016年04月12日

高齢者を中心に有償ボランティアを組織し、地域を支える活動

高齢者が活躍する場を創るとして、企業として立ち上げるのは、それなりにハードルが高いかもしれません。もう少し、敷居を低く。有償ボランティアというスタイルもあります。

高齢者を中心に有償ボランティアを組織し、地域を支える活動  より

わたしの時間

東京都品川区で「街のお助け隊」として主に高齢者を有償ボランティアで組織し、庭の除草や庭木の剪定、網戸の張替え、部屋の掃除、電球の取り替えなど、生活の困りごとを支える活動が面白い。

利用客は1,000円のクーポンを購入し、内500円は区内の共通商品券として、残り500円は事務所や活動の運営費としてあてがわれる。

ボランティアではなく、あえて有償にすることで働き手に責任意識と喜びが生まれ、利用者と供給者ともに循環するサービスを実現している。地域に貢献したいという高齢者の方々と、地元の生活密着ニーズを結びつけた(生活に密着したサービスゆえに、繋がりや共認充足も生まれやすい)仕組みが注目される。

以下、わたしの時間より引用
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シニアお助け

 

 

 

 

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街のお助け隊 コンセルジュは、品川区の中延商店街にある商店街事務所に拠点を置いて、半径700mほどの範囲で暮らす約1万人の高齢者をお客様と考え、まだまだ元気な高齢者を中心とする有償ボランティアスタッフが日常生活の様々な困りごとをお助けするという活動を行っています。

お助けする内容としては、庭の除草や庭木の剪定、網戸の張替え、部屋の掃除、電球の取り替えなどさまざま。基本的に相談いただいて助けられることは何でもやります。ボランティアスタッフに登録してもらう際に、得意なことやできそうなことを書いてもらい、マッチングの参考にしています。

また、ボランティアスタッフには水道工事業や電気工事業などの専門家も加わっているため、ある程度専門的な依頼にも対応できるようになっています。

■「有償ボランティア」にしたねらいとは、どういったことでしょうか?

活動に継続性を持たせることにあります。商品券という有価証券を報酬にすることで、ボランティアスタッフには「働けている」という喜びと責任感が生まれますね。定年でリタイアしても、まだまだ元気ならば仕事をして世の中の役に立っていたいと考える人は多いでしょうが、とはいえなかなか機会は見つからないと思います。そんな高齢者が誰かの役に立ち、それで手にした商品券でケーキの一つも買って帰れば家族にも喜ばれますし、孫に何か買ってやれるという張り合いも生まれます。家庭が明るくなりますよね。

そして、仕事を頼んだお客様は、困っていたことが解決できて助かるわけです。例えば、電球を交換するだけでも、高いところに登って手を伸ばして、なんてできないわけです。それを電器屋さんに頼もうものなら、5,000円ぐらい取られますね。そんなちょっとしたことに困る高齢者世帯がたくさんあるんです。ですから、ボランティアスタッフが仕事をした時は必ず「ありがとうございます、助かりました」と感謝していただけます。

さらにもう一つ、スタッフが商品券で買いものをすれば、それだけ地元の商店街が潤いますね。品川区内共通の商品券ですが、ほぼ全額がここ中延商店街で使われています。つまり、有償ボランティアは”三方よし”のシステムなんです。

ボランティアスタッフや利用者はそれぞれ何人いるのでしょうか。
ボランティアスタッフは90人が登録していますが、常時活動しているのは20人ぐらいです。65~70歳の高齢者が中心ですが、中には20代の学生もいます。この活動に触発され、卒業後に社会福祉分野に進む人もいますね。

お客様(利用会員)は900人ぐらいですが、そのうち500~600人がよく利用してくださっています。
シニアお助け2
■街のお助け隊 コンセルジュの活動を始めてから10年経ちますが、この間、どういったご苦労がありましたか?

最初のサービス開始のお知らせは、区の広報誌や簡単なチラシだけで済ませましたが、なかなか浸透しませんでしたね。まずは”有償”であるという点が理解されにくかったのです。”ボランティアは無償”という固定概念がありますから。また、高齢者は、悪質な事業者に騙される経験をしている人も多く、「困ったことは何でも手伝います」という我々は警戒されてしまったという面もあります。また、一人暮らしのお年寄りの見守りサービスとして学生スタッフが電話をかけると、”オレオレ詐欺”に間違われてガチャンと切られる、ということもありました。

そうした中でも、一人、二人と利用者が出始め、そういった方々の顔と名前を覚えて街中で会った時など声がけをするといった工夫もしながら、徐々に信頼を得ていきました。特に大きかったのは、ボランティアスタッフの仕事の質の高さです。例えば、庭の草をむしるにしても、きちんと根から抜くので長持ちするんですね。そんなことも口コミで広がったと思います。さらに、マスコミでも紹介されるようになって広まっていきました。

実は、街のお助け隊創設者が体調を崩したり、赤字が続いていたこともあって、活動をやめると決めたこともありました。それを知った常連のお客様から「利用者を探してくるから続けて。本当に助かっているんだから」という言葉をいただいたのです。そんなお客様が一人でもいるなら、と思い直した次第です。

シニアお助け3

 

 

投稿者 hoiku : 2016年04月12日 List   

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