新たな介護の可能性18 地域でのミニ事業の具体的検討~新たな介護事業のエリア分析 |
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2015年01月01日
新たな保育の可能性14~新しい保育事例を俯瞰~これから実現する保育とは?
あけましておめでとうございます。今後とも、当ブログをよろしくお願いします。
さて、これまで色々な保育の取り組みを紹介して来ました。
それらの事例を大別すると、①お母さん参加型、②高齢者参加型、③居住共同体型、④生産共同体型、⑤企業内保育所、⑥地域共同体型の6つになるかと思います。
これらの事例を整理してみます。
まず、長所・有利なところ
1お母さん参加型 育児と社会参加両方を実現 育児コミュニティーの形成が出来る
2高齢者活用型 人材活用として適している お母さんも安心できる
3居住共同体型 場そのもの 住民が人材となりうる 運用を建主がバックアップ
4生産共同体型 繋がりの基盤がある 集団の中での子育てが可能
5企業内保育所型 経済的基盤がしっかりしている
6地域共同体型 場の確保が容易 運用・人材を確保している
次に、短所・課題となるところ
1お母さん参加型 最初、信頼するには? お母さんの卒業により継続しない 場の確保が難しい
2高齢者活用型 どうやって組織化するか? 場の確保が難しい
3居住共同体型 場が閉じる メンバーの更新にどう対応するか? メンバーを限定する
4生産共同体型 誰もが参加出来ない
5企業内保育所型 地域との関わりが難しい 場が閉じる 世代交代によっては継続しない
6地域共同体型 常時の運用が可能か
などが思い浮かばれます。
全体を俯瞰すると、保育に必要なものは「人材」「場」「運用主体」であることが見えてきます。それぞれにメリット・デメリットがありますが、保育そのものの実現では、やはり④生産共同体型の生産と家庭が一体となった場の実現度が高いと思われます。
そもそも、「保育」が必要になったのは、生産と家庭が切り離され、村落共同体の中に内包されていた育児が家庭だけに押し付けられたことから始まります。都市部へ人口を集約し、「サラリーマン+専業主婦」というユニットによってなんとか行われてきたのですが、女性の社会進出と、密室空間での子育ての弊害から立ち行かなくなったという訳です。ですから、元の村落共同体の様な生活の場が出来れば保育の問題は解消されて行きます。
また、育児が生産過程と完全に切り離されてしまったのも問題ではないかと考えます。
村落共同体=1次産業の生産共同体ですから、子ども達は村落全体で見守られるのと同時に、将来生産体の担い手になる勉強も出来ていたのです。
しかし、ほとんどの人がそのような生活を共にする生産共同体に属することは出来ません。また、居住共同体にもほとんどの人は参加することが出来ません。
ならば、これからの保育を考えるとき、多くの地域と人々に可能性のある形は何でしょうか?
- ~6の事例パターンから特に可能性のある部分を抜き出してみます。
- お母さん参加型 保育の活動そのものでお母さんの社会参加が可能
- 高齢者活用型 主体人材としてポテンシャルが高い
- 居住共同体型 場を初めから持っている
- 生産共同体型 場も人材も内包している、生産の場で集団育児が出来る
- 企業内保育所型 運用のコアになる組織を持っている
- 地域共同多型 地域の核になりうる
- ②のお母さんと高齢者の方にはぜひとも参加して欲しい。③のように安心できる場の確保が重要。
④の集団の中で育てる形はぜひ取り入れたい。⑤⑥のように運用を担う組織が欲しい。と、いったところでしょうか。
これらの「いいとこ取り」をするにはどんな形が考えられるでしょう?
全体を俯瞰して、「運用主体」と「場」が課題になるのが判ります。「人材」はお母さん、高齢者と可能性が幾らでもありますが、彼女ら、彼らを繋げる「運用主体」が必要になります。そして、「場」をどうするか。
可能性として考えうるのが⑤⑥の形の発展系で運用コア組織が成立し、場を確保するという形です。
例えば、何らかの地域に根ざした生産集団が事務局(連絡先と繋がりの核)を提供し、その地域で場を確保して、お母さんや高齢者の参加を募り、運用していくというもの。生産集団というよりネットワークのようなものかもしれません。
今後、競争により発展していくという市場社会の意味合いはどんどん薄れていくはずです。(現与党は判っていませんが)その中で、国に頼らず、自ら生活基盤を確保する動きが生まれてくるはずです。地域ネットワークのような組織が各地に生まれ、活用されていない人材がお互いを補完し合い、育児をバックアップするシステムが生まれてくるのが期待されます。
投稿者 hoiku : 2015年01月01日 TweetList
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