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2014年07月02日
【コラム☆感謝の杜】~虫歯治療の革命~
虫歯になったとき、ドリルで削る治療が一般的でしたが、歯の再生能力を活かし、塗るだけで治る新しい治療方法が発見されました。
この再生を行う正体は『ペプチド』であり、これは、ガンに効果のあるワクチンへの活用にも注目されています。
自然治癒力を活かした再生治療の新しい流れに注目です。
「虫歯治療の革命: 歯の自発的な再生を手助けする虫歯の治療法が英国で開発される」より
英国の名門、リーズ大学で「歯に穴を開けずに治療する方法」が発見されたという報道が。しかも、その方法が「冗談のように」簡単なのです。
小さな虫歯ができたら歯の表面にペプチドの液体を塗るだけ
臨床で実証された上での発表です。そして、さらに「革命的」なことには、これは「治療」ではなく、「歯が自分で再生する手助けをする」ことで、歯の内部からの再生治療ということなのだそうです。
治療で使われる「魔法の」液体は、リーズ大学の化学学部の研究者によって設計され、アマリア・アゲイル博士によって開発された。ここには、 特定の状況下で繊維と一緒に集まる P11-4 として知られるペプチドが含まれる。
これは「歯の治療」というより、「歯の自発的な再生の手助け」を意味し、この液体が歯に塗られると、酸の浸食で作られた虫歯の小さな穴に染み込み、歯が自発的にジェルを形成する。
このジェルは(歯を形成する基礎となる)カルシウムを引き寄せ、内部から歯のエナメル質を再生する「足場」を提供するものだ。
そして、これにより、自然で、かつ痛みのない歯の再生治療が行われる。
虫歯の本当の原因も実はわかっているのに、対策はまだ進んでいない
虫歯の根本的な原因が、ミュータンス菌だとわかっています。なので、実はこれまでずっと言われてきたような「丁寧な歯磨き」は、虫歯の根本的な予防とは関係ないこともわかっています。もちろん歯垢が虫歯の大きな原因であることに変わりはなく、エチケットの面を含めても歯磨き自体はいいことでしょうが、それだけで虫歯をなくすことはできないということです。
現在、ドイツで「抗生物質に代わる物質」が開発されています。すでに物質自体は特定されていて、それが「ミュータンス菌にもある程度の効果がある」ことが確認されています。
抗生物質に代わる物質がドイツの機関で特定される(ペプチド)
今回リーズ大学で開発された治療法にも「ペプチド」が登場しますが、今後の医療でこの「ペプチド」というものはかなり重要となるもののようです。
▲抗菌性ペプチドが、虫歯の原因となるミュータンス連鎖球菌の成長を確実に止めた様子
ちなみに、このような「根本的に虫歯が消滅する」という治療法は、世の歯科医の方々には存続の脅威に感じるかもしれませんが、「それは逆」で、むしろ歯医者さんの役割は大きくなると思います。なぜなら、自然再生するためには、初期の虫歯の最初期である必要があるほうが好ましいはずで、そのような小さな虫歯の発見と、そこへの治療液体の塗布は素人にできるものではないはずです。なので、これらの治療法が流通しようと歯医者さんは絶対に必要です。
歯はドリルで削ってしまえばそれまでです。でも再生するなら・・・・こんなに嬉しいことはありませんよね。
是非歯医者さんはこの治療を実践してほしいものです。
投稿者 hoiku : 2014年07月02日 TweetList
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