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【コラム☆感謝の杜】~虫歯治療の革命~

虫歯になったとき、ドリルで削る治療が一般的でしたが、歯の再生能力を活かし、塗るだけで治る新しい治療方法が発見されました。

この再生を行う正体は『ペプチド』であり、これは、ガンに効果のあるワクチンへの活用にも注目されています。

自然治癒力を活かした再生治療の新しい流れに注目です。

「虫歯治療の革命: 歯の自発的な再生を手助けする虫歯の治療法が英国で開発される」 [1]より

英国の名門、リーズ大学で「歯に穴を開けずに治療する方法」が発見されたという報道が。しかも、その方法が「冗談のように」簡単なのです。

 小さな虫歯ができたら歯の表面にペプチドの液体を塗るだけ

 ぺぷちど [2]

臨床で実証された上での発表です。そして、さらに「革命的」なことには、これは「治療」ではなく、「歯が自分で再生する手助けをする」ことで、歯の内部からの再生治療ということなのだそうです。

治療で使われる「魔法の」液体は、リーズ大学の化学学部の研究者によって設計され、アマリア・アゲイル博士によって開発された。ここには、 特定の状況下で繊維と一緒に集まる P11-4 として知られるペプチドが含まれる。

これは「歯の治療」というより、「歯の自発的な再生の手助け」を意味し、この液体が歯に塗られると、酸の浸食で作られた虫歯の小さな穴に染み込み、歯が自発的にジェルを形成する。

このジェルは(歯を形成する基礎となる)カルシウムを引き寄せ、内部から歯のエナメル質を再生する「足場」を提供するものだ。

そして、これにより、自然で、かつ痛みのない歯の再生治療が行われる。

虫歯の本当の原因も実はわかっているのに、対策はまだ進んでいない

虫歯の根本的な原因が、ミュータンス菌だとわかっています。なので、実はこれまでずっと言われてきたような「丁寧な歯磨き」は、虫歯の根本的な予防とは関係ないこともわかっています。もちろん歯垢が虫歯の大きな原因であることに変わりはなく、エチケットの面を含めても歯磨き自体はいいことでしょうが、それだけで虫歯をなくすことはできないということです。

現在、ドイツで「抗生物質に代わる物質」が開発されています。すでに物質自体は特定されていて、それが「ミュータンス菌にもある程度の効果がある」ことが確認されています。

 

抗生物質に代わる物質がドイツの機関で特定される(ペプチド)

今回リーズ大学で開発された治療法にも「ペプチド」が登場しますが、今後の医療でこの「ペプチド」というものはかなり重要となるもののようです。

Alternative zu Antibiotika entwickelt [3]

▲抗菌性ペプチドが、虫歯の原因となるミュータンス連鎖球菌の成長を確実に止めた様子

ちなみに、このような「根本的に虫歯が消滅する」という治療法は、世の歯科医の方々には存続の脅威に感じるかもしれませんが、「それは逆」で、むしろ歯医者さんの役割は大きくなると思います。なぜなら、自然再生するためには、初期の虫歯の最初期である必要があるほうが好ましいはずで、そのような小さな虫歯の発見と、そこへの治療液体の塗布は素人にできるものではないはずです。なので、これらの治療法が流通しようと歯医者さんは絶対に必要です。

歯はドリルで削ってしまえばそれまでです。でも再生するなら・・・・こんなに嬉しいことはありませんよね。

是非歯医者さんはこの治療を実践してほしいものです。

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