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2012年06月08日

『安心基盤をつくっていくには?』:医療制度はどうなる!?-10~~観念病を克服すると医療制度は十全に機能する!~

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アメリカ以外の各国で行われている公的保健を基にした医療制度は、患者の急増、医療費・薬代の高騰、医師・看護士不足等様々な問題を抱え、このままでは、破綻するとされています。このことが、TPP交渉で、アメリカ型の民間保険主導の医療制度が押し付けられる原因の一つとなっています。

一方、アメリカ型の医療制度はどうかというと、
これまでの実態調査
5~アメリカ医療事情・前編(医療保険制度)
6~アメリカ医療事情・中編(医療費)
7~アメリカ医療事情・後編(市場化の起源)

や、まとめの構造
8~金貸しが支配する医療制度の実態~
9~マッチポンプの医療制度~
で見てきたように、
民間保険主導では、庶民に膨大な負担が押し付けられ、アメリカの現状が示すように「お金がなければ満足な医療が受けられない」という医療格差が生まれてしまいます。
(参考)
市場原理主義の怖さ;アメリカの実情は日本の将来図

そして、この医療制度の背後には、「福祉」や「調和」等の観念が一切頭にないロックフェラーという金貸しが支配しているという事実は、民間保険主導の医療制度が、庶民からの収奪の上に成り立っていると言え、そのことは、我々庶民にとってこの上なく危険な制度であるということを物語っています。
(参考)西洋医学が死亡原因の第1位であるアメリカ

現代の公的保健による医療制度の破綻や民間保険による医療制度の危険性を踏まえたうえで、今後の「医療」を考えていくときに、「現代に特有の病気が異常に増えている」という事実に着目する必要があります。

医療技術の進歩によって、それまで「不治の病」や「難病」と言われてきた疾病は、どんどん治癒できる状況となってきました。一方で、「作られる病気」をはじめ、「生活習慣病」や「精神疾患」など、現代に特有の疾病もどんどん増えてきています。寧ろ、これら現代病が新薬開発や高度先端医療、そして民間保険などと結び付けられ、金貸し達のターゲットとして、医療費増大→国家や庶民の負担増→破綻の危機の主要因となっているのです。

現代の公的保健による医療制度を存続させるには、これら現代病を抑制していけばいいのです。そしてそれは、薬による対処療法ではなく、実は「意識と観念」を変えさえすれば、防げるのです。

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「心の病」の急増
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上記「主要死因別死亡率」グラフを見ても分かるように、「悪性新生物」が死因のトップで、圧倒的です。
これは、前稿でも触れたように、「作られた病気」が含まれている可能性が高いです。
そして、2位以降は「心疾患」、「脳血管疾患」、「肺炎」、「老衰」、「不慮の事故」、「自殺」、「糖尿病」と続いていきます。

「肺炎」、「老衰」、「不慮の事故」を除き、「心疾患」、「脳血管疾患」、「糖尿病」については、栄養過多の現代食生活に起因する部分も多い「現代病」といえると思います。

【参考】
食における、統合課題とは?  
食べなければ死なない①
肉の多量摂取で大腸がんリスク上昇
現代人は「食べすぎ」である2~人類は飢餓の歴史。空腹と免疫力の関係~

一方、死に至る病ではないが、「寿命・健康ロスの大きな病気・傷害」グラフから、「うつ病・躁うつ病」、「自殺」、「アルコール乱用」、「統合失調症」など、いわば「心の病」は全体の15%を超え、上記「心疾患」、「脳血管疾患」、「糖尿病」と同等の割合です。因みに、がんなど「悪性新生物」の合計は、9.7%で「心の病」がいかに多いかが分かると思います。

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心が充たされて初めて、身体は十全に機能する

心と身体の関係は、誰しも実感するところです。
先に上げた「うつ病・躁うつ病」などは、心が身体を痛めつける象徴的な例ですが、他にも、悩むことで胃潰瘍や十二指腸潰瘍になったり、ある行動に対する拒否反応として自家中毒になったりすることも心と身体は密接に繋がっていることの証です。

心の不全状態が身体を痛めつける、逆に言えば、「心が充たされて初めて、身体は十全に機能する」のです。

このことから、現代これほどまで、「心の病」が増え、現在も増え続けている理由は、心の不全状態の人が生み出され続けているということです。
「心の病」を治癒していくには、「心が充たされている」状態にすれば良いということになります。

「心が充たされている」状態とは?

では、「心が充たされている」というのは、どういうことか?

相手の期待に応えることが、自己の期待を充足してもらうことと重ね合わされ同一視されている。つまり、相手の期待に応え充足を与えることは相手に期待し充足を得ることと表裏一体であり、相手に期待することは相手の期待に応えることと表裏一体である。従って、相手の期待に応えること自体が、自己の充足となる。共認の真髄は、そこにある。共認の生命は、相手(=自分)の期待に応望することによって充足を得ることである。

まず同化して充足する

この共認機能が十全に働いている、つまり、周りの仲間との期待⇔応望の関係ができていることなのです。
この自分=相手の人間関係が阻害されている状態によって、心は機能不全を起こし、この状態が「うつ病や躁うつ病」などの「心の病」の正体なのです。

「心の病」は観念病

この心の機能不全を引起す主原因が、自分と相手を分かつ観念、つまり、個人主義観念やその元の近代思想にあります。自由、平等、人権等のそれを束縛されるものに対する対立概念で、しかも頭の中に描いた理想を表す観念故、いくらそれを求めても決して実現することができない架空観念なのです。

故に、この観念を使って主張しても、仲間を失い孤立し、この観念を使って物事を考えても、何事も実現できない現実の前に疲労していくだけなのです。それを我々は、学校で教えられ、そして、学者やマスコミなどの統合階級がテレビや新聞、書籍などの媒体を通じて刷り込まれ続けてきました。

近年では、自分や個人・個性、人それぞれなど、水で薄められて使われてきましたが、この個人主義観念によって、「他人と自分は相容れないもの」という意識が定着し、仲間を否定視したり、距離を置いてきたりしてきたことが、心の充足を徹底的に阻んできたのです。
つまり、「心の病」の正体は近代思想による「観念病」なのです。

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観念病には薬はいらない→観念を塗り替えたら終い
「心の病は観念病」と捉えると、それを直すのは比較的容易になります。それは、人間の脳で観念を司る大脳新皮質は、最も先端の機能だからです。個人主義に基づいた旧い観念を新しい観念で塗り替えていけば良いのです。

新しい観念とは、みんながなるほどと思う事実認識を基にしています。これまで、医療制度の実態を見てきたように、上辺だけにとらわれない背後にある構造、或いは、現代病の登場の根本原因(:観念病)、或いは、人間の本来の充足機能は?という意識構造を捉えようとすることで培われていきます。この事実の追究によって、旧い観念の間違いに気付き、或いは、それを使うことの弊害を理解することで、事実認識に基づく新たな観念によって、旧い観念を塗り替えていくことができます。

また、それまでの価値観念を一旦棚上げにして、本質を追究していくという姿勢さえあれば、「作られる病気」の正体を見極め、自然の摂理に応じた人類の様々な機能等の把握などにより、マスコミの(人を欺くための)デマカセ情報や私権企業の宣伝する内容の正邪判断も可能になっていきます。

この事実認識をもって、そしてそれを皆で共有することで、心の充足も得られ、「現代病」のほとんどは抑制できる(つまり病人が減る)ようになります。このことは、現代の医療制度破綻危機の直接的な原因の目を摘むことにもなるはずです。

いかがでしたでしょうか?

現代の医療制度破綻の危機は、「心の病」つまり「観念病」を減らしていくことで、克服できるという内容でした

次回シリーズでは、心と身体の繋がりについて扱っていきたいと思います

投稿者 sashow : 2012年06月08日 List   

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