「いい女って、何?いい男って、何?」~全的な集団の中でいい女・いい男が育まれる |
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2010年01月09日
従来の“遊び”が機能発達には欠かせない!
画像:PlayStation.comより引用
「遊び」は最大の学習課題」、「幼少期の遊びは、胎児期に次ぐ“生命進化”の追体験」 「“遊び”の再生 ~「遊び」と「学習」「生産」が分断してるのなんで?~」と最近の記事で、「遊び」に関する記事を紹介してきました。
今回も、子供の「遊び」に着目し、その「遊び」が人の様々な機能発達に欠かせないものであるとのるいネットの投稿を紹介します。
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自然界を見ると、高度な動物になるほど、「遊び」を行っており、内容が複雑化・高度化していくことが解ります。
哺乳類の遊びの事例は『子どもにとって、「遊び」は最大の学習課題』で紹介されていますが、哺乳類以前の動物である魚類でも”遊び”と考えられる行動が見られます。
例えば、比較的進化した魚類の中に、”餌”にはならない水草などを2匹で引っ張りあう、ちょうど”綱引き”のような遊びをするものがいます。(ex.淡水魚のシクリッド類)
インパラの横飛びやヤギの駆け上がり、チンパンジーの子育て遊びやレスリング
画像:インパラ(たび旅日記さんより)、チンパンジー(Idea Africaより)など哺乳類の”遊び”の高度さには非常に驚かされますが、魚類・哺乳類・類人猿と”遊び”の中身が複雑化、高度化していくことは、「高度に進化した動物ほど、複雑で多用な遊びを必要とする」と言うことも出来ると思います。
進化させてきた本能機能を十全に働かせ、外圧へと適応していく為には、”遊び”を通した模擬訓練・実践的訓練が必要になると言うことなのでしょう。猿・人類の遊びが、その他の哺乳類と比較にならないほど複雑な理由もそこにありそうです。
共認機能を獲得した猿~人類は、本能機能を働かせる為の模擬訓練としての”遊び”に加えて、共認機能を十全に働かせていく為の”遊び”も重要になる。そして人類の場合は、”観念機能”を十全に働かせていく為の”遊び”も必要になる。
例えば水遊びや砂遊びは、その繰り返しの中で、手などの触覚機能(=本能)を発達させるだけでなく、水や砂の性質(=科学認識)を認識することへと繋がっていきます。
鬼ごっこなどの集団遊びは、走り廻る中で本能機能を発達させるのはもちろん、集団で課題を考えたり、お互い期待をかけたり応えたりする中で、共認機能を発達させ、更には、様々な予測思考や連関思考(因果律・手順律)を繰り返す中で、観念機能も発達させていきます。このように見てくると、遊びの”本質”とは、外圧に適応する生体へと身体や脳を発達させていく為の、機能発達の場、実践的訓練の場にあると言えそうです。(実際、子供の頃に集団遊びを繰り返すほど、脳神経回路が発達すると言う報告もある『子どもの「遊び」と脳神経回路の形成』)
参加者・人数や場所などによって、無限とも言える複雑な組み合わせを持ちえる従来の遊びとは違い、文字通り”プログラムされただけの”単純刺激であるTVゲームでは、このような機能発達は望めず、時間の浪費でしかありません。
現在社会には、”子供の遊び=取るにたりないもの・時間の浪費”と言う感覚があるように思いますが、遊びをただの時間の浪費へと陥れたのは、市場社会に他ならないでしょう。
環境問題を始め、現在社会に溢れる未明課題を突破する人材を育成していく為にも、自然の摂理に基づいて、遊びに対する認識を180度転換し、その内容を見つめ直していく必要があると感じます。
引用終わり
「遊び」には、動物の機能発達にとって、とっても重要な役割があったんですね!
特に、人間の観念機能、共認機能の発達にも大事な役割を担っていることがわかります。
しかし、現代社会では、引用記事にもあるとおり、TVゲームが普及し、単純刺激しか生まない遊びともいえないような遊びによって、生きて行くうえで必要な、あらゆる機能が低下してきています。また、TVゲームが普及した背景には、核家族の増大も原因として挙げられます。
以下、家族構成の割合を示した図を添付します。
画像の確認
画像:共生社会政策統括官「少子化対策」より
実感とも合ってくると思いますが、年々大家族が減ってきています。戦後の半分にも満たない数字ですね。この現象によって、縦横(上下世代、隣人と)の交流が減り、子供の面倒を見る人が親だけになりました。
さらに、都市化することで、交通事故や誘拐などの危険性も高まり、余計に親の心配事が増え、少しでも自分の近くに子供を置いておきたい心理もあり、子供にTVゲームを与えてしまう親も少なくありません。その結果、悪循環を生む結果になっています。
これらを改善するためには、やはり、地域の集団の再生が急がれます。
投稿者 ford : 2010年01月09日 TweetList
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コメント
投稿者 emam
TVゲーム、、確かに与えるだけで楽チン。。
でも、それでは子どもの心も体も育たない。。
「遊び」って、そもそも集団内でしか、本来の機能を発揮しないものなのかも。。
核家族やその狭い家庭を超えて、みんなで考えていきましょう♪
投稿者 stich♪
>例えば水遊びや砂遊びは、その繰り返しの中で、手などの触覚機能(=本能)を発達させるだけでなく、水や砂の性質(=科学認識)を認識することへと繋がっていきます。
なるほど、と思いました。友達の子供でも、小さい子と外で遊んだりしていると、見るもの触るもの何でも関心を持ってあれこれ試して自分で確かめてみたり、質問してきたりするようです。
しかし、例えばRPGのようなTVゲームの中に幾ら水や砂等があっても、ゲームの目的と関係なければ関心を持ったり触ったりすることもないし、何か出来ても用意された視覚や聴覚や指先の感覚以上のものはありません。
遊びが用意されたものに限定されてしまうのも、危険なことなんですね。
投稿者 Goofy
子供の遊びの重要性がよくわかってきました。
でも、確かに外で遊ばせるには犯罪に巻き込まれないか心配でなりません。(大人だって怖いくらいなのに・・・)
そんな風に感じていると、子供を囲い込んでしまう結果になるのですね、、それもそれで嫌です・・・
小さい頃、家のある地域では「子ども会」という集まりがありました。子供たちを集めてクリスマス会をしたり、畑においも堀りに行ったり、その面倒は地域のお母さんやおじいちゃん・おばあちゃんたちが交代でやってくれていたのです。
そうやって、はじめは何か決まったものがあれば自然と集まるクセなどつくのかなぁ、と思ったりもします。
今や、その子ども会もなくなってしまいましたが、再生することもこれから考えていくべきだと感じました。