役に立つ勉強法って?11・・・勉強する理由 |
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2009年07月16日
役に立つ勉強法って?12 ~人々は「勉強収束」「社会収束」しているのか?
最近の大学生は、授業出席率が90%も珍しくないとか 😯
写真はこちらよりお借りしました。
この間、「役に立つ勉強法って?」と題し、まずは人々の「勉強収束」「認識収束」更には「社会収束」の潮流の現在の状況について追求してきましたが、今回は、一旦中間まとめを行いたいと思います。
果たして、人々は本当に「勉強収束」「認識収束」「社会収束」しているのでしょうか?
続きを読む前に、ご協力をお願いします 😛
それでは、まずはこれまでの流れのおさらいです。
■役に立つ勉強法って?1 ~書籍ランキングに見る勉強収束の潮流!?
☆過去20年の書籍売れ筋や、直近のランキングを振り返ると、かつては私権時代をどう生きるか(人や組織の在り方)やいかに金を稼ぐか(経営関連や「金持ち父さん」系)が多かったのに対し、勉強法や能力向上に意識が向かってきているのは確か。
☆本来みんなの“充足”課題だったはずの子育てが、「学問」の一分野として研究されているのはなんでか?それは、子育てというものが、私権社会の枠組みにフィットさせるため・・・つまり、“制度発”になってしまっているのではないか?
■役に立つ勉強法って?3~中学校選択に関する調査報告書より(1988年と2007年の比較)
☆子どもの教育に対する親の関与は高まってきており、金をかけてでも受験競争に勝って欲しい。
親も子どもも社会的評価を羅針盤に学校を選ぶ傾向が高まっている。子どもは“友達と一緒の学校”も大事な選択基準。
また、多くの子供が“勉強はしなくてはならないもの”“受験で人間として大きく成長できる”と考えている。
■役に立つ勉強法って?4 ~人々の社会収束・勉強収束は本物か?
~「るいネット」投稿より
☆若者の意識潮流として・・・
「インターネット収束・事実収束」「農業収束」「授業収束・資格収束・仕事収束」「勉強サークル・子育てサークル」「活字収束・新書ブーム」「社会企業家・社会収束・政治収束」と、勉強や社会に向かっていると思われる反面・・・
自ら遊びの企画ができず、与えられた枠の中でしか遊べない・・・若者の「主体性の喪失」現象も。
■役に立つ勉強法って?5 ~大学生は勉強収束⇒社会収束しているのか?~
☆現在の大学生・・・授業への出席率が高く、まじめな反面、授業に対しては受身で明確な目的意識や課題意識は薄い。
また、社会に貢献したいという意識が高い反面、実際は義務的に授業に出席しつつも趣味や遊びへの収束度はかなり高い。
■役に立つ勉強法って?6 ~家庭内学習本が売れているのはなんで?
☆勉強に向かう意欲や集中力は、幼少期の充足体験。勉強を苦役としてではなく、充足課題と捉えられるかどうかが鍵?
■役に立つ勉強法って?7 ~高校生の社会意識の高まり~
☆高校生へのモバイルリサーチによれば、約7割が“社会貢献に関心あり”と答え、特に、エネルギー問題、食料問題、地球温暖化、病気の治療などの「化学」、「生理学・医学」への意識が高まっている。
・・・しかし、これらはマスコミネタと完全に一致?
■役に立つ勉強法って?8 ~自主的な学習に進めないのはなんで?
☆子ども達が自分の力を伸ばしたい理由は・・・「社会や人のために役立つ人間になりたい」から。
参考:「やる気のスイッチを入れるには?」
1)できないと思っていたことができた時
2)これはみんなのためになると思えた時
3)自分のやりたいこと、目標ができた時
■役に立つ勉強法って?9 ~発信力が鍵~
☆小中高校生で、授業中にわからないことを質問せずに、そのまま解決せずにいる子どもが5割近くもいる。
・・・脳機能上は、情報を入力する際よりも、学んだことを出力(発信・復習)することで知識が蓄積される。
■役に立つ勉強法って?10 ~学力向上には、目的意識を共有できる「集団」づくりが重要
☆「目標達成力」「創造的対話力」「協調維持力」「規律遵守力」を総合した“総合学級力”の高いクラスに属する子どもほど、読解力が高い。
⇒学力向上に必須の目的意識も、個人の学力も、個人ではなく集団課題として取り組むことで上昇する。
■役に立つ勉強法って?11 ~勉強する理由
☆子どもに対する親の関心の過剰な高まりが『カーナビ親』を生み出した。・・・子どもに先回りして進路に対しあれこれ支持を出し、あたかも子ども自身が選択し、決定を下したかのように誘導する。
<ポイント整理>
・「勉強法」や「能力向上」志向、「事実収束」「授業収束」「資格収束」「仕事収束」「勉強サークル」「活字収束・新書ブーム」など、若者を中心に「勉強収束」の潮流が見てとれる。
・また、更にその先には「社会的評価を羅針盤」「社会に貢献したい」「社会や人の役に立ちたい」など、「社会収束」の潮流も感じられる。
・ところが、一方で、『カーナビ親』に象徴されるような親の過剰な関与もあり、「勉強はしなくてはならないもの」などの後ろ向きな目的意識や、授業出席率は高いが、明確な目的意識や課題意識はなく、「主体性の喪失」現象も伺える。
・更に、高まる社会意識の中身を見ていくと、「エネルギー問題」「食料問題」「地球温暖化(環境)問題」など、マスコミの発信するスローガンの影響を強く受けてしまい、決して本質の追求に向かっているとは言いがたい。
つまり・・・
一見勉強収束しているようだが、実は“勉強法”(ノウハウ)収束に過ぎないのではないか?
なぜなら、貧困の消滅→私権の衰弱によって、今や現在の学校制度、試験制度は貧困からの脱出というエネルギー源を失い、勉強は、制度発、親の過剰期待発の「しなくてはならない」義務的課題にしかなっておらず、「合格する」という人工的な目的意識しか持てなくなってしまっているから。(手っ取り早く片付けるための“ノウハウ”が欲しい)
一方で、 「みんなの評価」「みんなのため」「社会評価」「社会貢献」など、意識が周りへ・・・更には社会へと向かいつつあるのは確か。
但し、せっかくのその意識もマスコミが垂れ流す中身の無い表層・欺瞞観念にからめとられ、流産してゆく・・・
更に、こうしたマスコミや学者による染脳も含め、貧困の圧力⇒私権圧力の克服に代わる新たな目的意識が形成されず、相変わらず主体性を衰弱させ、目先的に、ますます制度の枠に自らはまり込む姿(特に大学生?)も見て取れる。
“制度”や“主体性喪失”の壁を突破し、本物の社会収束⇒認識収束を実現するには?
「合格」という制度的、人工的な目的意識を超えた、 “社会発の目的意識”の形成 が必要
マスコミや学者の流す情報の欺瞞を暴き、この社会の諸問題や、みんなの期待を、もっとリアルに、具体的に掴んでいく必要がある。
様々な問題現象を、“なんで思考”によってとことん原因追求することで人類の歴史構造や意識構造を明らかにしていき、そこで得られた構造認識をもって、社会問題に対する突破口を追求 していく。
※因みに、こうした問題意識から、万人による社会統合を目指し、皆でとことん勉強している場が『るいネット』 です。
次回からは、昨今注目されている脳の研究や、思考法・勉強法を分析することで、本当に「役に立つ勉強法」について追求していきたいと思います 😀
投稿者 kota : 2009年07月16日 TweetList
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コメント
投稿者 エビの尻尾
コメントありがとうございます。
>この「目的意識」と「勉強意欲」の関係は、「目的意識があるから勉強する」というものではなく、「勉強することで社会発の目的意識を形成する」という関係にあるのかも知れません。
確かにそういう面はあると思います。
この“社会”という非常に漠然とした響きをもった対象を具体的に理解するには幅広い勉強が不可欠ですしね。
ここで大事なのが、「学び」に対する謙虚さのようなものではないかと思います。
なぜなら、市場社会で消費者として生きることを強制される我々は、往々にして「学び」を“自分にとってメリットがあるか?”といった消費者的、自分発な発想で捉えがちです。
しかし、大事なことは、そもそも何も知らないから謙虚に学ぶのであり、また、学ぶうちに“知らない”→“無能である”という事実に気づく・・・だから更に学ぶ必要が出てくる・・・。
この繰り返しが“社会”という獏とした対象の理解⇒“社会発の目的意識”の形成に繋がるのではないかと思います。
投稿者 kota
> 「合格」という制度的、人工的な目的意識を超えた、 “社会発の目的意識”の形成 が必要
「“社会発の目的意識”の形成」の必要、納得です。
この「目的意識」と「勉強意欲」の関係は、「目的意識があるから勉強する」というものではなく、「勉強することで社会発の目的意識を形成する」という関係にあるのかも知れません。勉強すればするほど目的も明確になってきて、ますます勉強意欲も高まる。どんな勉強法なのか分りませんが、そんな勉強なら楽しそうです。