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2009年02月19日

婚姻史シリーズ(16)~共同体の解体をGHQ農地解放から読み解く~

このブログでも、度々登場する村落共同体
かつての村落共同体で培われていたであろう、近所付き合いはもちろんのこと、相互扶助や、寄り合いと言った自治意識。そこでは、みんなに役割(期待)があり、子供は村の宝であり、みんなで子育てをしていた村落共同体。
今ではすっかり解体されてしまった原因はどこにあるのだろうか?

いくつか挙げられるだろうが、
その中で今回、注目してみたのが、戦後、GHQの戦略の一つである
農地解放”である。
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ウィキペディアより
農地改革(農地解放)

敗戦後GHQの最高司令官マッカーサーは、寄生地主が日本の軍国主義に加担したとして農地改革を行った。 これにより、地主が保有する農地は、政府が強制的に安値で買い上げ、小作人に売り渡された。これは、全国的に行われ実に7割余りの農地が地主から小作人のものに換わった

改めて
GHQの政策(戦略)をおさらいしてみると、
同じくウィキペディアより

基本情報
日本はまず軍事機構と国家警察を解体され、続いて政治の民主化と政教分離財閥解体農地解放を行い、国家を完全に改造した。

機構
幕僚部
1.民政局(政治行政)
2.経済科学局( 財閥解体など)
3.民間情報教育局(教育改革など)
4.天然資源局( 農地改革など)

政策
総司令部の最大の目標は、世界の脅威となる日本の軍事力を解体することであり、軍国主義を廃した民主的な国家を作ることにあった。(中略)マッカーサーは後に、「当初は日本を工業国から農業小国に転換し、アメリカの市場とするつもりだった」と述べている。

 

農業については、農業小国どころか、自給率は、先進国の中でも群を抜いて低い位置にある。
農家の一戸当たりの耕作面積の低さ、非効率さを始め、現在の自給率の低さにスポットを当てた
内容に興味のある方は、

るいネット 
なぜ日本では大規模な農業形態を実現できないのか?

を参照してください。

着眼したいのは、一見、(聞こえのいい)民主化の名の元に進められたような政策である
“農地解放”であるが、改めて見てみると、現在の諸々の問題の元凶になっている疑いがある。

日本の個人主義 戦後の私有意識はどこから

これまで何ら財産を持たなかった小作人に土地と言う私有財産を持たせることの意味は、単に民主化というより、個人主義的私有意識と言う点で大きな意味を持つのではなかろうかと思う。
(中略)
そもそも、私有意識の希薄な人々に、幾ら自由や愛などと言っても、目指すべき私権の実物がなければ何のことか理解不能でさえあっただろう。
(中略)
重要なことは、土地を私有し、メディアを通じて米国物質文化に触れ、学校で自由、平等などの近代個人主義思想を徹底的に叩き込まれたその後の経過である。都市近郊の農地は商業用地となって転売され、用地開発によって都市は拡大、交通や流通などの産業も発展した。土地から得た資金は、家電製品や家、車、サービスなど個的な消費へと次々に充当されていく。これまで規範の中に秘匿されてきた恋愛は西洋式に解放され、個人の自由の温床となり、私権の追求をより一層加速させる。高度経済成長とは、とりもなおさず日本の米国化、個人主義化の過程に生じた私権への短期的な過剰競争でしかなく、結果として生じる一億総中流の意識も、終わってみれば物的なもの以外は何も充たされない幻となった。

以前、核家族を探索して、核家族という形態は、戦後に始まったものではなく、少なくとも江戸中期以降は現在の割合ぐらいはあったが、現在のような密室化、それに伴う諸々の問題は無かった。

核家族化に繋がる自由恋愛。消費中心の家庭。モンペを生み出した個人主義。地域性の解体。etc.etc.私有意識が前提となっていることが伺える。
じゃあ、私有財産を全て手放せば私有意識が無くなるかと言うと、非現実的。しかし一方で、私権が衰弱した現在、私有財産(お金)にそれ程価値が見出せていないのではないだろうか。
金融破たんを発端に実生活にも影響が出ている人も増えてはいるが、
概ね、
何かあった時の蓄えとして・・・・・
漠然とした将来の不安に対して・・・・・
特に、欲しいものが無いので・・・・・
貯蓄している人の方が多いのではないでしょうか。

物的な豊かさは満たされても、心が充たされないように、
いくら貯蓄をしても、心は充たされない。

心が充たされるのなら、個人的な貯蓄はそれ程必要ないのではいだろうか?
一方で、
私権が衰弱しているとは言え、私有意識が残存しているのはなぜだろうか?
一つには、制度が旧い枠組みの中でつくられたものが残っているからではあるが、
さらには、
充足可能性を潜在的には求めてはいるが、具体的に“どうすればいい?という「答え」がみえていないからであろうか?

<追記>
少なくとも、大きな転換期であり、
私権獲得⇒母系→父系へ転換してしまったものが、
私権の衰弱によって
人類本来の本源性に基づく、
日本であれば、父系⇒母系へ戻る可能性が十分考えられる。

投稿者 sodan : 2009年02月19日 List   

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コメント

GHQの農地改革(農地解放)後の
国の施策による影響の大きさや
今後の(都市)農業の可能性について書かれているブログを見つけたので紹介します。

自然の摂理から環境を考える
究極の『身土不二』!! ~都市農業の可能性~
http://blog.sizen-kankyo.net/blog/2009/02/000491.html

投稿者 sodan : 2009年2月21日 16:34

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