婚姻史シリーズ(8) 母系制婚姻様式 婿取婚の起こり |
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2008年12月22日
家庭の由来
昔は、集団(共同体)で生活することが当たり前で、集団内では家庭という概念はありませんでした。
しかし、現代は、家庭という言葉が当たり前のように使われています。
現代言われている一般の家庭(かてい)とは、生活を共にする夫婦・親子などの家族の成員で創られていく集まり、および家族が生活する場所を指すそうですが、家庭という言葉が使われ始めたいつぐらいからで、由来はいったいなんだったのでしょうか。
今回は、この家庭という言葉の由来を追及したいと思います。
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家庭とは何か?1930年、高群逸枝はかく語る。(1)(るいネットより)
家庭とは家の庭と書きます。
まず、家という字-古い書物によりますと、この家という字は、豚の上に屋根のかぶさった字、すなわち豚小屋という意味の字であると書いてあります。みなさん。
神聖なるべき「家」が、「豚小屋」を意味するなんて、少しおかしいですね。で、これについて多くの学者が、種々の説を立てています。ある学者は「家とは私有財産のことだ」といっている。昔、シナ人の主な財産は豚であった。
彼らはそれを初めは共有していたが、権力者の出現とともに、私有が始まり、したがって、めいめいが屋根囲いの厳重な小屋を建てて、それらの豚どもを入れて置くようになった。それが家の起こりだ。だから、家とは、豚とかその他すべての私有財産を入れて置く建物のことだというのです。
家財という言葉がある。この言葉は、普通の意味では、家具に等しい。しかし、少し立ち入って研究して見ると、「自分の所有物の意。すなわち妻子財産等をいう」とある。
その「自分の所有物」なるものは、「妻子財産等という」とあるから、その場合の自分なる人間はいうまでもなく妻子財産を有する「男」である。「男」のみが、「家(カ)」として立つことができるし、「婦人や子供」は「家財」でしかない。
家というものは私有財産を入れておく建物であり、また、他面、その所有者の存在を意味するものであることがわかりました。早くいえば、一人前の男は家という私有財産をもってなければならない。それをもっていることによってのみ一人前であるかないかが決定される。
なるほど、家の由来が豚小屋から来ていることは少々驚きですが、どうやら家庭という言葉は私権(私有)意識が組み込まれた言葉であったようです。 👿
昔の日本の村落は集団で生活をしていたから、家庭という言葉もうまれないし、私有意識よりも自分の物はみんなの物という意識が強かったから、概念自体も存在しないのは納得できます。 😀
では、現代どうしてここまで広まっていったのでしょうか。 🙄
これは、明治以降の家族制度などの導入によって国が法律で定めたこともあると考えられますが、根本的には近代思想による私権意識が人々に浸透したことが大きな要因だと考えられます。 🙁
この私権意識こそこれまで築き上げられた集団規範を壊し、家庭という枠組みを作り出したと同時に、家族、結婚という観念を人々が受け入れ始めたことが、今日の状況に至った原因ではないでしょうか。 :confused:
この辺はさらに追求する必要がありそうです。 :tikara:
投稿者 kaneking : 2008年12月22日 TweetList
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