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2008年03月18日

学校ってどうなってるの?54「教科書の歴史まとめ」

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森有礼  画像は「近代日本人の肖像」よりお借りしています。

51.学力低下の現象から
52.今どきの教科書そして、
53.教科書の歴史
と、「学校ってどうなってるの」シリーズをお送りしていますが、教科書と学力低下って、かなり関係があるような気がしてきました。

江戸時代は・・・・・
統合階級は、四書五経・・・儒教のことです。
また、寺子屋で使われた一般民衆向けの古くからある教科書は「往来物」という往復書簡形式のものでした。・・・つまり手紙です。
http://blog.katei-x.net/blog/2007/11/000394.html
http://blog.katei-x.net/blog/2007/11/000399.html

雲行きが怪しくなり始めたのは明治からでした。

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森有礼、福沢諭吉らは、旧来の日本のやり方を批判し、「文明国標準」(欧米標準)を推進します。
外国からの圧力に対して、西洋の文明に追いつかなければマズイ!植民地化されてしまう!!という危機感があり、その収束先としての脱亜入欧です。

森有礼は学位令を発令し、日本における学位として大博士と博士の二等を定めた他、様々な学校制度の整備に邁進し、近代国家としての教育制度の確立に尽力した。しかし1889年(明治22年)の大日本帝国憲法発布式典の当日、国粋主義者・西野文太郎により暗殺されてしまった。享年43。(ウィキペディアより)
また、この人は文字が読めない人をなくすために漢字の廃止やひらがなの廃止を唱えたようです。(全ての人が早く簡単に学べるように・・・ということを考えていた?

改めて明治にはいってから現代までの教科書の流れをざっと振り返ると・・・

アメリカのスコットによる一斉授業導入(従来の寺子屋で往来物の一斉授業は不可能だったと思われます)
⇒ペスタロッチの直感主義(映像)・実物主義的手法の導入
  53.教科書の歴史にあるように、 鳥の絵を描いて「トリ」  と教えたり・・・・

⇒文章(手紙)でなく、単語から入る授業に・・・そもそも単語だけ学ぶ意味は?英語の影響なのか?
  (教科書の内容はじょじょに国家主義的なものに・・・)
⇒その後、昭和に入るとさらに教科書的は挿絵が増え、読みやすく、簡単な文章に・・・

明治時代に日本旧来のやりかたを捨てて西洋方式に転換
そして、昭和にはいって敗戦後、GHQの指導もそうですが「外圧適応」するという目的を見失って教科書はさらに易しくなっていったことが読み取れます。 

そもそも、「往来物」は現実を生きる人の手紙
「行間を読む」といいますが、これを理解するためにはまさに同化能力が必要になってきます。
また、往来物や明治初期の教科書(ex.M5年の女私用文など)は、文章主体で絵も少ない、つまり色々頭を使う。

文字、言語は共認ツールです。
だから 単語主体、映像主体に移行することで、従来の読むだけでも大変(草書)な往来物のように高い同化能力が要求されなくなり、身につかなくなっていったのでは?
このあたりに現在の学力低下の抜本的な原因が潜んでいるのではないでしょうか?

最後まで読んでくれてありがとうございます

投稿者 bunchan : 2008年03月18日 List   

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