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2007年10月27日
またか!Σ( ̄ロ ̄lll)10代 No.5~昭和20~35年の事件~
sashowさんの『昭和初期(戦前)の事件~』に続いて、今回は昭和20~35年代におこった“親殺し事件”について事例検証をしてみます。
前回に引き続き『少年犯罪データベース 肉親に対する犯行』をベースに見ていきます。詳しくは同サイトを見てください。
昭和20~35年の親殺し(『少年犯罪データベース』での収録数:95件)の特徴は、
1.最も多いのが父親殺し(約3割)。その多くは、酒乱・母親や家族への暴力を振るう父親から家族を守るため、止むに止まれず殺人にいたるケース。
その他、目に付いたのが
2.躾が厳し両親(特に元軍人の父)への反発。
2.真面目な弟が働かない兄を殺害。
3.金目当て、もしくは金をくれないことへの恨み。
4.カッとなっての殺人が多く、計画的なものもそこそこ。
7.ネコイラズ(殺鼠剤)などの毒殺も数件。
8.犯行後の自殺や自首も多く、逃亡も同程度多い。罪の意識があることがほとんど。
9.知能障害・精神症の場合も数例。
数例を以下に添付しておきます。
その前にポチッ、ポチッとお願いします。 😀
昭和26年(1951).1.30〔中3ら母子三人で父親殺害〕
千葉県因幡郡で、農業の男性(50)が自宅で酒を飲んでいるところを妻(48)が誘い出し、中学3年生の三男(14)が頭部を数回殴り、次男(19)と三人で排水路に落として殺害した。酒癖が悪く暴力をふるう父親を殺そうと三人で共謀したもの。服や現金を奪い、強盗の仕業と見せかけていた。
昭和21年(1946).9.15〔14歳(満12~13歳)が父親殺害〕
島根県美濃郡の自宅で、県立農林学校1年の三男(14)が父親(48)の頭をナタで殴って殺害、すぐに捕まった。自宅通学するため中学から転校させられたことに腹を立てての犯行。父親は元陸軍少佐で、躾に厳しかった。6月に復員したばかり。
昭和29年(1954).2.6〔中3が兄殺害〕
東京都杉並区の自宅で、中学3年生(15)が兄の早稲田大学法学部2年生を殺害、逮捕された。早大生は麻雀やビリヤードにふけって家では朝寝ばかりしており、真面目で評判の弟は日頃から反感を持っており、薪割りで頭を殴って殺したもの。
昭和25年(1950).9.23〔19歳が母親殺害〕
静岡県浜名郡の漁師宅で朝5時、長男(19)が母親(45)に小遣いをねだって断られたため刺身庖丁で胸を刺して殺害した。漁師の仕事はあまりしていなかったため金に困り、これまでもたびたび包丁で家族を脅し、「母親を殺す」と公言していた。
次の仲間にバトンタッチして、引き続き時代を追って“親殺し”の特徴をまとめていきます。
乞うご期待
投稿者 sachiare : 2007年10月27日 TweetList
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コメント
投稿者 羊駝
羊駝 さん、こんにちは。記事の紹介ありがとうございます。
少年による父母殺人は05年、06年で増えているみたいですね。確かにマスコミの「類似する事件の報道」の影響も大きい気がします。
「父母殺人は連鎖する傾向にある」とすれば、そこには共通の意識状況があるということでしょうか。このあたりを探っていきたいですね。
投稿者 sachiare
10/27の日経夕刊にデータを含む記事が出ていました。
少年による父母殺人/凶悪犯の検挙件数(未遂を含む)
97 9/2250
98 5/2200
99 10/2200
00 10/2150
01 8/2100
02 4/2000
03 5/2250
04 9/1600
05 17/1390
06 15/1170(過去10年間で最低)
※少年の凶悪犯は概数です。(グラフから読み取り)
記事では父母殺人は連鎖する傾向にある、としています。もともと最近の父母殺しは極小なのですが、類似する事件が報道されたことによって、05年、06年の事件が誘発された可能性があろうかと思います。