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2007年10月12日

ワークライフバランスって何?

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最近、ワークライフバランスという言葉が注目されているらしい??

少子化対策企業活力の向上子育てパパの奨励から社会活力の向上へ、など…
いたるところで、新しい動きを起こす根拠のひとつとして使われているらしい

しかし、なにやら胡散臭い感もあるこの言葉、…少し調べて見ました。

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以下では、労働政策研究・研修機構の調査レポートから抜粋引用します。

 1980年代以降、欧米では、女性の社会進出、家族形態の多様化、男女労働者の意識の変化、そして人口の少子高齢化等を背景に、働く人々の意識が、「仕事と家庭―ワーク・ファミリー」のバランス、さらには、「仕事と(個人の)生活―ワーク・ライフ」のバランスへと、広がりをみせている。そして、業績向上のため、働く人々が望む方向を重要なテーマと捉え、優秀な人材を確保し、その人材が能力を充分に発揮できる環境の整備を試みる企業も増えてきた。企業経営にとっても、「ワーク・ライフ・バランス」は、キーワードのひとつとなっている。

 いかにして「仕事と生活の両方が充実した働き方」を実現させるか。その取り組み方には、国ごとに違いが見られる。大きく分けると、公共政策として国・地方自治体が中心となってワーク・ライフ・バランスのためのサービスに取り組んでいるヨーロッパ型と、企業経営上のメリットという観点から企業主導で、取組みが進められてきたアメリカ型のアプローチがある。

 ヨーロッパ諸国では、特に、保育や介護の基盤整備の一環として、国や地方自治体が中心となってワーク・ライフ・バランスのためのサービスに取り組んでいる。例えば、充実した家族政策で知られる北欧諸国(スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー等)の保育サービスや休暇制度、各種手当等は、各国の経済・社会状況を背景に、その内容は異なるものの、両立支援の対象を「男女」と明確に捉えているというひとつの大きな共通点をもつ。

 ヨーロッパ諸国とは異なり、アメリカでは国や地方自治体によるワーク・ライフ・バランスの取組みは、積極的に行われてこなかった。そのため、企業経営上メリットがあると考えた企業が、「生産性の向上」につながるとして、積極的に託児所の設置や様々な休業制度、経済的支援等を実施している。

 1980年代以降、働く女性の増加や家族形態の多様化等を背景に、アメリカの企業は、「いかに優秀な人材を確保し、生産性を向上させるか」という観点からファミリー・フレンドリー施策を充実させてきた。さらに最近では、企業の取り組みは、子供をもたない従業員をも対象とするワーク・ライフ・バランスへと広がっている。

 いかにして「仕事と生活の両方が充実した働き方」を実現させるか。家庭・子供をもつ労働者に限らず、「全ての労働者のワーク・ライフ・バランス」にどう取り組むか。明確な答えはまだ出ていない。しかし、今後は、政府や企業だけでなく、労働者ひとりひとりが、自らの問題として考えていかなければならない大きな課題となることは間違いないであろう。

上記は2005年12月時点のレポートです。最後のくだりは日本についての記述で、これから普及する必要があるという論調になっています。

次に、2007年5月に出された、男女共同参画会議からの中間報告からポイントを抜粋します。

(ワーク・ライフ・バランスとは何か)
「ワーク・ライフ・バランス」とは、老若男女誰もが、仕事、家庭生活、地域生活、個人の自己啓発など、様々な活動について、自ら希望するバランスで展開できる状態である。このことは、「仕事の充実」と「仕事以外の生活の充実」の好循環をもたらし、多様性に富んだ活力ある社会を創出する基盤として極めて重要である。

2.なぜ今、ワーク・ライフ・バランスが必要か
少子高齢化、人口減少、グローバル化を始めとする時代の大きな変化の中で、これまでの働き方のままでは、個人だけでなく、社会全体や個々の企業・組織は持続可能なものではなくなる恐れがある。それぞれにとって、ワーク・ライフ・バランスの推進は極めて重要な課題となっている。

上記の必要性について以下の項目が挙げられている。(項目だけ記述)

(1)個人にとっての必要性:希望するバランスの実現 
 ① 仕事と家庭の両立が困難
 ② 自己啓発や地域活動への参加が困難
 ③ 長時間労働が心身の健康に悪影響

(2)社会全体にとっての必要性:経済社会の活力向上
 <労働力不足の深刻化>
 <生産性の低下・活力の衰退>
 <少子化の急速な進行>
 <地域社会のつながりの希薄化>

(3)個々の企業・組織にとっての必要性:多様な人材を生かし競争力を強化 
 <ワーク・ライフ・バランスは「明日への投資」>
 <中小企業にとってのワーク・ライフ・バランス>

どうやら政策に反映させようと画策している人たちが声高く主張しているようです。

確かに、いままでの働き方のままではいずれ行き詰まる、という見方はその通りだと思います。
また、欧米では多少の効果があったのかも知れません。(検証が必要ですが)

しかし、私たちから見ると、所詮旧いフレームの中での目先の改善でしかないと見えますね。
個人(家庭)と職場はまったくの別物として、そのバランスを図るという構図では自ずと限界がありますよね。

共同保育や地域で子育て、職場の共同体化、といった、このサイトで発信されている方向の方がはるかに可能性に富んでいるのではないでしょうか。

しかし、いまだに「男女共同参画会議」が開催されているのには正直驚きですね。
そして、マスコミからの一方的な発信によって、最近の子育て世代の人たちが、ワークライフバランスといった言葉に洗脳されてしまうのではないかという危惧を抱きます。

by わっと

投稿者 wyama : 2007年10月12日 List   

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コメント

ワークバランスってきになったので、僕もこのブログに乗せました。

http://blog.katei-x.net/blog/2007/10/000356.html

ワークバランスの説明。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2007/09/20h9b300.htm
しかし、子育てや育児の根本問題が解決しないのを解っていながら、パパの働く時間を制限しようとするものに見えて、どうも、強制共認に近いものがありそうです。

要注意!

投稿者 2310 : 2007年10月12日 23:40

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