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2006年12月08日
近ごろの自己中現象の兆しが13年前の子どもの人間関係の中に見える
以下は、今の25歳前後の大人達が6年生だった頃の調査データである。
モノグラフ・小学生ナウ 2004年度特別号、1994年度VOL-14 より。
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■「あなたがケガをして入院したら、どれくらい心配してくれるか」を身の回りの人について回答した結果。
「とても心配」という回答を見ると、母親、祖父母、といった家族に比べて、一番仲良しの友だちであっても「とても心配してくれる」という比率はかなり低い。
クラスの友だちにいたっては、「まあまあ心配」まで含めてようやく6割というレベル。
友だち関係がかつてに比べて希薄化し、母親と祖父母べったりという関係が見える。
■表6から 希薄化し、リーダ-的な存在が無くなった友達関係の中で、相談事がわずかに関係を結ぶきっかけ といった様子が見える。
希薄化してきた友人関係であるが、「悩みを友だちには話さない」、「友だちにイヤと言えない」という姿勢がやや優勢な一方で「友だちの相談にのるのが好き」という回答はかなり高い。
「リーダーにはさからわない」はぜんぜんそう思わないが最も多く、リーダーという存在が無くなっている ことを示している。
「家族より友だちといる方が楽しい」 に対する回答は、それを肯定する姿勢がやや優勢だが、年齢的にみればもっと高くても不思議ではないはずであり、友だち関係が希薄化していることの結果がここにも現れている。
■図6は、 友だち関係よりも家族(父母)との関係が重要視されている中で、父親よりも母親との関係がより親密になっている こと明確に示している。
父親は、ゲームなどでの遊び相手としてかろうじてそのポジションを確保しているが、それでも「いつも+わりと」で29%程度である。誕生日のプレゼントまで母親の方が優勢なのは??
■図25から 子どもにとって母親の存在が大きくなってきている中で、母親の職業(フルタイムと専業主婦)の違いによる人間関係の上手さ を見た回答にはうなずける。
「困っている友達を助けられる」から「怒っている人をなだめられる」まで、全ての項目でフルタイムの職業の母親の子どもの方が上回っている。
当然ながら専業主婦の母親の方が子どもと関わる時間は圧倒的に多いが、その結果、かえって子どもの人間関係能力を弱体化させているという結果だ。
母親の社会との関わりの希薄さと囲い込みが、そのような結果を招いていると見て間違い無さそうだ。
最近増大してきている、自己中な大人たちは、彼らの親たちの囲い込みによって産み出されていた ことがこの調査から見えてくる。
by わっと
投稿者 wyama : 2006年12月08日 TweetList
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コメント
投稿者 ともこ
>母親の社会との関わりの希薄さと囲い込み
本当にその通りだと思います。
私はセラピストとして子育て中のお母さん方からお話を聞くことも多いのですが、子供を「上手に」「規格通りに」育てること=自分の存在意義になってしまい、子供の気持ちや育ち方には無関心な気がします。
フルタイムで女手一つの方も多く来店されますが、そちらのお子さんの方が人間性が育っている子が多いです。
過干渉は子供の表現力と関わろうとする力を奪ってしまうような気がします。