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2009年02月26日
婚姻史シリーズ(18)~日本の家庭100年の激変史~
婚姻史を遡りつつ、核家族の起源などが徐々に明確になりつつありますが、今回は特に日本の家族史を形作った100年あまりの歴史を大きく構造化してみたいと思います。というのも、ここ日本における100年の歴史というのは、庶民にとっての家族の形が本当に激変してきた歴史でもあり、かつその短い歴史の元で築かれた形は意外にも脆かった、という事実を明らかにしておく必要性が高いと判断できそうなのです。
日本の歴史は、大きく支配者集団(武家社会)と被支配者(農村社会)との階層構造によって築かれてきました。
そして、その階層ごとに集団の統合様式は異なります。
●武家社会においては「家」=父系制
武家が家を存続させていくため、また武家同士の結合によって闘争集団を形成するためには、男中心の父系制であることが必要だったのです。
●農村社会においては、「村」=母系制
母系社会は農耕生活の定着と同時に完成したものですから、こと農村部のそれに関して云えば、武家社会で起きたような劇的な転換はなかったのです。
これは生産様式の違い、あるいは適応すべき外圧の違いから来るものとして整理が出来ます。
武家社会=私権闘争⇒父系制集団による私権闘争適応
農村社会=自然外圧⇒母系制集団による生産様式の維持、集団闘争適応
では、その後庶民にまで父系制の婚姻様式が定着して行ったのは何故か?
これが、100年の歴史に刻まれているのです。
ざっと図解化してみましたので、続きの前に応援よろしくです。
😛 😛
明治時代:開国=市場開放圧力+国民国家形成に向けての国家統制力上昇
↓ ↓
都市の発達→人口増加 戸籍登録制度・土地所有区分の整備・納税義務
↓↓ ↓↓ ↓
大正時代: イエ制度 + 家父長権の定着 村落共同体規範の解体
↓↓ ↓
男にとっての力の基盤= 若衆・娘衆仲間を国家統制下へ組込み
私権獲得の道が庶民にも開かれる ↓
↓ ① ↓ 母系制の解体=
女にとっての拠り所←父系制婚姻制度=私婚制度←共同体的生存基盤の解体
↓↓ ↓
女の性的商品価値→許嫁(いいなずけ)婚
=処女規範 ↓
昭和初期: ↓ ②見合い婚(徐々に本人同士の意思尊重へ)
恋愛観念 ↓
戦後: └-→ 自由恋愛思想:家父長権規範の解体
経済成長 1970年 ↓
市場拡大→貧困の消滅 -→ ③恋愛婚が主流に
↓ ↓
↓ ④共同体規範の解体と現代的核家族家庭の誕生
↓ ↓
私権の衰弱→バブル崩壊・性権力の衰弱+男の力の基盤(私権)消滅
↓↓
草食男子(私権放棄)と婚活女子(私権<共認充足)
↓↓
⑤新たな男女関係の模索へ
ざっと図解化してみると、概ね上記のような形で母系制→父系制への転換が進められ、万人が私権闘争へと向かい、一方で共同体的規範を解体する形で核家族家庭の形成史が見て取れます。
①~④は、それまでの規範を徐々に解体していく各段階を表しますが、その裏付けとなっているのが、私権獲得とその自己正当化の為の観念=近代思想・恋愛思想などの普及にある事が解ります。
しかし、万人が私権獲得≒市場へと参入し、豊かさの実現へ向けて性闘争・私権闘争を繰り広げてきた結果、思いのほか早い段階で経済成長を成し遂げ、貧困が消滅します。
その結果、それまで男女の活力源の中心を成していた私権活力も見事に瓦解し、自己正当化の裏付けである恋愛観念も殆ど形骸化し、今や「精神か肉体か?」といった議論ではなく、「二次元か三次元か?」、はたまた「肉食か草食か?」等といった、実に的外れな議論にしかならない代物へと成り下がっています。
一方で、上記のように歴史に沿った変遷を眺めてみると、現代の家族像というものは西洋列強の外圧、あるいは市場拡大と共に私権闘争への全員参加を国家によって仕向けられた結果として半ば強制的に作られたものである事は明らかであり、決して万人が望んだ結果作られた制度ではなかった事が解ります。
即ち、現在の姿こそが理想である、というのは文字通り固定観念による思い込み以外の何者でもなく、むしろ歴史を得て外圧すら変わった現代だからこそ、上手く機能していない核家族の現実を直視し、旧観念を取り払った状態において新たな男女関係の模索へと素直に向える時代なんだという認識転換が必要になると思われます。
最後に、皆さんの活力になるであろう、昔(ヨバイの時代)の男女関係を示す言葉を紹介しておきます。
ココロヤスウナル
今も昔も、心を打ち解けあうこと そのものを、男女関係に求めていたんですね!
なので、もちろんこれからも必ず男女関係を充足の得られる形に創り上げて行く事は可能です。
お互いに、期待を高めていきましょう! 😀
かわいでした。
投稿者 kawait : 2009年02月26日 TweetList
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