こどもが外で遊ぶことの大切さ ~そっか2 |
メイン
2020年07月16日
文章問題が苦手なのはなんで?
お母さんたちの間で、計算はできるけど、「文章問題になると、とたんに分からなくなる」っていう子が多いよね~っていう話になりました。
「まず式をたてる」という考え方がクセ者なのだそう。
びっくり!そしてなるほどです。
https://www.jiatama-t.com/文章問題が苦手/ より引用します。
「計算問題はできるけれど、文章問題が苦手」
というお子さんが多いですね。
あまりにも多くて、みんな同じなんだ、子どもはそういうものなんだ、と勘違いをしてしまいそうになりますが、文章問題が得意な子はいます。
文章問題をたくさん練習して、得意になったという子が多いでしょう。
でも、解き方を 知らない「初めて見る文章問題」では、
たくさん練習してきた子たちでも、その問題の練習をしていないので解けません。
しかし、そんな「初めて見る文章問題」でも難なく解ける子たちがいます。
「生まれつき頭がいい子だ」という意見がありますが、
私はそれだけではないと思っています。
もちろん、遺伝的に賢い子というのはいますが、誰もが「初めて見る文章問題」でも解けるようになるのを普段から目にしていますので、遺伝で片付けることは出来ません。
では、そうした子たちはなぜ「初めて見る文章問題」でも解けるのでしょうか。
簡単なことです。
「考える」という具体的な方法を知っているからです。
「考える」という具体的な方法は知らなくても、身についているからです。
そして、解き方を知らなくても考えれば答えは見つかるということを経験として知っているからです。
だから、子どもたちに「考える」とは具体的にどういうことかを教えてあげて、
その練習をすればいいのです。
◆文章問題の解き方が間違っている
もうひとつ、子どもたちに文章問題が苦手と思わせている理由があります。
それは、文章問題の解き方が間違っているからです。
一般的に、小学校で出てくる文章問題というのは、最初に式をたてます。
そして計算をして、答えを出します。
整理すると
①立式
②計算
③答え
この順番です。
実はこのやり方は、とても難易度が高いやり方なのです。
例えば、高学年でも解けない子が多いこの問題、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
三つ目小僧チームと一つ目小僧チームがドッジボールをしています。
三つ目小僧チームのほうが2人多いようです。
全員の目の合計は22個です。三つ目小僧チームは何人いるでしょうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何もヒントを出さずにお子さんにさせてみてください。
(読めない漢字は教えてあげてください)
「わからない」
「かけ算?割り算?」
と言うかもしれません。
「わからない」という場合、言葉の意味が分かっていないケースもあります。
”三つ目小僧” ”一つ目小僧” という言葉の意味がわからないかもしれません。
”2人多い” がわからないかもしれません。
”全員” がわからないかもしれません。
ただ、全ての言葉の意味が分かっていても、「式が立てられないから(何算かわからないから)わからない」 で終わってしまうケースがほとんどでしょう。
しかし、問題文を絵にして答えを探すというやり方を知っていて、その練習をしている子なら、初めて見るこの問題を小学一年生でも解くことができます。
実際に、多くの小学一年生たちが私の目の前で正解を出しています。
(中略)
◆式は難しい
この問題を1つの式にすると、
(22-3×2)÷(1+3)+2=6
になります。
「計算の決まり」という単元で知識としては教わりますが、問題文を読んでいきなりこれを立てられる小学生は何パーセントいるでしょうか。
ばらけて式をたてると
3×2=6 ・・・2人多い三つ目小僧の目の数・・・①
22-6=16 ・・・①を除いた同じ人数ずついる三つ目小僧と一つ目小僧の目の数・・・②
1+3=4 ・・・三つ目小僧と一つ目小僧1ペアの目の数・・・③
16÷4=4 ・・・②の中に③(ペア)がいくつあるか。・・・④
4+2=6 ・・・④と多い三つ目小僧の人数を合わせると三つ目小僧全員の数がわかる。
最初に式をたてて・・・ではまず解けません。
つまり子どもたちが普段の勉強で刷り込まれている、「まず最初に式をたてて」というやり方は、子どもの能力を著しく制限するやり方なのです。
おまけに、絵図は描かずに、指は使わずになどという指導をされてしまっては、頭の中で絵図が描ける子しか解けないんです。
力がつく文章問題の正しいやり方は、
まず絵図を描いて、
計算をして、
答えを出して、
最後に式をたてる。
これなんです。
そして、解き方を知らない文章問題を楽しみながら絵図を描いて解くことで地頭が鍛えられ、結果として学校のやさしい文章問題は簡単に感じるようになります。
◆年長さんだって
まだ「勉強」に出会っていない年長さんたちは「式」「足し算」「引き算」など知りません。
でも文書を読んであげさえすれば、オリジナルの絵図を描いて自力で答えを見つけることが出来るのです。
このオリジナルの絵図を描くことが大事なんです。
他人の描いた絵図で説明されても、すぐに忘れてしまうので何度も何度も繰り返し練習をしなければならないのです。
投稿者 hoiku : 2020年07月16日 TweetList
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://web.kansya.jp.net/blog/2020/07/7618.html/trackback