| メイン |

2020年04月17日

「オンラインでも一緒に学べる」休校措置を逆手にとったチャレンジ。

コロナウィルス感染症対策で休校が続いています。一般の学校ではオンライン学習のノウハウがなく、自習プリントをメールで配信して自宅学習し、採点を保護者に依頼するとかして急場をしのいでいるところが多いようです。

ところが、いわゆる学校ではないフリースクールなどでは、この逆境こそチャンス、とオンライン学習の実現に挑戦しているところがあります。

今回はその一つ、東京コミュニティスクールの取り組みを紹介します。

 にほんブログ村 子育てブログへ

以下(https://note.com/tankyumedia/n/n6698522f97de)より引用します。
————————————–
新型コロナウィルスの感染拡大防止策として、国が全国の小中高校に「一斉休校」を要請したのは2月27日のこと。「学校がなくなる」という緊急事態に、保護者やすべての教育関係者が、一斉に考えることになりました。

休校中の子ども達の過ごし方・学び方をどうしよう?

その結果、オンライン学習コンテンツが一斉に無料公開されたり、良質な講義が生配信されたり。多くの子ども達が「自宅にいながら学ぶ」を体験するきっかけともなっています。

なかには、オンラインでクラスを続けていくことを決断したスクールも。その1つが、『こんなガッコウ探検してみた』でも1日密着取材した東京コミュニティスクール(以下TCS)。「複数人でインタラクティブなやり取りをしながらのオンライン授業」という、新しい試みに学校全体で挑戦しています。

低学年の小学生でもそんなことが可能なの?具体的にどの教科をどう授業しているの?謎ばかりのオンライン授業の様子を、教えてもらいました。

〇離れていても一緒に学ぶことができると証明しよう

── 多くの学校が休校となってから10日間たちました。お子さんの様子はどうですか?

楽しく授業に参加していますが、ヘッドホンは耳が痛くなると言って、今日はスピーカーで授業を受けています。なのでこのオンラインインタビュー中も、子どもたちの話し声が漏れ聞こえてしまうかもしれません笑。なにせ、とても楽しく盛り上がりながら授業しているので。自分たちで「オンラインランチもいいね」なんて言い出して、ランチも楽しくおしゃべりしながらとっています。

── 学校に行けないことを全くネガティブに捉えていない感じですか。

全学年の子ども達で集まれる時間をとても楽しみにしている様子もありますから、直接会いたい気持ちはあるでしょうね。でも、TCSのスタッフ(TCSでは先生の役割の方をスタッフを呼びます)の導入のおかげで「これは自分たちのチャレンジの期間なんだ」と前向きに捉えられているようです。

── 「チャレンジの期間」というと…?

一斉休校の要請が出た次の日、子ども達はいつも通り登校しました。そこで理事長の久保さんから、メッセージを伝えられました。そのメッセージとは、「休校ではなくテレラーンにチャレンジしてみよう」そして「私たちは離れていても一緒に学ぶことができることを証明しよう」というもの。

子ども達は、その前向きなメッセージにすっかり焚きつけられて帰ってきました。「仕方ないから休校する」「不安だからおうちで待機する」じゃなく、この状況を「チャレンジするチャンスだ」と捉えられていたのです。

あとから娘との話の中で分かったことですが、その時に「タブレットやwi-fiなどのITテクノロジーが味方になってくれる。だからこそテレラーンは実現できる」ということも一緒に伝えられたようです。

〇8時半からの「朝の会」で、生活リズムも崩れない

── これだけテレワークが推奨されていますが、「慣れないので仕事がはかどらない」「コミュニケーションがとりづらい」などと言って、企業ですらテレワークがいまいち進まない現状があると聞きます。子ども達にその辺りの戸惑いはないのでしょうか?

TCSでは、1年生からITの授業も行っています。iPadは1人1台支給されていて、課題をクラウド上にアップして提出するなど、基本操作は習得しているんです。夏休みにはGoogleクラスルームを使って、担当のスタッフと子ども達が直接やりとりする経験もしていました。「テレラーン」にチャレンジする前に、この取り組みをすでにしていたことが大きかったと思います。

テレラーンに切り替えるという話をされたあと、スタッフから改めて、使用するクラウドや時間割の使い方、連絡のとり方などについての説明があったようです。娘は週末のうちに何度かテストで接続してみて、「初日も大丈夫、自分でできる」という感触をつかんだようでした。私も見ていて大丈夫そうだったので、特に手だしをすることなく見守っていました。

実際、1人2人ほど間に合わなかった子もいたようですが、初日から全学年の子ども達が大きなトラブルなく接続することができていましたよ。

── 具体的に、授業はどう行っているのでしょう?

時間割としては、朝は8時半から朝の会がスタートします。正式な登校日ですので、朝の会の時間に間に合わなければ遅刻になってしまいますし、出欠もちゃんとカウントされる。「世の中は休校モードだけれど、自分達は休校ではない」という風に思っています。そのおかげで、生活リズムを崩さないですんでいます。

9時からは「教科授業」や「テーマ学習」に取り組みます。「テーマ学習」は、普段はフィールドワークやディスカッションを通じて学んでいくスタイルなので、オンラインでは少し難しいのではと思っていましたが、予想は見事に裏切られました。

子ども達はその日の自分の時間割を見て、「どの時間にどのスタッフのどのルームに入るか」を把握し、時間になったら自分で移動します。これは日頃から、TCSで「授業に合わせて自分たちが移動する」という習慣が身についているからこそ、できることだと思いましたね。

── ランチも一緒に食べたりして、午後は?

午後は自律学習と言って、それぞれが好きなことをやる時間になっています。野球をやった子もいれば、公園で遊んだりしている子もいるようです。オンライン上では、その時間も担任のスタッフがルームを常時開いていて、質問がある子はいつでも繋がって直接話をすることができます。

ある日は、お友達と担当のスタッフのルームで集合し、「体育だ」と言ってみんなでダンスして過ごしていました。他の日には、午前中の授業でやった内容について、あまり理解できなかったというクラスメイトと3人で集合し、問題を出しあったりして学びを深めていました。

〇問題も起きるけれど、自分たちで解決できる

── なんだか信じられないくらい上手くいっているようなんですが、何か問題が起きることはないのでしょうか?

もちろん、ありますよ。でも問題が起きた時、「問題があれば話し合って、改善していけばいい」という姿勢が、大人側にも子ども側にも浸透しているので、破綻することがないんだと思います。

例えば、ある時のテーマ学習の時間に問題が起きていました。前述したように、テーマ学習はフィールドワークとディスカッションが基本です。オンラインなので、ディスカッションをメインに授業が進んでいました。スタッフも子ども達もはじめての経験だし、直接顔を見合わせてのディスカッションとは作法が異なるので当然ですよね。

18人の子ども達が参加していて、誰が挙手しているのか、スタッフが画面上で分かりづらかったようなんです。それで1人の子が「なかなか当ててもらえない」と、強く不満を表明しました。

するときちんとその不満に向き合って、みんなで「何が問題だったのか」「今後どうすれば良いのか」というディスカッションに発展する。そうやって、オンライン上でのディスカッションのメリットデメリットを体験的に学び、より良いやり方をみんなで習得していくんだなと思いましたね。

── その時、スタッフの方はどう対応していたのでしょう?

子ども達が話し合っている間、スタッフがその場をコントロールしたり取り仕切るということはなかったです。ディスカッションは、子ども達の発言でどんどん展開されていくのは、オフラインと同じ姿でしたね。

スタッフは、要所要所でコメントをはさみつつ、最後に「君が不満を言ってくれたから、どういう問題が起きやすいのかが分かった。言ってくれてありがとう」と言っていました。子ども達が感じたことを発言したり表現することに、本当に寛容だなと思いました。

初めてのオンライン授業で、小さなことでは「操作方法が分からない」という問題も出てきますよね。そうなったら、即座に質問して即座に解決する。やっていてやりづらいことがあれば、その場で伝えてみんなで改善案を試してみる。

こういう小さな問題解決のサイクルが、日常の会話にあふれている。だからこそ、こういった有事に起きた変化にも、みんなで柔軟に対応していける強さをもてているんだと思います。

── なるほど。オンライン上だけでなくて、日頃から大人と子どものインタラクティブな関係性が成立してるんですね。

帰りの会に相当する「リフレクション」の時間には、子ども達が「やってみて良かったこと」「やりづらかったこと」をひとりひとり発言していました。それを受けてスタッフは会議をして、次の日にはまた新しいやり方を試してみる。そうやって、スタッフも試行錯誤してくれている様子が伝わってきますね。

ある日には、スタッフの1人が提案して、みんなで一斉に音読することは可能か?ということを試していました。でも、オンラインだと難しい。それをみんなで「どうしてだろうね?」「どうしたらできるか」を考える。子どもの前で、大人も失敗してトライ&エラーをする姿を見せる。

今回の「テレラーン」も、最初から完璧にできるわけないし、できるかできないかも分からない。でもやってみる。そしてみんなで修正していく。そういう「体験しながら学ぶ」という探究的な学びのあり方が、まさに今活きていると感じています。

〇長期化すると保護者はちょっと大変?

── お子さんがうまくオンライン上での学びを楽しめているのはわかりましたが、保護者としては休校要請が出てからここまでの期間はどんな感じでしたか?

最初の1週目はよかったのですが、2週目の後半くらいからガクッと疲れが出てきました。子どもがヘッドホンに慣れず耳が痛くなり、スピーカーを利用し始めたこともあります。部屋を分けても子どもたちの元気な声は聞こえてきますし、なかなか仕事に集中できず、そこはちょっと大変ですね。長期間オンライン化されるなら、少し工夫していかなければと思います。

あと休校要請が発表されたとき、オンラインコンテンツは一応ひととおり面白そうなものを探しておいたんです。子どもが「やることがない」となったら、おすすめしようかと思って。でもふたをあけてみたら、まったく出番がなかった!結局、オンライン授業などもヒトコマも見てません。
————————————
自分たちで考え、行動することを学んでいれば、今回のような未曾有の状況に置かれても、みんなで考え、工夫し、可能性に向かっていけるのだと思います。

こんな状況にあってこそ、普段からの教育の中身が見えてくる。これからの学校教育をどうするか?も自分たちで考えていかなければならない時代になっていくのではないでしょうか。

投稿者 hoiku : 2020年04月17日 List   

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://web.kansya.jp.net/blog/2020/04/7474.html/trackback

コメントしてください

*