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2020年04月09日

企業立学校6 永守氏吠える2~文科省も変えてやる

続きです。やりたい教育をやるためには、法律から変える必要があるという意気込みです。

 

──理事長に就任されて3カ月余りですが、どのような課題がありますか。

課題はたくさんあります。中でも一番深刻なのは、入学してきた学生が理想を見失っていること。伸び伸びと勉強している人が少ないですね。こんな状態で4年間過ごして社会人になっても、役に立つわけがない。

私はもっと理想に燃えた人をつくりたい。人間は挫折を経験することで成長します。平昌(ピョンチャン)冬季五輪のスピードスケートで金メダルを取った当社の髙木菜那がいい例です。いつも天才の妹(髙木美帆)と比べられて悔しい思いをしてきた彼女は、当社に入って理想を取り戻し、見事金メダルを二つも取りました。

本学に入った学生が理想を取り戻せるような環境をつくるのが私の仕事です。

──具体的にどのような改革を考えていますか。

まず「入り口」を増やします。今年は前年に比べ志望者が60%も増えましたが、来年はもっと志望者を増やしたい。分母が増えれば、入学してくる学生の質もおのずと上がります。一方で、私の理想に共鳴してくれる意欲的な先生を招いて、大学全体のベクトルを合わせたい。

さらに、「出口」(就職)についても、一流企業に入れるようサポートできればと考えています。当社について言えば、昨年は本学から3人採用しました。今年も5人が決まっています(6月末時点)。いずれモータ専門の工学部ができれば、100人単位で採用することになるでしょう。

20年に新設する工学部は、モータ専門の学部にします。電気自動車(EV)やドローンなどの普及でモータのニーズが高まる一方、モータ学部はどんどんなくなり技術者が不足しているからです。工学部は学部長をはじめ先生の招聘やカリキュラムの作成など一から始めることになる。ここで、私が思い描いてきた大学づくりの構想を実現したいと思っています。

200人の定員で、いずれ半数は留学生にしたい。先生として当社の社員を派遣し、インターン制度も充実させる。短期ではなく半年とか1年の長期にして、インターンによって単位も取れるようにします。

  英語教育にも力を入れます。実践的な英会話能力を身に付けてもらい、TOEIC650点を卒業の要件にする。当社は世界43カ国で事業を展開しており、英会話能力を磨く機会はいくらでもあります。まさに、産学協同そのものです。こんな大学はどこにもないでしょう。

改革には10~20年くらいかかるかもしれませんが、理想を持ってやり遂げる。まずは大学名が変わる19年、工学部の新設を構想する20年が勝負の年になるでしょう。

──19年4月から「京都先端科学大学」と名前が変わります。この名前に込めた意味は?

今年4月1日に行われた京都学園大学の入学式。永守理事長の情熱がこもったあいさつを真剣に聞く新入生

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もともと「先端」という言葉が好きなんです。人がやらないことをやる、変わったことを一番にやろうという意味を込めました。実際、日本初のモータ専門学部設置、卒業要件にTOEIC650点を入れるなど、誰もやらないことをわれわれはやろうとしています。

──教育分野には規制が多い。どうやって改革を進めますか。

国には教育基本法などの法律があります。それに違反して改革することはできない。でも法律を変えてもらう努力はしないといけません。文科省の中にも、私たちのやろうとしていることを理解してくださっている人がたくさんいます。そうした人をもっと増やすためにも、改革の実績をしっかりと示すことが重要だと考えています。

目に見える変化もあります。今年の入学式は、例年のように居眠りする学生は一人もいませんでした。目を見開いて私の話を聞いていた。情熱は人を変えるんです。

続く

投稿者 hoiku : 2020年04月09日 List   

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