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2019年04月18日

子供の仕事は遊びである!19 ~遊びと教育は対立する概念ではない2

ちょっと堅い文章~の続きです。

Ⅱ. 連続線としての遊びと教育―遊びの原理を教育の原理に

遊びの特性としては、「楽しい」「自由」「自発的」「自己目的的」「緊張感」などが挙げられる。 しかしこれらは教育が目指すべき目標を示す言葉でもあると言える。遊びと教育とを一本の連続線の上に位置づけることができるとして、 遊びと教育の関係について考察したい。
1 遊びの特性
「楽しい」ということが、遊びの魅力を構成する最大の要因であろう。なぜ楽しいか、ということになると、 そこには「自由」があるから、と答えざるを得ないであろう。他人に強制された活動ではないから、拘束感はないし、 他律的でもない。ということは、受け身ではなく能動的な活動だということである。遊びにおいて子どもは自主性を回復し、 人間としての主体性を保持できる、といってもよかろう。遊びが教育において重視されねばならない理由もまた、ここにあるといえる。
古来、遊びとは何かという問いを巡って、その本質を追及した学者も多い。それら多くの人たちの回答の中から、遊びの共通特性として、次の4つをあげる。

①遊びは自由な活動である。
②遊びは自発的な活動である。
③遊びは自己目的的活動である。
④遊びは、喜び、楽しさ、緊張感を伴う活動である。遊び

 

 

 

 

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自由であり自発的であるということは、自主的な主体性のある活動でもあることを意味している。 さらに、受動的でも画一的でもない、創造的な個性ある活動が遊びであることを、これらの遊びについての規定は意味している。 学校教育の特徴を示すものとして第1章にて列挙した、依存、他律、受動、画一などのキーワードと全く対照をなすものである。 すなわち、これらの反対語である自立、自主、創造、個性といったことばは、教育が目指すべき目標を示すことばであるとともに、 遊び活動を特徴付けるのに必要なものばかりである。したがって、遊びの原理は、教育のあり方を指し示す原理と大部分は重なり合っており、 転換期を迎えている現在の学校教育が拠って立つべき基礎を提供しているといえよう。

2 遊びの原理を教育へ
遊びの原理は学習の原理であり、教育の原理でもあるということができる。「遊びの原理を教育に生かす」とは、まさにこの遊びの原理を教育の原理にするということである。もっというなら、遊び活動の持っている、自由で、自発的で、自己目的的で、喜び・楽しさ・緊張感を伴う全人的な自己表現的活動という特性を、教育の場における学習活動に実現するということである。
遊ぶということは、刺激を追求することであり、自己の能力を確認するための全人的活動である。つまり、遊びと学習を対立する二つの異なる世界に分けてしまうことに意味はなく、両者は一本の連続線の上に位置付けられている。自己活動という原理に立つ連続線の上に位置している。
車のハンドルやブレーキにも「遊び」があるように、機械にも「遊び」が必要だが、その「遊び」おは余裕であり、ゆとりである。まして人間にはゆとり、すなわち遊びは必要欠くべからざるものである。「ゆとりの時間」や「特活」や「生活科」においてだけでなく、教科学習を含む教育全般において、遊びの原理が生かされなくては、学習活動の基礎である自主性を子どもの中に育てることはできないであろう。未来の明るい教育のためにも、遊びの原理の教育の原理への応用が求められているのだ。

Ⅲ. 考察
以上で述べてきたことは、1980年代であれば非常に真新しい視点であったが、今日ではそれほど新しくもなく、 むしろ、偏差値教育からゆとり教育への転換が図られ、そのゆとり教育が頓挫してしまったという現在の状況にあっては、 その結論にはクエスチョンマークが付く部分もある。しかしながら、「遊びの原理を教育に生かす」ということの重要性は、 上に見てきた通りである。ゆとり教育で結果が出なかったからといって、ゆとり教育を全て否定してしまうことは全くもってナンセンスである と考える。能力主義価値観に基づく偏差値主義的教育から子どもの個性を重んじたゆとり教育へと転換を図る際に議論された内容を忘れてはなら ない。教育にとってなにが一番よいのかを考えることは非常に難しいことではあるが、これまで議論されたことを全て踏まえた上で、政策等は考 えられていかねばならない。その際には、上にまとめてきたような、「遊びの原理」の重要性はしっかりと理解されておくべきポイントであるだ ろう。「遊びの原理の教育の原理への応用」は、未来の明るい教育にとっての必要条件であるといえるだろう。

すみません、ちょっと長かったですね。でも、遊びは「教育」とも言えるのです。

投稿者 hoiku : 2019年04月18日 List   

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