子供の仕事は遊びである!16 ~自主性を育む・遊びは考えるところから2 |
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2019年03月28日
現在の学校の勉強をしすぎるとバカになる。
子供がまじめに勉強している姿を見れば親は安心するかもしれません。しかい学校の勉強をしすぎるとバカになる、といわれたらどうでしょう?
そんなことはありえない、といわれるかも知れませんがどうやら本当のことのようです。
今回はその理由と対処法について考えて見ましょう。
以下(http://www.st.rim.or.jp/~k-kazuma/ED/ED131.html)より引用します。
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●現在の教育は頭を使わないような内容ばかり
多くの人は、学校の勉強に真面目に取り組めば、頭が良くなると思っているかも知れない。ところが実際は、現在の学校の勉強をやりすぎると、逆に頭が悪くなる。信じられないと言う人が多いかも知れないので、少し詳しく説明しよう。
日本の学校の勉強は、知識を記憶することが中心だ。本来なら考えることが中心の数学まで、暗記する教科にしてしまった。教師が説明した内容を暗記するように、頑張って努力する。答えを求めるときに何を考えればよいのか知りたいと、生徒が強く望んだとしても、教えてくれる教師は皆無に近い。
授業のやり方も、頭を使わないように工夫(?)されている。教師の説明を聞くことが中心で、黒板に書いた内容を自分のノートに転記する。教師からときどき問題が出され、答えられる生徒が手を挙げて、指名された人が解答する。テーマを与えられてディスカッションしたり、正解のない問題を与えられることはほとんどない。
授業以外でも、似たようなものだ。たとえば、教室などの清掃。掃除の時期、頻度、担当する人数など、教師が与えたルールどおりに決めて実施する。実は、このようなテーマも、生徒に考えさせる機会として利用できる。最小限の手間で最大の効果を得られるように、頻度や実施時間や人数を生徒自身に決めさせるのだ。単にルールを決めるだけでなく、掃除の質が向上するように考えさせる。「良い掃除とは何か」といった問題は、正解がないだけに面白く、身近で良いテーマといえる。
以上は学校の話だが、塾でも大差はない。有名な塾になると講師はユニークだが、教える内容が受験勉強の範囲内であり、入学試験の合格が最大の目的なので、受験問題を解くことが目的となる。ここでも、頭の上手な使い方を教えることはほとんどない。
●記憶中心の勉強を続けると思考力が低下する
記憶中心の勉強は、小学校から高校まで通うとして、合計で12年間も続く。しかも、小学校からという大切な時期である。これだけ長い期間で記憶中心の勉強をしたら、深く考えない癖が付いて当たり前だ。これは重要な点で、結果として思考する能力が低下する。
現在の学校の傾向も大きな問題だ。掃除などの活動も含めて、生徒が受け身になるような体制になっている。教師の側からルールを与えられ、その善し悪しに関係なく、とにかく従うことを求められる。進学に必要な内申書という首根っこを押さえられているので、あからさまに反論することもできない。そんな状態が若いうちから何年も続くと、反論などしない人間に変わっていく。それでは、疑問点を自分で解決する癖や力が身に付かない。
学校の勉強が出来るのだから、頭が良いのではと勘違いする人が多くいる。これは大きな間違いだ。学校の勉強は、正解のある問題が中心で、暗記すれば何とかなる。極端な言い方をすれば、頭を使わなくても解ける問題なのだ。ところが現実の世界には、正解のない問題が多くあり、正解のある問題よりも格段に難しい。これを解けることが重要で、頭が良いと評価する。面白いのは、正解のある問題の解く訓練を長く続けると、正解のない問題を解く能力が低下する点だ。疑問を持ったり創造することを押さえるために、頭の回転が悪くなるのが原因だと思われる。
長期間の学校の勉強で低下するのは、思考力だけではない。新しいものを創り出すのに必要な創造力とか、壁にぶつかったときに打破する解決能力なども、どんどんと悪くなる。バカに向かって前進するわけだ。暗記中心の勉強は、長くやりすぎないことが大切だ。
●思考力を低下させないための自己防衛
学校の教育内容が悪いからと文句を言っても、改善される見込みはほとんどない。また、代わりとなる選択枝も見あたらない。もし代わりがあったとしても、学校を完全に無視することは難しい。日本の社会では、学歴を非常に重視するため、あまりにも学歴がないと、仕事のチャンスすらもらえない可能性が高いからだ。
もう1つ、非常に困ったことがある。希望する学問を大学で勉強するためには、試験を受けて合格しなければならない。それには、高校までの学校の勉強が求められるので、時間の無駄だと分かっていても、試験のために勉強しなければならない。対象となる学習範囲が広く、片手間で済まないので、かなりの時間も必要だ。しかも、暗記が中心となるため、頭を悪くする原因となる。本当に困ったものだ。
この問題への対処は非常に非常に難しい。親が現状を理解し、現実的な対応をするしかない。まず最初に決めるのは、大学に行くかどうかだ。そのために見極めるべきなのが、学校の勉強に関する子供の能力。片手間で勉強してもある程度の点が取れるなら、入学できる限界まで手を抜いて、残りを思考能力の向上に割り当てる。もっとも理想的なケースだ。必死に頑張っても大学が無理なら、学問以外の道を目指すと決断する。そうなれば、学校の勉強など無視しても構わない。もっとも難しいのは、頑張って勉強すれば目的の大学に入れる場合だ。頑張って勉強することは、バカに近づくことを意味する。1つの現実的な方法として、小学校の段階では学校の勉強を重視せず、中学校から段階的に比率を高める手がある。成功の保証はないが、とりあえずベストな方法だ。
学校の勉強を重視しないと決断したら、頭を悪くする要因を取り除くことが大切。学校の勉強に深入りさせないように、「学校の勉強をやりすぎるとバカになるから、適当に手を抜いて、もっと違うことをやりなさい」などと、子供に何度も繰り返す。そのうえで、適切なテーマを親が与えることだ。正解のない問題を中心に、親と一緒に考える。世の中を見渡せば、テーマは山ほどある。何事にも疑問を持たせ、解決方法を考えるような癖を付けさせる。考え方や視点の向上に役立つ本を与えるのも効果がある。それを続ければ、バカに向かうことを防げるし、本人の基礎能力の範囲内で頭が良くなる。本当なら、マトモな勉強方法を教えてもらえる場所を紹介したいところだが、生徒向けのものは知らないので紹介できない。非常に残念だ。
以上のように学校の勉強はダメだが、現状の学校にでも別な役割がある。友達を作る場所だ。そうと割り切り、子供が行きたくない場合を除いて行かせよう。子供にも「学校は友達を作る場所だから」と言っておく。生徒をバカに向かわせる学校教育と、学歴重視の世の中が続く限り、学校を半分無視しながら上手に付き合うのが現実的のようだ。改善される見込みがほとんどないだけに、対処方法を真剣に検討したほうがよい。
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小学校から大学まで、およそ16年間。ひたすらバカに向かって勉強し続けてきたとしたら、これほどバカげたことはありません。
最近はアクティブラーニングといって、脱暗記の方向も出てきていますが、あくまで学校教育の枠の中での授業であって、その効果は大いに疑問です。できれば中学(遅くとも高校)で学校の勉強はやめて働いてみること、仮に学校に行くにしても、できるだけ学校の勉強とは別のことに力を注いでいくことが大切のようです。
社会で生き抜いていく力をつけるのは社会の中に身を置いてこそ。社会から隔離された学校の勉強では身につきません。むしろ生きる力を削がれてしまう、バカになってしまうということを知っておく必要があります。
投稿者 hoiku : 2019年03月28日 TweetList
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