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2018年09月13日
企業主導型保育事業とは?3~「事業所内保育」との違い~企業にとってアリでは
では以前からある地域型保育事業の事業所内保育とは何が違うのでしょうか?
保育のお仕事 さんより
企業内保育(事業所内保育)との違いを解説!
企業が設置する保育園と聞くと、事業所内(企業内)保育所を思い浮かべる方も多いでしょう。
ここからは「企業主導型保育」と「事業所内(企業内)保育」、それぞれの違いを確認していきます。■事業所内保育所(企業内保育所)とは■
企業が従業員のために、企業内や近隣に設置する保育施設のこと。2015年4月からスタートした「子ども・子育て支援新制度」では、地域型保育給付の対象として市区町村の認可事業になっています。【事業所内保育についての関連記事はこちら!】
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最近話題の”企業内保育所”で働く!-保育のお仕事レポート企業が従業員のために設置するという点では企業主導型と同じですが、施設の位置づけや運営・設置基準などが異なります。詳しく見ていきましょう。
◆位置づけの違い
「企業主導型保育」は認可外保育施設に位置づけられますが、「事業所内保育(企業内保育)」は地域型保育事業の一部として市区町村の認可事業になっています。(※認可を受けていないものはその他の認可外保育施設に分類されます。)
認可事業である事業所内保育事業では従業員枠の利用者であったとしても、自治体の「保育の必要性」の認定(保育認定)が必要で、短時間勤務などの場合で保育認定を受けられない場合には基本的に利用ができません。
これに対し、認可外事業である企業主導型保育事業では、企業と利用者との直接契約であるため、保育認定がない従業員であっても利用が可能です。また例えば週2回の利用など、柔軟な保育サービスの提供が実現できます。
◆運営・設置基準の違い
事業所内保育事業は、分類上認可外保育施設ですが、都道府県の助成を受けるためには施設や職員配置において一定の条件を満たす必要があります。その運営・設置基準を事業所内保育事業のものと比較してみましょう。
【事業所内保育事業】運営・設置基準
(定員20名以上の施設の場合)保育室等 【0・1歳】
乳児室:1.65㎡/人
ほふく室:3.3㎡/人
【2歳以上】
保育室または遊戯室:1.98㎡/人屋外遊技場 【2歳以上】
3.3㎡/人給食 自園調理(連携施設等からの搬入可)
調理室
調理員
【事業所内保育事業】運営・設置基準
(定員19名以下の施設の場合)保育室等 【0・1歳】
乳児室またはほふく室:3.3㎡/人
【2歳以上】
1.98㎡/人屋外遊技場 【2歳以上】
3.3㎡/人給食 自園調理(連携施設等からの搬入可)
調理設備
調理員
【企業主導型保育事業】運営・設置基準 保育室等 【0・1歳】
乳児室:1.65㎡/人
ほふく室:3.3㎡/人
【2歳以上】
保育室または遊戯室:1.98㎡/人屋外遊技場 【2歳以上】
3.3㎡/人給食 自園調理(連携施設等からの搬入可)
調理室
調理員表にも示したとおり、施設、設備面や職員数に関しては、事業所内保育事業と比べて大きな差はありません。
◆保育士配置基準の違い
続いて保育士の配置基準を事業所内保育事業のものと比較してみましょう。企業主導型保育事業の場合は定員数にかかわらず、保育従事者はその2分の1が保育士であれば良いという基準設定になっています。
【事業所内保育事業】保育士配置の規定
(定員20名以上の施設の場合)乳児 3 人につき 1 人以上 満 1 歳以上満 3 歳に満たない幼児 6 人につき 1 人以上 満 3 歳以上満 4 歳に満たない幼児 20 人につき 1 人以上 満 4 歳以上の幼児 30 人につき 1 人以上 ※常時2名以上の配置が必要です。
※定員19名以下の施設については上記配置基準+1名以上の配置が必要です。
※定員19名以下の施設については小規模保育事業のA型・B型の配置基準基準に準じ、A型の場合は全員、B型の場合は2分の1以上保育士資格を持つ職員の設置が必要です。
【企業主導型保育事業】保育士配置の規定 乳児 3 人につき 1 人以上 満 1 歳以上満 3 歳に満たない幼児 6 人につき 1 人以上 満 3 歳以上満 4 歳に満たない幼児 20 人につき 1 人以上 満 4 歳以上の幼児 30 人につき 1 人以上 ※上記配置基準+1名以上の配置が必要です。
※常時2名以上の配置が必要です。
(参考)【認定外保育施設】保育士配置の規定 主たる開所時間11時間 児童福祉施設最低基準に定める数以上
(常時2名以上配置)11時間を超える時間帯 常時2人以上(子どもが1人の場合を除く) ※3分の1(保育従事者が2人の施設は1人)以上は保育士または看護師
◆地域枠の設定上の違い
事業所内保育事業では定員の4分の1程度は地域枠として開放が義務付けられていますが、企業主導型の場合は、定員の2分の1までの範囲で自由に地域枠の設定ができます。さらに従業員枠だけで定員が満たされる場合は、地域への開放枠を設定しないことも可能です。
企業主導型保育の将来性は?
企業にとっても、働き方に合わせた柔軟な保育サービスが提供できるため、将来的に更に施設数が増えていくことが見込まれます。
施設基準や職員数はあまり変わりませんが、認定を受ける受けないで「福祉施設」としての縛りを受けるか受けないかが違うようですね。
保育の必要性をチェックされたり、地域の利用を義務付けられたりすると、企業としては従業員のために作るのにやりにくくて仕方ないでしょう。補助金いらんから勝手にやらせろ、と言いたくなるじゃないでしょうか。それを、補助金ありでやらせてくれるのですから、企業にとっても、組織内に保育機能を抱えることで、結束力の強化につながり、今後、この企業主導型が保育のトレンドになるんじゃないでしょうか。
投稿者 hoiku : 2018年09月13日 TweetList
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