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2017年09月08日

フランス革命後に同時派生した「監獄」、「精神病院」、「学校」

時間割の通りに行動し、朝礼や運動会では集団行動の訓練をし、自習時間であっても私語は厳禁、一旦登校すると下校までの間校外に出るのは禁止。その中でひたすら勉強を強制され、毎日のようにテストで点数を取るよう強いられる・・・

「いまや学校は子どもを閉じ込める監獄と化しつつある」といっても過言ではありません。

では以前はどうだったのか?
と近代に入ってからの学校の成り立ちを調べてみると・・・

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まずは現代の学校の先生の実感を。
(https://ameblo.jp/sanni1132/entry-12266375599.html)より引用します。
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嫌だなって思うこと
・学校が監獄、子どもたちが囚人のよう。
・忙しいほど学校全体で時間に厳しい。子供たちの休み時間がとれない。
・中休みは20分あるが、5分前には教室に戻し、チャイムと同時に授業を始めなくてはならない。
・昼休みは実質ない。宿題を忘れた子、連絡帳をかけていない子、給食当番は昼休み中にならなくてはならず、休み時間を仕事の時間にさせてしまっている。
・給食はクラス全体で完食しなければならない。残飯があるクラスは統計が出され、職員室で貼りだされる。学年が上級学年に上がり一人あたりの量が増えた結果、食べきれず泣いてしまう子がいた。統計がでるため、教師は無理矢理でも食べさせ、無言タイムを作り、楽しい給食ができていない。新人の僕のクラスは他の先生が来るため、嫌なことをさせた時があった。今は子供たちみんなのために、自分が怒られようと思っています。無理はさせたくありませんと言っている。
・雨の日の昼休みは静かに教室にいなくてはいけない。うちのクラスだけ、漫才係を作ったので大笑いの大騒ぎをさせている。子供本来の姿じゃないかなって思う。
・時間に厳しく、友だちとの楽しい給食や遊ぶこと内容を限定され、毎日必ず宿題が出る。
学校じゃなくて、刑務所だなって思うときはたくさんあります。
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若い先生のようですが、それゆえに今の学校教育への生々しい違和感が伝わってきます。教員にを長く続けベテランになっていくほどに、こうした感覚が麻痺して理不尽な強制が当たり前になっていくのかも知れません。

そして何よりもかわいそうなのが子どもたちです。休み時間もなく、友達との楽しい時間をことごとく潰され、それでも先生の命令に素直に従っている・・まさに囚人のようです。

そんな学校の本質を、40年前のフランスの社会学者フーコーが次のように言い当てています。
(http://agora-web.jp/archives/1665371.html)
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『監獄・病院(精神病院)・学校』これらの施設は建築構造が酷似している、それはなぜか?

一見まるでちがうこれらの施設は歴史を紐解くと19世紀初頭フランス革命直後、社会(権力者)に不合理な人間を一定期間拘束して訓練する目的としてほぼ同時期に派生している。実はこれらの施設は収容対象が異なる(囚人・病人・子ども)というだけで発生時の目的は殆ど一緒なのだ」
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社会に不適応な人間を収容し矯正、治療、教育するためにつくられた施設が監獄であり、精神病院であり、学校だったのです。

子どもは野蛮であり、未熟であり、人間として社会に適応させる為には施設に収容して徹底的に教育しなければならない。そうして国家を守る軍隊の兵隊を、産業を支える労働者を育成するためにつくられたのが近代の教育制度だったのです。監獄のよう、囚人のようというよりも、そもそも学校という監獄で、子どもという囚人を教育するのが目的だったのです。

行き詰まりを見せる学校教育のなかで、いかに子どもたちの意欲と追求心を喚起するかが議論されていますが、現状の学校制度の中では答えが出せないのも当然のこと。その出自にさかのぼって、根本的な学校制度の見直しを図らなければならないのだと思います。

 

 

 

投稿者 hoiku : 2017年09月08日 List   

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