子育て支援の一つの形~むかしあそび研究会 |
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2016年09月23日
遊びのススメ~子供の頃の「遊び心」を大人の心にも再生していきたい
子供の遊びは成長・発達過程そのもの。
ところが大きくなるにつれて遊びは禁じられ勉強に向かわされる。
やりたいことを我慢し、いやなことも我慢して、世の中ってこういうもの・・という分別がつくのが大人になることだと思っていましたが、これって本当の成長なのでしょうか?
子供の頃の遊び心を失わずに成長していくことはできないものか?
考えていたらこんな会社を見つけました。
「子ども」の視点を大人の社会に活かすというビジョンをもった「こどもみらい探求社」の試みを紹介します。
(http://www.recruit.jp/meet_recruit/2016/03/og11-1.html)
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今回は「子ども」と「学び」をテーマにお話を伺いたいと思います。小竹さんと小笠原さんは、おふたりとも保育士の経験から「子ども」の視点を大人の社会に活かすというビジョンをもった「こどもみらい探求社」を立ち上げていますが、ここにはどういった問題意識があったのでしょうか。
小竹めぐみ(以下・小竹) 何か大きな課題があったというよりは、もっとこうなったらいいのにな、という思いから始めました。保育士として毎日子どもと接し、彼らの視点で世界を見てみると、普段の生活では考えられないくらい楽しいことが起きるんです。彼らは何にもないところから、たくさんのものごとを生み出すクリエイティブの天才。でも、このときの多様な視点や創造性が、大人になるにつれて失われてしまうさまざまな仕掛けが社会にはある。そこに風穴を空けてもっと社会が良くなるように、子どもの持っているものを大人の社会につなげる架け橋のような事業をつくりたいと思ったんです。
小笠原舞(以下・小笠原) みんな子どもの頃は本当に豊かなものをたくさん持っているんですけど、学校に行って、会社に入るころにはすっかり忘れてしまう。子どもたちがその後の人生を生きていくとき、保育士として働いていたときの知見をもっといまの社会に接続したいと思って会社を立ち上げました。
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確かに子供の頃の感覚は大きくなるにつれて忘れてしまいます。最近子供と接するなかで、
「こんな風に一生懸命遊んでいたな」とか
「失敗を恐れずになんでも試してみてたな」
という記憶がよみがえってきます。
するとこんな知見も・・・
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「遊び」が大事だと思う一方で、最近は子どもも大人も、「遊び」をなくしているんですよ。それは失敗を嫌う人が多くなっているからだと思うんですけど…。
ー 失敗を嫌がることが、「遊び」の減少とどう関わるのでしょうか。
松田 そうですね。では、小竹さん、小笠原さん、ちょっと2人でゲームをしてみてください。左手で握手をして、右手でじゃんけんをする。勝ったほうは相手の握手している手を叩いて、負けたほうはその手をカバーしてください。
小竹 えっ、むずかしいですね…。じゃーんけん…、えっと、どっちだっけ。混乱します!(笑)
松田 ほらね、失敗したときのほうがふたりとも笑っちゃうでしょ。このように、いつ失敗してもオッケーなものが「遊び」なんです。でも、だからこそチャレンジができる。失敗するのを恐れてばかりいることと、「遊び」の経験が備わっていないことは関係しているのではないかと思います。だからこそ、これからは大人も「遊び」を学んで、自分の中の「こどモード」をどんどん引き出していけばいい。
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うーん。学校に入ればテストでいい点をとるためにミスしないことを考え、大人になっても評価のために失敗しないこと第一にしてしまう・・・ありそうです。
遊びの中でいっぱい失敗体験を積んでいれば、失敗の先にある成功体験もいっぱいあるはず。失敗を恐れずに挑戦する気持ちのベースに「遊び」体験の豊かさがあるのは確かなようです。
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松田 何のためにというわけでなく、面白いから夢中になる。「遊び」の原点はそこにあるんですね。だいたい、ノーベル賞を取るような研究って「遊び」から生まれてくることが多くて、誰かに課せられた仕事だと思うところからは出てこないですよね。ぼくの同僚にもアリの研究者がいるのですが、何してるって1日中アリを眺めているらしい(笑)。でもそれが彼の研究活動になっていて、アリの生態観察から彼らのもつルールや社会性を発見していたりする。めちゃくちゃ面白い、最先端の科学がそこで生まれてくる。役に立つかどうかばかりを先に考えていたら、面白くないし新しい発想は生まれてこないんですよ。
(中略)
松田 「人間の文化はすべて遊びから生まれた」と言ったのはオランダの歴史家ヨハン・ホイジンガですが、彼は自著『ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)』の中で、法律や哲学も遊んでいる中から生まれたもので、遊びがなければ人間の文化はここになかったと書いているんですね。そういう意味でも、お二人は「遊び」のもつ創造力を真っ正面からとらえているように思います。
(中略)
松田 「わからない」という感覚はとても大事だと思うんです。わからないものに出会ったときに不安を感じるか、面白いと感じられるかどうか。遊びの精神をもっていれば、きっと面白いと感じられるはずなんです。遊びを体験するということは、未知なるものに出会ったときも柔軟に対応できる基礎体力をつくっているとも言えますね。もちろん、未知のものにはリスクもともなうのですが、リスクが完全にゼロの社会なんてありえません。そこに神経質になるか、ちょっとくらいいい加減に向き合えるかどうかが生きる力になっていくのかもしれません。
小竹 わたしたちの会社も、その時々の出会いやできごとを楽しみながらいまのベストを探り続けています。言い換えれば、常に変化している状態。でも、ベストなやり方を積み重ねていけば、結果として残ったものが会社としての信頼につながっていったりもする。どうなるかわからない未来を楽しんでいるなと思います。
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失敗を恐れず、面白いから夢中になれる。わからないことに直面しても不安より面白いと感じられる。
子供の頃の遊びで身につけた基礎体力は、大人になってからもますます重要になってくるのだと思います。
忘れがちな子供の頃の「遊び心」を大人の心にも再生していく試みに期待します。
投稿者 hoiku : 2016年09月23日 TweetList
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