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2016年07月21日

葉っぱビジネスでおばあちゃんの年収1000万

高齢者が元気に働く事業の現場を紹介していきます。

まず、葉っぱビジネスで有名な「いろどり」です。HPを見て驚くのは、セミナーを開催したり、インターンシップを受け入れたり、まるで注目優良ベンチャー企業です。その明るさには脱帽です。

お硬い文章ですが、  高齢者の活力により住民参画が促進された先進事例 から概要を
徳島県上勝町は、人口2,100人程度、高齢化率は約47%という、自然に囲まれた高齢化が進ん
だ町である
。この町にある自然を活用し、木の葉や小枝を料理に添える「妻物(つまもの)」
を商品化して販売している上勝町の第 3 セクター「株式会社いろどり」では、約 170 名も
の地域住民が元気に働いている。そしてその半数が 60 歳以上の高齢者である。そのため、
上勝町には元気な高齢者が多く、医療費は都市部の徳島市とほぼ同じ水準で、寝たきりの
高齢者も少ないため、町に唯一ある老人ホームも近日中に閉鎖することが決まった。
生きがいの場ができ存在感が大きくなった高齢の地域住民、妻物ビジネスで地域ブラン
ドを確立して地域再生を図った株式会社いろどり、健康な高齢者の増加により医療費の抑
制を図ることができた上勝町、地域の高齢化問題への対応として全ての関係者にとって良
い結果を生んでいる。

いろどりのHP、「いろどりストーリー」から

徳島県上勝町とは

徳島県上勝町は、徳島市中心部から車で約一時間程の場所に位置しており、人口は1,662名 823世帯(平成27年4月1日現在)、高齢者比率が51.49%という、過疎化と高齢化が進む町です。
しかし一方で、全国でも有数の地域活性型農商工連携のモデルとなっている町でもあります。昭和56年2月に起きた寒波による主要産業の枯渇という未曾有の 危機を乗り越え、葉っぱ(つまもの)を中心にした新しい地域資源を軸に地域ビジネスを展開し、20年以上にわたり農商工連携への取り組みを町ぐるみで行っ ています。

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上勝町の歴史

上勝町の1980年代は激動の時代でした。
町の人口は年々減少し、主な産物であった木材や温州みかんは輸入自由化や産地間競争が激しく、伸び悩んでいました。
1981年には局地的な異常寒波が上勝を襲い、ほとんどのみかんが枯死。一年間でみかんの売上は約半分となり、農業は大打撃を受けたのです。
この歴史的大災害を乗り切るため、軽量野菜を中心に栽培品目を増やし(1981年8品目⇒、82年14品目⇒83年24品目)、農業再編成に成功。続いて季節的要因の少ない椎茸に注目し、現在の年間売上約5億円と、成功を収めています。
そして町の半数近くを占めるお年寄りが活躍できるビジネスはないかと模索したところ、”つまものビジネス”=”葉っぱビジネス”が1986年にスタートしたのです。

世界が注目する上勝町のビジネス

「葉っぱビジネス」とは”つまもの”、つまり日本料理を美しく彩る季節の葉や花、山菜などを、栽培・出荷・販売する農業ビジネスのことです。 当時農協職員だった横石知二(現・株式会社いろどり代表取締役社長)が、「彩(いろどり)」と名づけて1986年にスタートしました。現在つまものの種類 は320以上あり、一年を通して様々な葉っぱを出荷しています。
葉っぱビジネスのポイントは、商品が軽量で綺麗であり、女性や高齢者でも取り組め ることです。現在の年商は2億6000万円。中には、年収1000万円を稼ぐおばあちゃんもいます。それを支えるのはパソコンやタブレット端末で見る「上 勝情報ネットワーク」からの情報です。 決まった数量を毎日出荷するのではありません。おばあちゃん達はパソコンやタブレット端末を駆使し、「上勝情報ネットワーク」から入る全国の市場情報を分 析して自らマーケティングを行い、栽培した葉っぱを全国に出荷するのです。 「上勝情報ネットワーク」では自分が町彩部会で何番目の売上を上げているかの順位が分かるようになっているなど、農家さんのやる気を出させる“ツボ”をつ いた情報を提供しています。
弊社は「上勝情報ネットワーク」を通じた農家への情報発信を行っています。

葉っぱビジネスと上勝町

高齢者や女性達に仕事ができたことで出番と役割ができ、元気になり、町の雰囲気も明るくなりました。「葉っぱビジネス」の仕事が忙しくなってきたため、老 人ホームの利用者数が減り町営の老人ホームはなくなりました。「忙しゅうて、病気になっとれんわ!」というおばあちゃんもいらっしゃいます。「葉っぱビジネス」が、2012年秋映画『人生、いろどり』になりました。全国15万の方が来場され、 まだまだ全国でホール上映が続いています。話題性もあり、来町者の数や、葉っぱの販売数も伸びました。2013年12月25日にはDVDの販売も開始しました。また、現在弊社では上勝町から委託を受けて、上勝町の移住・交流人口の増加、町のファンづくりを目的としたインターンシップ事業を行っております。 町内で仕事や生活の体験、集落行事やイベントへの参加などを通じて町のことを知ってもらう取り組みです。毎年たくさんの若者が町を訪れており、2010年 8月から2016年4月現在で600名以上を受入れし、約20名が町内に移り住みました。またその中には上勝町で起業し、新しいビジネスを始めた方もいま す。
高齢の農家さんが若者達と接することで元気になり、インターンシップ研修生が来ることを楽しみにされています。

 

 

 

 

投稿者 hoiku : 2016年07月21日 List   

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