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2016年02月12日
平均年齢70歳の出資型企業「身延竹炭企業組合」
前回、 高齢者自身の志が可能性に繋がると書きましたが、実際に実践されている方々はいっぱいいます。皆さん、見るからにお元気です。元気だからやってるのではなく、その志が元気にしているのだと思うのです。
山梨県の身延町に組合員数40名、平均年齢70歳の高齢者たちが、地元の竹を材料にした「竹炭」で事業化した「身延竹炭企業組合」が注目されている。
手入れもされないまま放置されていた竹林の再生と、高齢者の生き甲斐作りはないか?という問題意識のもと設立された企業組合で、現在理事長をされいている片田義光氏が14年前に思い立ち、4年前にやっと事業として成り立つようになったとのこと。
各組合員全員の出資(最低5万円)をもとに経営されており、時給は700円を支払う。高齢者たちが竹炭の生産から(最近では食品にも用いられているようす。健康志向の延長線上でもある)、宅配による販売までをも行う。
地元の材料を用いて、社会の健康志向にも応える形で「竹炭」に着目し、最近では乳酸発酵させて肥料を作るなど、追求力も半端ない様子が伺え、注目される。
以下、山梨新聞社のHPより引用
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同組合の平均年齢は75歳。1999年の設立当時、組合員は約50人いたが現在、26人と半減。今年に入って既に組合員3人が亡くなったという。規約を改定したことで南アルプス市や富士川町に住む60代の〝若手〟2人が新加入した。また「組合員同士の連携を図るため」(同理事長)、先月から月1回、組合員の消息や月間の売り上げなどを掲載した広報誌「ちくたん」の発行も始めた。同組合は片田理事長を中心に町内の荒廃した竹林を活用するために設立。竹の切り出し、製品加工までを一貫して組合員が行う。最大の特徴はボランティアではなく、時給700円の報酬を支払っている点。同事業が続く一つの要因でもある。
だが、事業収入は年間約2000万円。人件費をねん出するには「月100万円以上の売り上げ」を確保しなければならないが、中国からの安い竹炭の輸入品攻勢もあり、経営環境は厳しいという。
こうしたなか、力を入れているのが竹炭や、中南米産で栄養価が高いとされる穀物「キノア」を使った食品だ。甲斐市の洋菓子店と業務提携し、クッキーやロールケーキの販売など新商品も手掛けた。
また9月、東京・新丸ビル7階にある「丸の内ハウス」の飲食店9店が、県産食材を使ったオリジナルメニューを提供する「おあんなって山梨フェア」(県商工会連合会主催)を開くが、飲食店側から同組合に料理の一部として使う食用の竹炭パウダーの注文もあった。現段階で「どのような料理に使われるかは未定」(同連合会)だが、首都圏での販路拡大の「大きなチャンス」と同組合は期待を寄せる。
片田理事長は「竹炭やキノアは健康食品として若い人にもアピールできる。都内の大学の学食などに提供することができればおもしろい」と意気込む。
竹炭は食材以外に、乳酸発酵させると肥料としても有効とされ、ニンジンなどで食味実験を続けている。一方、キノアは国産品がなく、遊休農地を活用し、本格栽培に取り組む。「課題は多いが、新分野にも積極的に挑戦していきたい」
投稿者 hoiku : 2016年02月12日 TweetList
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