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2012年04月05日

『安心基盤をつくっていくには?』:医療制度はどうなる!?-4~データから見る世界の医療制度・後編(薬剤費)~

前回は、医療に関するデータを中心に見てみました。後編となる今回は、薬に関してさらに調べてみました。

ちなみに、日本はGDPに対する医療費支出では、世界30カ国の中で23番目でした。

では、薬関連の費用については、どうなのでしょうか?

実は、日本は薬剤消費額においては、人口が世界の2%にも関わらず全世界の11.1%を占めており、世界第2位なのです。

そして、世界の薬消費額の市場は、’99~’09年の10年で2.4倍の規模にまで拡大しています。

実は医療分野において、薬は非常に大きな影響を持っていることがわかります。

では、その実態について確認していきます。

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◆膨張する薬剤費が医療費を圧迫

まず、医療費の伸びとその増減内訳を確認してみます。

・8月16日、厚生労働省は2009年度の概算医療費が35兆3千億円に上り、7年連続で過去最高を更新したと発表した(図1)。

・2009年度の概算医療費は前年と比較して1.2兆円増(入院4,300億円増、入院外7,900億円増)であるが、入院外の増加分7,600億円の大半は薬剤費7,500億円で占められる(図2)。

・レセプト1件当りの入院外医療費は歯科、医科診療所ともに年々減少し、2001年度を基準とすると、2009年度で医科診療所はマイナス10.8%、歯科はマイナス14.8%に達する(図5)。

・2001年度から2009年度までの8年間に入院外医療費は医科、歯科ともに実質的に、ほとんど増加しておらず、医療費自然増の本体は膨張する薬剤費にあると言える。

日本の医療費についてから抜粋引用

医療費全体が継続的に上がっていることは認識していましたが、その内訳では薬剤費がこれほど上昇しているとは驚きです。前回調べたように、日本の医療費は世界的に見て相対的に安く、現場の医師・看護師はその割安な医療費を支えるために過酷な業務に従事せざるを得ない状況です。

ちなみに、一人当たりで見れば、日本の薬剤費はいまや世界一(年間医療費全体の三分の一にあたる7兆円)に膨張しており、国民一人当たりで換算するとイギリスの3.2倍、アメリカの1.6倍、ドイツの1.5倍などとなっています。

また、国際的に効能が認可されている薬が500種であるのに対し、日本ではなんとその30倍の15,000種が認可されているのです。このままでは薬害が今後も増え続けることは必至です。行政や医薬品メーカー、医者、医療機関は薬害の実態を率直に認め、無益で危険この上ない医薬品の製造・販売・使用を今すぐにでもやめるべきです。

(「医療妄信の危険」より抜粋引用)

◆全体の13%しかない「新薬」が薬剤費の約半分を占める

では、薬剤費の内訳はどうなっているのでしょうか?

◆医療用医薬品の生産額は6兆1,742億円

医薬品の生産額は、2009年は6兆8,196億円でした。このうち医療用医薬品の生産額は、6兆1,742億円で、約9割を占めています。また一般用医薬品の生産額は6,166億円で、医療用と一般用の生産額の比率はおよそ10:1です。

出典:厚生労働省「 薬事工業生産動態統計調査」平成21年度

薬剤費のほぼ9割以上は、医療用が占めています。医者がどれだけの量の薬を処方するか、そして何の薬を使うかに大きく変わってくるのです。

そして、量もさることながら、日本の薬価は世界的に見ても、驚くほど高いという実態もあります。

そして、その高い薬価の主原因は、全体の13%しかないにも関わらず、薬剤費の半分を占める「新薬」なのです。

そして、日本の新薬開発は、世界第3位、薬剤市場が世界最大のアメリカは、当然、新薬開発においても飛び抜けて多くなっています。むしろ、薬剤市場を拡大するために継続的に新薬を開発、市場へ投入しているともいえます。

◆日本の新薬開発力は米・英に次ぐ世界第3位

世界の売上高上位100位までの製品を、開発した起源国籍別にみると、日本で生まれた医薬品は12品目で、米国の49品目、イギリスの16品目に続く世界第3位です。この優れた新薬開発力により、世界の医療への高い貢献度を誇っています。

出典:Pharmaprojects、©2011 IMS Health. IMS World Review・IMS LifeCycle をもとに医薬産業政策研究所にて作成(転写・複製禁止)
出所:リサーチペーパーシリーズNo49(2010 年3 月)、一部改変
※各新薬の特許における優先権主張国のうち、最も時期が早い国を当該新薬の創出国と定義している

このように、日本は新薬開発力に長け、その新薬の薬価も世界標準の2倍前後と高く、そして、使用量(=医者の処方する量)も非常に多い。

日本の医療費において、薬剤費をいかに押さえていくかが重要な課題であることがわかります。

◆対症療法(アロパシー)偏重の日本の医療

では、最後に、なぜ、ここまで日本の医療は薬依存になってしまったのでしょうか?

これは、日本に明治以降に輸入され、現代医療の主流となった西洋医学の問題でもあります。

少し、長くなりますがそれに関する投稿を紹介してみます。

『対症療法(アロパシー)偏重の日本の医療』

 たしかに、医療において「薬」が占めるウェイト(市場規模、治療効果等)は大きいと思います。

 世界の医薬品市場規模は、約80兆円(2006年)
 日本の医薬品市場規模は、約 7兆円(2004年)

 日本人にとって、医者にかかれば、すぐに薬を出してくる、そしてその種類や量も非常に多いというのは当たり前になってしまっています。

しかし、それは日本における特殊事情という側面もあるようです。

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◆医療について言えば、日本は世界的にみて特殊な国

先日、真弓先生から伺った話では、日本の人口は比率で言えば世界の人口の2%にしか過ぎないのに、日本の薬の使用量は世界の薬の30%を占めるということです。インフルエンザ治療薬のタミフルについて言えば、実に70%の消費大国で世界の笑いものになっているとか・・・。

なぜ日本はこんな事になるのか?それはアロパシーといわれるカテゴリーの「西洋医療」に大きく傾倒しているからです。

ちなみに医療先進国のアメリカでは、国民の62%が一年間で「代替医療」を利用するそうです(アメリカ国立衛生研究所)。その内訳として第1位は「ヒーリング(祈り)」、第2位はサプリメントなどの栄養補助剤、次に瞑想・ヨガ、マッサージ、食事療法などとつづきます。しかも1人あたりの医療費も西洋医療よりも大きくなったそうです(意外です)。

世界的にみると、世界の医療費の65~80%は伝統的な医療(代替医療)であるとWHOは発表しています。日本も「おばあちゃんの手当て方」的なものがあります。せきがでれば大根やねぎ、黒豆が良いとか・・・。「ゴホンと言えば龍○散」(ちょっと古いね)ではいけないんです。。。。

「食と健康」 より抜粋引用

http://syokutokenkou.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-bb05.html

<医療の体系>
自然療法【ナチュロパシー】 食事療法、芳香療法、鉱物療法
整体療法【オステオパシー】 指圧、鍼灸、呼吸法、ヨガ、ストレッチ、カイロプラクティック
心理療法【サイコオパシー】 瞑想、色彩療法、音楽療法、催眠療法、思考場療法、自律神経訓練法
同種療法【ホメオパシー】 極微量の毒で健康を増進
対症療法【アロパシー】 病気の症状と反対の効果を持つ薬品を投与

19世紀にアロパシーのみが唯一科学的根拠のある優れた医学として採用され、他の四つの医学は時代の権力闘争などの複雑な要因によって駆逐され衰退したそうです。そして、明治維新と共にアロパシーのみが西洋医学として日本に伝来されてきたのです。アロパシーのみが対症療法で、それ以外の四つは自然治癒力を高める根治療法です。

・現代の医学ではアロパシーが主流となり、症状を抑え込む薬剤の使用が中心となっていますが、病気の根本的な原因を取り除くためには、症状の原因を単体的に絞るのではなく、体全体の諸器官の関連性や心との関わりなどを総合的、複合的に捉える必要があります。

数百年の歴史しかない現代医学と異なり、自然療法は紀元前から行われてきた、いわば、これこそが医学の原点であり、本流なのです。

「食べない生き方」より抜粋引用
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つまり、日本の医療は、世界的に見ても異質で、

『対症療法【アロパシー】偏重→薬品を投与が治療の大部分を占める→それに合わせて新薬開発→薬剤費が世界でも突出して高くなる』

という関係にありそうです。

今の医療のあり方では、どうしても薬剤使用量が減らないということになります。私たちの経験でも、医者にかかればちょっとした風邪でも注射(薬)、点滴、処方薬を出され、薬漬になってしまいます。

まして、もっと重症となると、たとえばガン治療や精神疾患(鬱病等)になれば、信じられないほど大量の薬剤が使用されるのです。

今後の課題としては、そういった医療そのものの見直し、それはすなわち、対症療法【アロパシー】以外の自然治癒力を高める療法も取り入れた「統合医療(西洋、東洋、民間医療の統合)」「(病気にななる前の)予防医療」の研究が必要になってくるのではないでしょうか?

このことは、シリーズ全体を通して他国の医療も調べ、追求していきたいと想います。

読んでいいただいて、ありがとうございました。

投稿者 staff : 2012年04月05日 List   

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