役に立つ勉強法って?7~高校生の社会意識の高まり~ |
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2009年06月17日
役に立つ勉強法って?8 自主的な学習に進めないのは何で?
役に立つ勉強法を探していたら、以下の研究レポートを見つけました。
授業と結びつけた家庭学習充実のための取り組みの在り方を探る。―学力向上のための基本調査2008・中間報告書より
この中で興味深かったのが、
です。少し中身をご紹介すると・・・。
「宿題と自主的学習のいずれにも取り組めていない子どもを合わせると、小5生で33 %、中2生では56 %に及ぶ。ここでは、そのような子どもの割合が高い中2生のデータから、自主的学習に進めない子どもの意識を探ってみたい。」
「宿題には取り組んでも自主的学習には進めない子ども(パターンB)は、いずれにも取り組んでいるパターンAの子どもと比べて、まず最初のグラフから、「自分をできるだけのばしたい」という「向上意欲」が相対的に低いことがわかる(ただし、以下で見る項目に比べて「向上意欲」は相対的には高い水準を維持している)。また、「自分はやればできる」という「自己効力感」や学習をやり遂げたという「達成経験」も低いことがわかる。
また、これらの意識だけでなく、自主的な学習に進めていない子どもは、「家でしっかり学習することが自分の可能性を広げてくれる」という意識や「学習して身につけた知識は、いずれ仕事や生活の中で役立つ」という意識が低く、自分の将来の進路や仕事と学びとの関わり=学習の意義(レリバンス)が内面化できていない割合が高い。
さらに、一番下のグラフに見るように、自主的な学習に進めていない子どもは、「社会や人のためになりたい」という思いも相対的に弱い。図表にないが、「社会で問題になっていることについて、どうすればよいかを考えたことがある」「ふだんからテレビのニュースや新聞記事で社会の動きを知るようにしている」という設問についても同様な結果を示しており、社会への関心の低さ、社会との関わりの中で自己の成長を図ろうとする姿勢の弱さが読み取れる。」
だ、そうです。しかし、改めて調査結果を見てみると、
宿題も自主学習もやる子どもの78.3%が「自分の力を伸ばしたいと思う。」とあります。ここでまず、何故自分の力を伸ばしたいと思うのか?が直ぐに疑問となりますよね。
結局このレポートは、子どもたちの学力向上には、学校の勉強だけでなく家庭学習が必要で、その為には教師と保護者の連携が必要であると結論づけたいようです。
しかし、そんなことは当たり前ではないでしょうか?勉強する機会や量が多ければ学力は必然的に上がるというのは、よほどのことが無い限りそうなる、「定理」のようなものです。
学力向上の為に子どもたちにもっと勉強させようというのであれば、子どもたちがどのような意識になれば勉強に迎えるか?を考えるのが普通でしょう。
再び先の調査結果を見ると、
宿題も自主学習もやる子どもは、「努力すれば、自分もたいていのことは出来る」に52%、「やり遂げたという充実感や達成感を味わえた(宿題)」に32.4%、「家でしっかり勉強することは自分の可能性を広げてくれる。」に43.2%、「学習して身につけた知識は、いずれ仕事や生活の中で役に立つと思う。」に50.3%、「社会や人のために役立つ人間になりたい」に55.7%が、「良く当てはまる」と肯定的に回答しています。
しかし、これらの結果は、「だから彼らは宿題も自主学習もやるのだ」とみるか、「彼らでさえこれらの動機付けはせいぜい半分しか積極的に肯定しない」と見るかで、大きく違うと思います。当然私は後者です。宿題の充実感も、自分の可能性も実は余り勉強の動機付けになっていないと考えます。
ここで、注目すべきは最も肯定性の高かった「社会や人のために役立つ人間になりたい」ではなかろうかと思います。「まあ当てはまる」も加えると93.3%が肯定しています。
このことをどう考えるのか?最初の設問と繋げると、答えは簡単に出てきます。
自分の力を伸ばしたいのは、社会や人のために役立つ人間になりたいからです。
教師や、保護者が先ず教えるべきは、「人間は社会や人の役に立つために勉強する」ことではないでしょうか?
実は、その様にして成果を挙げている実例をご紹介します。
るいネット「やる気のスイッチ」を入れるには(1)~できないと思っていたことができた時~
るいネット「やる気のスイッチ」を入れるには(2)~これはみんなのためになると思えた時~
るいネット「やる気のスイッチ」を入れるには(3)~自分のやりたいこと、目標ができた時~
投稿者 saito : 2009年06月17日 TweetList
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