| メイン |

2008年11月24日

年金って何?

  %E5%B9%B4%E9%87%91%EF%BC%92.jpg

年金制度があるから老後は安心。
豊かな老後を送るための、みんなで互いに支えあう制度。

一般的な年金制度のイメージはこんなところだと思いますが、いつの間にか「もらわなきゃ損!」といった意識が広がり、まだ働けるのに年金をもらうことがあたりまえになってしまっています。

これって何かおかしいと思いませんか?

…ということで、年金の歴史を振り返って、何のためのものだったのか改めて考えてみたいと思います。

続きはポチットしてからお願いします。
           
 

 にほんブログ村 子育てブログへ

●年金制度のはじまりとして言われているのは、1862年にプロイセン王国の首相に就任し、その後のドイツ帝国成立の立役者となったビスマルクによって始められた社会保障制度。(リンク

●日本における歴史も、ドイツの制度を真似て、そう違わない時期に始まりました。(参照:ウィキペディア
・最も古い年金は軍人恩給…1875年(明治8年)に「海軍退隠令」、1876年(明治9年)に「陸軍恩給令」公布
・1923年(大正12年)「恩給法」制定…公務員を対象に別々に作られた恩給制度を一本にまとめた

・1905年(明治38年)日本初の企業年金…鐘淵紡績の経営者、武藤山治がドイツ鉄鋼メーカーの福利厚生制度を真似て始めた

・1939年(昭和14年)船員保険の年金保険公布…民間労働者の年金のはじまり
・戦時中の1942年(昭和17年)労働者年金保険制定…ナチス・ドイツの年金制度を真似たもの(1944年(昭和19年)に適用対象を拡大し、「厚生年金保険」に改称)
※戦時中ゆえに大蔵省及び帝国陸軍から反対があったが、支払いは数十年先のことであり、当面は戦費調達を目的として日本の国民皆年金制度は始まった。

・戦後、1958年(昭和33年)に国会議員互助年金、1959年(昭和34年)に「国民年金」というように職域ごとに年金制度が制定されていった。

・1984年(昭和59年)職域集団ごとに分立していた制度を見直し、全国民共通の基礎年金制度を導入する大改正を行うことが閣議決定、1985年(昭和60年)に実施…産業構造の変化等により財政基盤が不安定になり、加入している制度により給付と負担の両面で不公平が生じていたことへの対応策
・1997年(平成9年)旧三公社(JR、NTT、JT)の共済年金、2002年(平成14年)農林共済が厚生年金へ統合された。

ドイツでも日本でも年金制度は戦時下の体制構築あるいは戦費調達の手段として作られたという面があったようです。るいネット)の投稿参照)

一方、現在の日本の国民年金制度は、また違う考え方によって現在のような姿になっているようです。

   ●年金制度の現代的な意味(リンク

・本当に保険が必要な人が保険に加入し利用できるため、国民全体で保険料を負担し全ての人のリスクに備えることを国の責任で行う保険が「社会保険」。国民を集団と見立てて、国民一人一人に起こりえるリスク(危険・保険事故)を一人一人が出し合うお金(保険料)でまかなおうという制度。
・国が現在考えている国民に起こるリスクには大きく分類すると、病気・ケガ・加齢(老齢)・障害・死亡・失業・業務災害・通勤災害・介護であり、現在5つの「社会保険」制度がある。

・保険制度はリスクを負ってしまった被保険者に対して保険給付をするもので、「年金制度」は「長生きする」ということはリスクを負ってしまうことと考えるもの。
しかし、実際は長生きすることは良いことであるし、誰でも長生きしたいと思っている。その点が国と国民との年金制度に対しての考え方の違いとなっている。

「長生きする」ことが何故リスクなのか?
・厚生労働省は、老後に現役世代と大きく変わらない生活のできる収入の確保が必要ということを前提に以下の3つの不確定要素を挙げて年金制度の必要性を説いている。

①老後の余命期間は予測が不可能…65歳から老後と考えた場合、平均寿命を80歳と考えれば15年であるが、90歳・100歳まで元気な人もいて、反対に数年で他界する人もあり寿命は人によって違い、予測不可能。
②現役時代から老後までの長い期間に起こる賃金や物価の上昇などの経済社会変動は、大きく、かつ予測不可能
③老後を迎える前に、障害を負う可能性、死亡して遺族が残される可能性も皆無ではない(③は障害・遺族年金に対する不確定要素)

①・②のような不確定要素があるために自分で老後のために備える(貯蓄する)としてもどれくらいの備えが必要なるか予測するのは極めてむずかしく、予測を誤り長生きしてしまった、もしくは考えていた以上に物価の変動が激しく貨幣価値が大きく変わってしまった等、これらを歳をとること(長生き)のリスクと捉えて被保険者に給付を行う。これが、社会保険としての年金制度。

●多くの人は年金は積立金であり、自分たちが納める保険料は個別に管理・運営され自分の老後に受け取ると考えているが、それでは民間の保険会社の年金保険(私的年金)と同じになってしまう。かといって自分が支払った保険料の分は最低でも給付として受け取りたいもの。

しかし、支払った保険料の額に係わらず長生きした人ほど年金給付を受給する総額は高くなり、自分の支払った保険料以上の給付を受けることができる確率も高くなるという現実がある。
それは今の年金制度が上の不確定要素を排除するためのものであるから。

制度を設計している国の考え方と国民の感覚との間には隔たりがあるようです。
しかし、老後の生活を金銭で保障しようとする考え方であることは両者共通です。

そもそも、老後という概念自体が不自然なんだと思います。
定年制度とセットで、まだ働けるのにむりやり役割を奪われたあとが老後ということになっており、雇用側の都合で定年を制度化し、それをあからさまにしないようにするために、国が社会保険としての年金制度を作ってきたとみなせます。

肉体の衰えに合わせて役割が変わるのは当然だとしても、定年という形で役割をなくしてしまうところが誤りなんだと思います。

現代は何をするにもお金が必要な社会であるから、根無し草の都会のサラリーマンにとっては生活の糧を得る年金給付は切実な問題になってしまっています。
国が作ったまやかしの制度によって、「長生きはリスクである」とか「年金はもらわなきゃ損!」といった意識が国民の中に広がってしまったと言えます。

しかし、お金が必要になるのは集団外のことだから。
互いに役割を担いながら相互に支えあうような集団ができれば、まやかしの年金制度は不要なんだと思います。

by わっと

投稿者 wyama : 2008年11月24日 List   

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://web.kansya.jp.net/blog/2008/11/688.html/trackback

コメントしてください

*