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2008年10月30日

不登校どうする?!1~不登校は学校の問題か?それとも・・・~

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 一時期減少傾向にあるとも聞いていた「不登校」ですが、最近再び増加しているようです。

> 「不登校」の問題がクローズアップされるなか、2007年度の「不登校」の小中学生の数が2年連続で増加したことがわかった。

>文部科学省は2008年8月7日、全国の国公私立の小中学生1075万698人を対象に調査した「学校基本調査(速報)」の結果を発表した。それによると、病気などの理由がないのに1年間で学校を30日以上欠席した「不登校」の小中学生の数は、07年度が12万9254人で、2年連続で増加した。そのうち中学生は10万5197人で、中学生全体に占める不登校の割合は2.91%(34人に1人)。こちらは過去最高を更新している。

>不登校の理由を複数回答で聞くと、「いじめを除く友人関係」が18.4%、「親子関係」が11.1%、「学業の不振」が9.6%、「いじめ」が3.5%などだった。

 ここにきて再び増加している不登校、学校側は目先的に不登校児童を減らすために、保健室に登校させたりしているようですが・・・それではまったく解決になりませんよね。

 この問題の根本はどこにあるのでしょう?このシリーズでは、【不登校どうする?!】というテーマで、状況分析から原因構造の追及そしてその突破口提示まで展開していければと考えています。

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■不登校は学校の問題?
 不登校といわれると、学校に行かなくなることなので、その原因は学校にあると考えられがちですが、果たしてそうなのでしょうか?

 ここでるいネットの実現論(リンク)の文中に興味深い記述があります。

>市場の拡大によって、闘争の場(職場)と生殖の場(家庭)が分断されてしまったが、これは実は、生物史上かつて無かった極めて異常な状態である。全ての生物集団は、闘争過程と生殖過程を包摂した全的な集団として存在しており、全ての生物はその中で進化してきた。もちろん人類も、原始時代からずっとそれを踏襲し、闘争と生殖を包摂した全的な集団の中で、今日の人類に進化してきたのである。原始時代だけでなく農業生産の時代もそうであって、例えば農家は、今日の家庭の様な単なる生殖と消費だけの場ではなく、それ自体が一個の生産体であり、従ってそこには、自然圧力をはじめ様々な闘争圧力が働いていた。だから子供たちは、働いている両親の背中を見ているだけで(学校など無くても)、健全に育っていったのである。

 かつて人類は生産も生殖もそして教育も包括した全的な集団の中で存在していました。
 よってそこには常に外圧が働いており、子どもたちも親の背中を見ているだけで健全に育ちました。
 しかし、闘争の場(職場)と生殖の場(家庭)が分断し、さらに家庭の機能である教育を、学校という外部システムにいわば外注化していきます。

■教育機能を失った家庭はどうなったのか?
 教育機能を外注化した家庭はどうなっていったのでしょうか?引き続きるいネットの実現論より引用します。

>だが、市場拡大によって職場と家庭が分断され、かつ家庭が絶対不可侵の聖域となった(例えば、よく「企業が悪い」「学校が悪い」と糾弾されるが、「家庭が悪い」と糾弾されることは殆どない)ことによって、家庭には何の圧力も働かなくなり、その結果、家庭は子供を教育する資質をほぼ全面的に喪ってしまった。サラリーマン家庭が孕む教育不能という問題の深刻さは、当分の間は、まだ農家育ちの祖父母や両親が居たお陰で、顕在化してこなかった。しかし、農村から都市への大移動がほぼ終わった’70年以降、その致命的な欠陥が徐々に露呈され始め、とりわけ老人と共に農家時代の諸規範が家庭から消え去った’90年以降、若者たちの間に心の欠陥児が急増し、子供の精神破壊が恐ろしいスピードで進行中である。

 こうなると家庭には社会的な課題が存在しなくなり、消費と生殖だけの場となります。
 そして家庭にはとことん外圧がかからなくなり、聖域化していきます。
 
 本シリーズの問題提起はここにあります。つまり【不登校どうする?!】を考えたときに、多くの専門家はそれは学校の問題であると捉えがちですが、実はその問題の根本原因は家庭にあるのではないかということです!

 よって本シリーズは、不登校という問題を、家庭という切り口から探っていきたいと思います!乞う期待!

投稿者 daichi : 2008年10月30日 List   

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コメント

>教育機能を外注化した
…なるほど!そういうことだったんですね(@@)!

よく、不登校は学校に問題(いじめなど)があって…とか、個人の性格や資質の問題あって…と言われることがあるけれど、
家庭が引き起こす活力衰弱が原因とすると、
不登校をどうする?よりも、家庭をどうする?といった話になってきそうですね!

投稿者 かおり♪ : 2008年10月31日 13:08

>かつて人類は生産も生殖もそして教育も包括した全的な集団の中で存在していました。
 よってそこには常に外圧が働いており、子どもたちも親の背中を見ているだけで健全に育ちました。

今ある外圧を親たちが伝えられられなくなっている事が、子供の健全さとつながっているのは発見!外圧を子供にどう伝えるか?!と考えていけば、家庭という枠にこだわる必要はないように感じますね。

投稿者 shijimi : 2008年11月5日 13:43

 コメントありがとうございます。

 そうなんですよね。専門家はそれは学校の問題とか、これは家庭の問題というったようにそれぞれのジャンルで切り分けたがるのも問題のように思います。

 それは彼ら自身がプロであり、自分の分野でしか物を考えていないからなんです。

 この家庭ブログは、プロじゃない素人が、その分野の垣根を越えて事実追求を行えるとこに強みがあります。

 今後このシリーズはどんどんと続いていくので、どうぞご期待ください! 

投稿者 daichi : 2008年11月8日 01:39

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