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2008年05月05日

学校ってどうなってるの?62~~「音読」の効用③・・・音読によって共認回路が活性化する

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「考えごとをしている時の脳」
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「本を音読している時の脳」
写真は任天堂ホームページ「最新の脳科学に基づいた脳トレーニング」よりお借りしました。
機能性MRIで測定した脳の血流を図式化したもので、赤や黄色になっている部分は脳が働いている場所。赤から黄色になるにしたがってより活発に働いていることを示しているそうです。
考えごとをしている時や、複雑な計算をしている時よりも、本を音読したり、単純計算している時の方が脳が活性化しているとのこと。
音読も、そのスピードが速ければ速いほど脳の活性度合いが高い

前回は、音読・暗誦による名文への同化によって、自ずと日本語の“型”が体得されるという点について書きました。今回はその続きです。

もう一つは、音読(話す+聞く)が共認回路を活性かさせる!?という観点です。

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「るいネット」「音読と共認回路」から引用します。

音読しているときと黙読しているときの脳の状態を、機能的MRIと呼ばれる装置で見ると、働いている領域は同じですが、音読のほうが明らかに活発な活動をすることが確かめられています。特に前頭前野が高く活性化され、しかも活性度自体が他の行動よりもかなり高いことが分かっています。

同じように文章を読むという行為ですが、黙読の時は声を出さず目と頭を使っているに対して、音読のほうはそれに加えて「話す・聞く」という過程が加わるという違いがあります。そこで、一般的には発話という運動と聴覚による感知が加わることによりより複雑な処理を脳が行っていると考えられます。

確かにその要因は考えられますが、それ以上に「話す・聞く」という共認形成の原点にあるような行為を行うことで、共認回路⇒観念回路という2段階で脳回路が稼働するすることで、より活性化しているのではないでしょうか。

一方の黙読は一人で頭の中だけでする作業です。この場合は、文章から書き手の思いを推し量るという共認回路は働いているとは思いますが、音読(特に順番に読んでいく輪読)に較べれば共認回路の活性度が低いのは明らかではないかと思います。

つい「言葉」と聞くと観念機能と結びつけて考えてしまいますが、「話す・聞く」が共認形成そのものですから、もともと「言葉」は共認のために作られたものではないかと思います。

>どちらにしても期待封鎖・感情封鎖のままでは、論理的思考も出来ないということなのではないでしょうか。

みんなを対象として共認回路が十分に作動して、はじめて、みんな期待に応える現実に使える論理的思考ができるのではないでしょうか。そのためには、数人が集まって「読む・聞く」を相互におこなう音読はかなり有効だと思います。

つまり、言語能力を、単に観念回路の次元だけで捉えるだけでは不十分であり、共認回路の次元も含めて考えてはじめて、「音読」の効用が明らかなってくるということです。

皆との共認充足を得るためには、皆の期待に応える必要がある。そのためには、皆の話しをしっかり「聞き」(同化し)、皆に「話す」(伝える)・・・この意識状態において脳は活性化するのであり、ただ目で文字を追い、自己の中での理解に留まらせる黙読よりも、「聞く」「話す」も同時に行う音読(できれば皆で一緒に)の方が、日本語力を形成し、発信力=共認形成力を身につける上で有効であるのは間違いないと思います。

 「るいネット」より、音読関連の参考投稿

「共認機能と感覚機能(視覚・聴覚)の関係構造」 
「音読は「話す能力」も強化される」  
「音読と声だし」  

 「るいネット」 には、他にも役に立つ投稿が大量にありますので、是非一度見に行ってみてください

<kota>

投稿者 kota : 2008年05月05日 List   

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