規範教育の本質(自我の制御⇒規範意識⇒共感充足⇒親和充足) |
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2007年12月04日
なんでモンペになっちゃうの?
モンペの気持ち。。。
最近、世間をにぎわしているモンスターペアレント(以下モンペ)。
なぜ、ここまで理不尽な要求を平気で突きつけるような自己中が増加してしまったのでしょうか?
当然ながら、世間的には「モンペあり得ない」的な意見しか出てこないでしょうし、そんな親の気持ちが理解できない、と思われる方が大半でしょう。
また、マスコミの過大報道・誇張報道、という背景も当然ながら存在している事は容易に想像できますが、現状の社会には、学校に限らず要求主義の方々が一定数存在しているのも事実。企業も学校も、あらゆる集団が、日々クレーム対策に疲弊した毎日を送られているのです。
さて、今回は、あえてモンペの気持ちになってみよう!という形で記事を書いてみたいと思います。
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当ブログ2007年11月23日の記事
【図解】家庭の密室化が生み出したものとは?
にて作成した図解では、根っこの原因を「密室家庭」の登場としています。
この密室の意味するものとは、具体的には
「周り、社会からの圧力の働かない空間」
「母と子だけしか存在しない空間」
「母子の共依存関係により、過保護、わがままがなんでもまかり通ってしまう空間」
となります。言い換えれば、圧力の働かないように檻の中に閉じ込められた状態、とも言えるかもしれません。
まず、このような空間で、日々圧力も無く課題も無い日々が続いたら、人間はどーなるでしょう?
もちろん、子育てという課題はありますが、その実態は2007年11月29日エントリーの
「書籍紹介:『普通の家族がいちばん怖い』」
に書かれている通り、日常的には手抜きし放題というのが、現代家庭の実態なのです。
実際には、暇な毎日。そして、隣近所との共有課題も存在しない現在では、「家はうち、よそはよそ」が当り前の日常。
共有課題がなければ、共に課題に取り組み、成果を出す、といった共認充足など全く無い状態。
そこで暇つぶしに一役買うのが、テレビ君。最近では、ネット中毒の主婦が増えてる、なんて話もありますね。
さて、このような状況、一言で表すとすれば、「共認非充足な毎日」である、という事になります。
共認充足を得るためには、
期待⇒課題⇒役割⇒評価
入口 方針 作業 成果
という4つの過程を順に共認していく必要があります。
通常、この入口となる期待は対象の数だけ存在し、その期待が大きければ途中の過程も大変ではあるけれど、応えることでより大きな充足が得られる、という関係になります。企業であれば、お客さん、仕事仲間などが期待の対象であり、がんばった分だけ「感謝 」という充足感が得られます。
ところが、密室家庭の場合はどうか?
我が子の期待に応え、我が子の評価を得る事が最大限の充足。それ以上でも以下でも無い。
唯一、自分の存在を証明してくれるかのような存在が、『我が子のみ』となってしまう。
子どもの機嫌を伺い、子どもの要求にパーフェクトに答え、ひたすら我が子のみを監視し続けるヘリコプターペアレント(過保護な親)が出来上がります。興味の対象が、そこにしか向かわなくなる。
ましてや、その子どもの興味が学校や仲間に向かい始めたらどうなるでしょう?
ちなみに、ブログを探索していたら、モンペの親を持つ子どもの意見を発見しました。
初めまして。
ブログを読ませていただいて納得しています。
自分は、まさにヘリコプター・ペアレンツ状態の子供です。
子供はすでに親離れしているのに、親が子離れしてくれず・・・これが逆ならまだよかったのですが。
親の権力に負け、どこへ行くのも一緒でなければ機嫌が悪く今でも自分の思い通りの子供でないと怒り出す。
本当にこんな親は困ります。
子供でダメなら孫へ依存する。実際にこんな親がいるのです。
こんな親に何を言っても理解してもらえません。
カメツル日記さんより引用
子どもは成長するに連れて、同化対象がドンドン広がっていくのが正常な証し。でも、子どもの親離れが進むに連れて、母親の存在不安が一気に増大!なんせ、自分の唯一の生きがいが、奪われてしまうのですから。
そりゃ~、必死になりますわ。 👿
我が子に降りかかる全ての外圧を、真っ先に排除にかかろうとします。
しかし、ここで忘れてはならないのが、それら一連の行動の全ては、子どもの評価を得るためのもの。
よって、学校にクレームをつけるにしても、最低限我が子の為に自らが盾となり、かつ勝利する姿を見せ付けなければなりません。
なので、文句をつけて付き返されるなんて失態はあってはならない。徹底的に、自己正当化の論理武装を行ないます。
例えば、「人権」や「平等」といった観念を武器に、そして「子ども」という権利を武器に。
要求を突きつける本人は、「全ては子どもの為」だという強固な思い込みが存在します。だから、余計に性質が悪いんですけど、ね。
さて、如何でしょう?
極々普通の家庭をイメージしながら、親がモンスターに化けるまでの過程を描いてみました。
密室であるが故に、無圧力であるが故に、その中で必死に充足を求める姿が、いつのまにか周りに多大な被害を及ぼしてしまう、というのが実態なのだと考えられます。いまやモンペも社会問題の一つに数えられるようになっていますが、この社会そのものが、実はモンペを生み出している、という事です。
よその問題と捉えずに、まずは自分達、あるいはこれからの社会や子ども達、みんなの課題である、という認識がまずは必要。
そして、家庭の中では共認充足が得られない、という構造的問題である、という認識にたって、具体的な解決策を考えていかなければいけませんね。
という事で、早速具体策を仲間達と考えました!
続きにご期待下さい!
かわいでした
投稿者 kawait : 2007年12月04日 TweetList
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コメント
投稿者 にっしん
確かに、かわいそうにも思います。
が、同情は状況を改善する為にはあまり役に立ちません。
根本が非充足な状態であるのならば、どうすればみんなが充足できるようになるのか?を考え、課題化し、圧力を形成していくしかないでしょう。
投稿者 かわい
これは近年まれに見る良エントリ!
精神的に大人でない人が子供を生き甲斐にするのは危険ということですね。
投稿者 trshugu
trshugu さん
コメントありがとうございます。
コメントにあるように、密室の中で親子が相互依存関係になってしまう状態とは、即ち社会とはドンドン切り離されていく状況に等しい、という事になります。
自分の事しか考えられない=自己中は、こんな構造から生み出されていると考えると、おおいに問題有り、ですよね。
なので、育児・教育・躾などなど、様々な観点に共通で「対象性の獲得」が必要なんだと思います。
投稿者 かわい
少子化で1人子が多くなっているのも原因な気がします。
子供が複数持てるような社会環境であれば、1人の子供に依存しては折られず執着心は拡散します。
また2人目、3人目の子供ともなれば親にも経験から来る余裕が生まれ、自分を客観的に見ることが出来るかもしれません。
モンペの多くは初めての子供、初めての経験から混乱し、モンペ的な行動を起こしてしまう人も少なくありません。
投稿者 あおば
あおばさん、こんにちは☆
>少子化で1人子が多くなっているのも原因な気がします。<
確かにそれはありそうですね><
さらに、子育てが1家庭の課題になってしまってることも大きそうです。
昔とかだったら、近所の子供たちはみんな兄弟って感じで、そうであれば、子育てもみんなでできるから、安心ですもんね♪
そんな関係をみんなで築いていきたいです☆
投稿者 たてこ
モンペ=何て、自己中な親!!
と腹立てていましたが、
モンペの気持ちに同化してみて
充たされていなかったのね=充たされたかったんだ。
と気付け、ちょっとかわいそうな気がしてきました。