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2007年06月24日
DVの実態を探る(5) 家族法
~家族法が家庭を密室化し、家族をバラバラにした真犯人~
ワットさんの「親権」に続いて「家族法」を調べてみました。
密室家庭のルーツの一つが明らかになりました。
応援してから続きをお願いします。
現在の「家族法」は、戦後の占領下で行われた法整備の一環です。
戦後ポツダム宣言受諾によって近代化・民主化が要請されて「日本国憲法24条:個人の尊厳と男女平等の原則」が宣言された。
この憲法24条なるものを引用しときます
1.婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
2.配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
この直後の1947年に明治民法の家族法が根本的に改められ、昭和家族法が成立。
内容は、
・妻の無能力制度の廃止(重要な財産関係の契約の主体になれない⇒夫名義),
・夫婦別産制度の新設(それまで妻の不動産収入などがそのまま夫のものになっていた),
・夫婦の離婚原因の平等化(それまでは夫の不貞は離婚理由にならなかった),
・離婚財産分与制度の新設,
・父母共同親権,
・相続における男女平等,
・妻の相続上の地位の向上,
などで、日本家族法が大きく近代化の方向に転換したと言われています。
これと同時に、家制度も廃止されています。
実際の生活上の変化としては、それまで家制度の下での女性が嫁として既存の夫の家に嫁ぐという婚姻形態から、婚姻によって新しい家族が形成されるという考え方に根本的に転換した。
家制度の下で家長の指示による婚姻から、夫婦になる二人だけの自由な結婚という形が出来上がった。
家制度の完全崩壊=密室家庭の原点 ここに有り。
当初は、「家制度の復活世論」等も持ち上がったものの、この後、一気に核家族へと移行して行く。
以上の参考
ここで「家制度の復活世論」に着目する必要が有ります。
「なんでー?あたりまえじゃん、自由に結婚できた方が良いじゃーん」
と考えてしまいそうですが、ここは時代背景を考えるとそうもいかない。
戦後、焼け野原で家にも、食うのにも事欠く不安な根無し草状態の人々が、「自由恋愛→好きな人と結婚」なんていっている余裕は無いでしょう。
戦中に散りじりになっている、家族が戻れる家を望むのは当然と思いませんか?
「貧しくてもみんなでだったら何とかやっていける」こんな状態だったと思います。
それを、制度から解体してしまうなんてこと許容できるはずも無いでしょう。
当時、こんなエピソードもあったようです。
アメリカの学者による講演で
という彼の論調に日本人の公聴者たちはビックリ仰天したそうです。国家制度としての家制度下では、ありえない発言だったのでしょう。
日本人は、国家→家という集団を拠り所として暮らしていた。これは封建社会、序列社会などと否定すべきものではなく、日本人の持つ共同性と考えます。
昭和家族法は占領軍(アメリカ)によって、日本人に強制され、その結果、共同性を解体されたと言っても過言ではない。
なるほど、上記のアメリカの学者さんの言ったように、現在は家庭は国家権力も入り込めない完全密室となっています。
その密室の中で、DV、虐待、、、、、、と問題が発生している。
ここまでの話を俯瞰してみると、どうも「女性の権利要求の実現過程」と見えてしまう。
アメリカによる個人主義思想の布教は女性を利用して実行されてきた節が強い。
もう一つ家族法の成立過程のエピソードを紹介します。
この事件によってヨーロッパで、家族法の議論が始まったらしい。
確かに微妙な問題であるが、この父を全面的に否定できますか?
大いに疑問有りです。
ところが、現在の家族法を見て行くとわかるのですが、その後この娘の権利を正当化する方向に法制度は整備されてきた。
先のワットさんの「親権」叱り、家族の中における個々人の権利を正当化するために家族法はあるのです。
この先に見えてくるのは、バラバラの根無し草の個人主義しか見えてこない。
そういえば、家族関係の空疎化は、言われて久しい。
ま、逆に考えると、完全にバラバラに解体されつくした現状から、再構築して行くことのほうが可能性があるのかもしれませんね。
みんなで考えて生きましょう。
投稿者 gokuu : 2007年06月24日 TweetList
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コメント
投稿者 かわい
「一票」ありがとうございます。
実際、家庭を越えて、人間関係全てを包摂した社会をどう構築して行くか?
ここに目を向けないと解決しない問題。
突っこんで生きましょう!!
投稿者 gokuu
再構築からの可能性、という視点は重要かもです。
しがらみに捉われずに、共通の課題から社会的な協働関係を創る、という可能性に一票!