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2009年04月02日
婚姻史シリーズ(30)~新しい暮らし方(家庭)の萌!~
※画像はこちらからお借りしました。(リンク)
中学校では、クラスの4人に1人が一人親家庭。
いまや、特別な学校のことではないようです。
これは家庭崩壊現象という大問題なのか?それとも、新しい暮らし方(家庭)に向けた魁なのか?
既存の一対婚家庭がうまくいかなくなっていることを示しているのと同時に、新しい暮らし方への模索が始まっていることを含んでいると思われます。
ということで、今回はとても魅力的な(?)新しい暮らし方の事例を紹介したいと思います。
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いまや、父系一対婚制度が行き詰まってきていることは明らかで、それに代わるものを探す動きがあっても不思議ではありません。
今回紹介するのは、シングルマザーに関して調べている中で見つけた、「コレクティブハウス」。
高齢者施設と一緒に設置されている事例として、以前目にしたことがありましたが、今回はそこでの子育ての様子をリポートしたいと思います。
NPOコレクティブハウジング社のHPで紹介されている4つの施設の中から、今回は「かんかん森」での暮らしを紹介します。
以下、引用(リンク)
コレクティブハウスかんかん森には、今、0歳から81歳、36人の人々が暮らしています。週に2~3回あるコモンミール(共同の食事)には、みんなの元気な笑顔が揃います。
食卓の子ども椅子に座っているまるちゃんは、今2歳、この間弟のりくちゃんが生まれました。ママは自宅で赤ちゃんにおっぱい、パパはまだ仕事です。まるちゃんのとなりはオガちゃんことだん君のママとキムラさん。二人の大人が、まるちゃんの食事をさりげなくサポートしています。
今日のメニューは、ハンバーグに蕪のスープ煮、チキンスープと菜園テラスで採れたルッコラたっぷりの野菜サラダでした。食費は平日ひとり分400円、週末は500円でまかないます。食事は2~3人で組んだ食事当番が、メニューから考えて調理。食事当番は、1か月に1回、自分の都合のいい日を登録し担当します。
食材の共同購入、予算管理などは、活動グループの1つ「コモンミールプランニンググループ」の4人が担当しています。かんかん森にはこういった活動グループが18もあって、暮らしがスムーズに出来るよう活動しています。「ガーデニンググループ」は、野菜や草花を育てたり、コンポストを管理します。
住人のみなが、どれかの活動グループに参加することになっています。とは言っても、忙しい東京の暮らし、登録しただけでなかなか活動できない人が多いのも実情です。共同の食事や暮らしのための自主的な活動は、コレクティブハウスの大きな特徴ですが、夫々の住居も独立した暮らしが十分に出来る住まいとなっています。
疲れて一人でいたい日は自宅に直行、コモンミールがあっても自宅で食事をする日もあります。居室は、24㎡から61㎡まで28室、7万円台から17万円台までと様々です。そして、居住者みなで使うリビングルーム、40人が座れる広いダイニングルーム、業務用調理器もあるキッチン、ランドリールーム、ゲストルーム、菜園などの豊富な共用スペースがみなの暮らしを豊にしています。
暮らしのルール作りや日常生活で起こった問題の相談は、月1回全員が参加する定例会で話し合って解決しています。定例会の運営も居住者の持ち回り、コレクティブハウスの暮らしは自主管理、自主運営が原則、みなが対等で年齢も経歴も関係なく、仲良くケンカしながら暮らしています。
以上は、かんかん森の概要紹介ですが、そこでの暮らしぶりをリポートした記事から抜粋します。
<企画時から携わってきた世話人的な人>
「ここには事実婚の夫婦や、シングルマザー、独身…わたしもそうだけれど長年のパートナーと一緒に住まないけれど、行ったり来たりしている人など、何でもありで、お互いに詮索しない。だって、何が普通で何が普通じゃないかなんてわからないでしょ」
<3歳の子どもと入居したフリーライターのシングルマザー>
「会社でも育児休暇を認める制度ができているけど、現場では実際には使えない雰囲気。世間にはまだ、仕事しながら子育てなんて子どもがかわいそう、とか、母親は子育てに専念してあたり前、という風潮がありますから。
本当にラクになりました。例えば夜、食事を済ませた後、私は仕事をしなくてはならない。子どもはまだ遊びたいけれど無理なときもある。そんなとき、共用スペースでほかの子どもたちと一緒に遊んでもらいます。子どもとふたりだと煮詰まることも多いけれど、ここならいろいろなひとの協力を得られます。子育てしている同士で子どもを預かり合ったりすることも」<子育てが終わった人>
「朝、親が保育園に行く時間がなかったりすると、たまに私が子どもを預かって保育園に送っていくことも。預かるのは、30分とかほんの少しの時間ですが。いまいちばん大きい比呂君(5歳)は、わたしが入居してからのこの1年でずいぶん変わりました。弟が生まれたり、弟分や妹分が新しく入ってきてから、急におにいさんらしくなった。そういう成長を見ていると、なんだかうれしい」<子育て中の夫婦:夫>
「子どもがいなくても住んでいたとは思うけれど、もともとの動機は子育て期に入ったから。ぼくは子育ては両親だけでは完結できるものではない、と思っているんです。
いろんな経験をしているたくさんの人から、早い時期から影響を受けられる環境は子どもにとって、とてもいいと思う。親とは違う価値基準で怒られたりする経験が、すごく大事なんじゃないかな。年下の子の面倒を見たりすることも、きっといい経験。」
共同の食事の場など、互いに補いあう活動があり、日常の暮らしの中で支えあい、安心できる場があるということで、シングルマザーも、一人暮らしのお年よりも充足できる暮らしの場が作られているようです。
NPOコレクティブハウジング社は、世田谷にある大きな古民家を活用したコレクティブハウジングも運営しているようですし、これからも新しく建設する計画があるもよう。
ほんの一例ですが、ごく自然に現代社会の中に登場して、賛同するひとたちの輪が広がってゆく…そんな気がします。
他にもこのような魁の取り組みが登場しているのではないかと思います。
父系の一対婚しかない、という固定観念を捨てるだけで、まったく違う暮らし(家庭)の場面が見えてくる…もう、そういう状況になっていると思います。
byわっと
投稿者 wyama : 2009年04月02日 TweetList
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コメント
投稿者 HHH
HHHさん、コメントりがとうございます。
>「こうあるべき」と頭の中でモンモンと不全をため込む時代から、可能性を模索し始めるきっかけになる良い言葉ですね~
わたしも、同様の感想をもちました。
固定観念を捨てて、どうすればもっとうまくいくのかと考えることがまずは必要なんだと思います。
あたらしい暮らし方についての答えとは、
いろいろなトライの中から、やがて皆がよいと思えるものへと改良が加わりながら収束してゆく…
というイメージかなという気がしています。
投稿者 わっと
「何が普通で何が普通じゃないかなんてわからないでしょ」
という言葉が印象的でした。
「こうあるべき」と頭の中でモンモンと不全をため込む時代から、可能性を模索し始めるきっかけになる良い言葉ですね~