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2020年07月23日
こどもが外で遊ぶことの大切さ ~そっか3
「楽しいことは主体的にし出来ない」「楽しいことの積み重ねが大人を作る」「子供の遊びを規制して、大人が可能性の先取りをしてはいけない」・・・その通りです。
greenz さんより
意味の無さそうな遊びこそ、意味があることにつながる
世の中、意味のあることが多すぎる。
「そっか」の共同代表・八幡さんは、このプロジェクトの根底にある想いについて、こう語ります。
習いごとや塾などに多くの時間を割いている子どもたちが多い中、「そっか」は、一言で言えば、自分のまちで “ただ思い切り遊ぶ” プロジェクト。そこに意味を見出すかどうかは、大人の価値観によって大きく変わってくることでしょう。
その“意味”について、八幡さんは、自分の子どもの頃の原体験を交えて、こう語ってくれました。
八幡さん 自分の子どもの頃、何が楽しかったかな、って振り返ると、川で溺れそうになったりとか、木に誰よりも高く登ったりとか、廃屋入っちゃったりとか、全部今のまちではできないことばかりなんです。今の世の中、ルールがいっぱいあって、遊びづらいですよね。
「ダメ」が多く、子どもたちが遊びづらい環境。それは安全を重視し、リスクを取ることを恐れた私たち大人がつくりあげてしまった現実です。
八幡さん 「危ない」とか、「誰も責任を取れない」とか、「それやって何の意味があるの」とか言うけど、“怖い”も“楽しい”も同じ振動だから、リスクは取らせるべきだし、記憶に残っていることって、別に意味があって楽しいわけじゃないですよね。
楽しいことって主体的にしかできないから、「こうしたい」を続けているうちに、じわじわ自分を形成して、大人になっていく気がしています。
だから、その子の人生にとって意味のありそうなことを大人が主導で先取りするのは、意味が無いと思っています。子どもは自分が楽しいことを積み重ねて、それをまわりの人も一緒にフォローしてあげられたら、結果的にその子にとって良くなる…なんてことすら、言わなくてもいいんでしょうね(笑)
大人が先取りせず、子どもたちが主体的に取り組む環境づくり。たとえば、八幡さんがコーチのひとりとして参加している「黒門とびうおクラブ」では、海遊びを「教える」ことはせず、子どもたちを見守りながら一緒になって遊ぶことで、子どもたちとともに“振動”することを大切にしているそうです。
子どもも大人も、ともに“振動”する「黒門とびうおクラブ」一方の小野寺さんは、「私はすぐ、“意味がある”とか言いたくなっちゃうけど」と笑いながら、小さい頃に思いきり身体を動かすことの意味について、こう語ります。
小野寺さん 頭で考えるよりも、足下の自然から五感を育むこと。そして、「身体性」を大事に思っています。
大人になって、世の中に「一般的にはこれが正しい」と言われることがあったときに、それでも「自分はこっちが好きだし、これを信じているから貫くんだ」みたいに思える力は、勉強で磨かれるものじゃないと思うんです。
小さいときの登りたい、泥んこしたい、触りたいって、生き物としての本能ですよね。私たちの脳には本能や直感的な判断力をつかさどっている“爬虫類脳”という原始的な領域があるんですが、そこがちゃんと活性化していることが大事。そういうことが思う存分できると、怪我はするかもしれないけど、結果として人生が豊かになると思うんです。
意味がなさそうな遊びが、意味のあることにつながるのかな、と思います。
さらに八幡さんは、それを子どもたちが自分の足で歩いて行ける“半径2km”のエリアで行うことに、価値を見出しています。
八幡さん みんな60兆くらいの細胞を持っている。だから、それぞれの感動の仕方があると思っています。
子どもは自分の生まれる場所を選べないけど、自分の半径2kmのエリアで、子どものときに60兆通りの根の生やし方ができれば、大人になったとき、その子なりの“何か”が出てくる。それは頭でなく実感で支えられているから、揺らぎにくいように感じます。
たとえ結果的には小さな花しか咲かなくても、その根っこを家族や友だちが認めていれば、そこに充実感とか幸福感は絶対に生まれているから、OKかなと。
みんな生きる力は備わってるし、細胞は震えるようにできているし、動いていない人はいない。“個性”なんて言わなくても存在そのものが個性です。生きる力を育むために、意味付けはあまり必要ないかな。
何かに意味を見出すかどうかは、その人の捉え方次第。つまりその意味は、自分自身の心と身体全部で見出すものですし、それでしか、本当の意味を実感することは、できないのかもしれません。
一見意味の無さそうに思える「遊ぶ」ことや「食べる」ことに意味を見出しているふたりの言葉、みなさんは、どう感じましたか?
投稿者 hoiku : 2020年07月23日 TweetList
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